「なんでいつも蒼司のことばっかりなんだよ!」救急棟の外まで真理を引っ張り出して、慎太郎はとうとう堪えきれず声を荒げた。思いがけず激しい口調に、真理は驚いた。「蒼司を心配して何が悪いの?慎太郎、ひとこと言わせてもらうけど、私は蒼司の恋人よ。どうなろうと、私たちは愛し合ってる。あなたのほうこそ、いつも首を突っ込みすぎじゃない?」「首を突っ込んでるのはどっちだよ?蒼司はまだ彩乃と離婚してないんだぞ。そんな相手のそばに堂々と居座って……まさか自分から『不倫相手』になるつもりか?」慎太郎は歯を食いしばり、怒りを押し殺すように言葉を続けた。「さっき彩乃の両親がいたの、見てたよな?それなのにあえて蒼
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