「ごちそうさまでした」誰に言うともなくつぶやいた。一人になった室内は、やけに静かで落ち着かない。自宅ではないからだろうか。「……やめた! 考えたって、しかたないもんな」切り替えるように言って、立ち上がった。他人の家のキッチンに戸惑いながら、どうにか竜希からのミッションを遂行する。「よし、と。後は……とりあえず帰るか」寝室にある荷物をまとめて、一旦、自宅に帰る。溜まっている洗濯物を洗濯機に放り込み、その間に愛用のノートパソコンを開いた。「それにしても、デートか。久しぶりだな」つぶやいて、デートスポットを検索する。頬を染めた竜希を思い出して、思わずにやけてしまう。あんなに恥じらう彼を見たのは、もしかしたら初めてかもしれない。「んー、どこがいいかな? 水族館に遊園地……ショッピングモール」とりあえず、一通りのデートスポットをピックアップしていく。(竜希が好きそうな場所がいいよな……)数多くある場所から、自宅から割と近い場所に絞ってブックマークをする。最終的な場所は、彼と相談して決めようとパソコンを閉じた時だった。洗濯機が洗濯の終了を知らせる。洗濯物をベランダに干し、食材を買いにスーパーへと向かう。(何だか、主婦みたいだな)なんて、運転しながら微笑んだ。馴染みのスーパーの店内を回ること数巡目。『まさに、背徳的な味!』というキャッチコピーが視界に入った。(そうだ、ラーメンにしよう!)そう思い立ち、インスタントラーメンが並べられている棚に向かう。背徳的な味と言えば、間違いなく深夜のラーメンだ。(おかずはどうしようかな?)ラーメンだけでもいいのだけれど、何かしらのおかずは欲しい。思案しながら店内を巡り、必要な食材を購入した。帰宅後、洗濯物を取り込んで、いそいそと料理に取り
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