礼都の胸に、言葉にしがたい失望が湧き上がった。それが彼を突き動かし、向かいに座る憲治へと圧をかけるように口を開かせる。「いつか利益のためにこんなことをする人間だと知っていたら......あの日、手で銃弾を防いだりしなかった」憲治は深く頭を垂れたまま、礼都の言葉を聞き、体が一瞬大きく震えた。荒い呼吸音が次第に大きくなる。礼都の眼差しは冷え切っていた。「本当に後悔している。どうしてあんたのために、医学生としての将来を賭けたんだろうな」憲治の息遣いはさらに荒くなり、頭はますます低く下がっていく。「憲治。もう一度言う。顔を上げて、僕を見ろ」憲治は掠れた声で言った。「......やめてくれ」礼都は言い返す。「やめるべきなのは、あんたのほうだ。あんたの弟と妹は、身分詐称が発覚した。退学の手続きは今日で終わる。今日以降、あいつらはもう在学生じゃない。修士も博士も、学位はすべて無効になる」礼都は、憲治が最も気にしていることを容赦なく突きつけ、何度も何度も抉った。憲治ははっと顔を上げ、礼都を見た。目はすでに赤く染まり、最後の命綱にすがるように叫ぶ。「真実を教えてくれ、礼都。本当なのか?本当に、あいつらは――」「本当だ」礼都は冷たく言い切った。憲治の頬に残っていたわずかな筋肉が引きつり、全身の力が抜けたように椅子の背にもたれかかる。その目には絶望が浮かんでいた。礼都は彼を見下ろし、冷笑する。「ただ元の場所に戻っただけだ。そんな顔をする必要はない」憲治は口を開きかけたが、結局何も言えなかった。礼都は続ける。「今日、僕が来たのは......あんたがこれ以上、取り返しのつかない過ちを犯すのを止めるためだ」憲治は目を閉じたまま言った。「......ただの誤診だったんだ」「まだ続ける気か」礼都は両手を机に置き、指を組んだ。「憲治。湊と葵は、相応の報いを受けた。今こそ、すべての真実を話すべきだ。僕のためでも、誰かのためでもない――あんたが誤診した、その患者のためにだ。学生の頃、僕たちが何を誓ったか忘れたのか?先生も、僕も、あんたに大それた才能なんて求めていなかった。ただ、最低限の良心を持てと願っていた。これは誤診だったのか、それとも意図的だったのか......あんた自
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