和平食事会はビルドさんの策略により、失敗に終わった。 グルメリアス王から宣戦布告宣言があり、両国の兵士も集結して睨み合い、一触即発の雰囲気である。 そんな中、「秘密兵器」と称してビルドさんが出現させたのは――。 全長10メートルの、巨大美食グルメロボだった!!「いやいやいや、駄目でしょう!! この世界にロボット出しちゃ、駄目でしょう!?」 思わず叫んだ私に、ビルドさんは不遜な態度を崩さない。「ふふん! 筋肉だらけの意味不明な世界に、これくらい誤差だろう!!」「そもそも、どうしてロボットを知っているんですか!?」「お前たちプレイヤーのせいだよ! 毎回、毎回、訳の分からないシナリオを展開しやがって…! 前にロボット大戦を始めた奴がいて、その知識が残ってたんだっ」「それは何か本当にごめんなさい!!」 AI会話ゲームは異常に自由度が高い。基本的にはファンタジーベースなこの世界だが、ロボ大戦を始めるプレイヤーがいても不思議ではない。 この世界のバグであるビルドさんは、そういった過去のシナリオの知識も有しているのだろう。 しかし、他のこの世界の住人に、基本的に他のシナリオの知識はない。 大佐だけは例外で「夢」という形で少しだけ記憶があるようだが、限定的で、ビルドさんほど明確なものでは無いだろう。「な、なんだ、この化け物は……!? 筋肉が……、ない!?」 だから当然、ロボットを見るのも初めてなはずで、その巨体をみあげるカイル大佐は驚愕の表情を浮かべている。「大佐、あれは……! なんと説明すれば良いのか、とにかく、生き物じゃないんです!! 動くお人形みたいなもので!!」「ふむ……。よく分からないが、倒せばいいのだな!?」「はい、おそらく、あれがグルメシアの切り札! あのロボットを倒せば、この場は収まるはずです!!」 美食グルメロボは、頭部にコック帽を被り、両目は調味料の瓶のように飛び出して怪しく光っている。 右手は巨大な包丁型ブレード、左手はフライパン型のシールドだ。 胴体は透明な鍋であり、中でぐつぐつ何かが熱く煮えたぎっているのが見える。 両足は無数の巨大フォークとスプーンが束になって作られているようだ。 そして背中には換気口のような煙突があり、何かご飯のいい香りが漂っている。 そんな異様な姿の巨大ロボットにも、大
Last Updated : 2025-12-28 Read more