Semua Bab 何度殺されても愛してる。: Bab 21 - Bab 22

22 Bab

21.令嬢の髪を切って私にください!

 クリフトは新学期になり、アカデミーの寮に戻って行った。スタンリーはクリフトと聖女マリナを婚約させた。  私は妊娠5ヶ月になり安定期に入った。  妊娠初期はつわりもなく妊娠した実感がなかったが、ようやくお腹が出てきて実感が湧いた。「お、お母様、なにかお手伝いできることはございますか?」 「マリナ、もう十分よ。お茶会を開催するのは実は初めてなの。緊張するわ」 「わ、私もお茶会初めてです。ど、同年代の子とお話するのも」 マリナは今モリレード公爵邸に滞在している。  クリフトは彼女に聖女の力を使わせないように気をつけていた。  そのせいか、マリナは随分と顔色も体調も良くなってきた気がする。 生命力を吸われることがなくなったことと、クリフトという味方ができたせいかもしれない。  初めて見た時、今にも死にゆく顔をしていたが、今は生きるのが楽しくて仕方がないという顔をしている。  マリナは3歳で聖女の力を発現して以来、崇められ各地を巡礼し聖女の力を使い続ける生活をしていたらしい。  クリフトは彼女に自由を与えたいのかもしれない。    私は公爵夫人としての仕事として、他の貴族の夫人方や令嬢と交流を持つことにした。  彼女たちは特権階級意識が強いから、正直気が進まなかった。    私の元気がないことを心配してくれたのか、マリナが私のお腹に手を翳し聖女の力を使った。  温かく柔らかい光が私を包み込む。  とても気持ちが軽くなるが、これはマリナの苦しみと等価交換されているものと考えると胸が痛くなる。「だ、大丈夫です。赤ちゃんも応援してます。赤ちゃん女の子みたいですね」 「そんな事も分かるの? それよりも聖女の力は使ってはダメでしょ。自分自身を一番大切にね」 「す、すみません。クリフトには私が聖女の力を使った事、内緒にしてください」 私は微笑みながら頷いた。彼女もクリフトに大切にされていることを自覚しているようだ。  スタンリーに守られていた事に4年も気が付かなかった私から見ると、彼女はとても人の気持ちの分かる優しい子だ。 今日のお茶会は温室ですることにした。  続々と招待客が集まる。  今まで、招待状を送って来た人たちを招待したが皆が来るとは思わなかった。 (私は招待を無視してたのになんで?)  急に怖くなってきた。  も
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-10
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22.私のファーストキス⋯⋯。(タチアナ視点)

 「タチアナ嬢、僕と婚約してください」  11歳の時彼と婚約できて自分は世界一幸せな女だと思った。 初めて出会った時からレイフォード王子が好きだった。  麗しく輝かしい未来を約束された王子様だ。 私は厳しい妃教育も必死に耐えた。    ルミエラ夫人と彼のキスを見た瞬間、時間が止まったような感覚を覚えた。 美しい王子様と麗しのルミエラ様。 ルミエラ・モリレード、貧しい平民出身でモリレード公爵家で働いていたメイド。  美しく優秀なスタンリー・モリレードから求婚され全てを手にいれた女。彼女の手に入れた地位を考えればうまくやらなければいけないと分かっていた。でも直感的に嫌いだった。美しさだけで成り上がってきた読み書きも怪しい女だ。  レイフォード王子に彼女を辱めた罪で婚約破棄を言い渡された。  私はそこまで既婚者でもある彼女に夢中な彼に苛立った。 何度も抗議の手紙を書き、彼に今の気持ちを訴えようと謁見申請をした。  全ては無視され、自分の存在とはレイフォード王子にとってその程度だったのかと落ち込んだ。  「久しぶりだな、タチアナ」  建国祭を終えて1ヶ月。 やっとレイフォード王子が私に会ってくれた。  プラチナブロンドにアクアマリンの澄んだ瞳。  私の王子様⋯⋯。 「殿下、お会いしとうございました。殿下がルミエラ様を好きなら構いません。殿下のような方のお心を私が留めておけるとは思ってませんから」 私は別に美しくない。  家柄だけは超一流だが、殿下は結婚したら他に女を迎えると思っていた。 それでも構わなかった。  彼の正室になれるのは私だけだ。    彼が娼婦に夢中になろうと、側室を何人とろうと気にしないと思っていたのにルミエラ様だけは許せなかった。 女の私でもときめいてしまう美しい姿。 淡白で仕事人間のスタンリー・モリレード公爵を落とした女。  誰が見ても分かりやすい悪女で、国を傾かせるような危険な匂いを感じさせる女だ。 そのような彼女を魅力的な女だと客観視していたが、自分のテリトリーを侵され彼女は完全に私の敵になった。 「ルミエラが僕の子を身ごもっているのだ。僕もそなたの献身を理解していない訳ではない。そなたと結婚か⋯⋯ルミエラが僕の子さえ宿していなければ叶うのに⋯⋯」 言い辛そうに伝えてきたレイフォード王子
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