麗子は昔から、大人しくて聞き分けの良い子が大好きだった。特に、柔らかな物腰で甘えてくれるような娘を好むのだ。真理は全くそのタイプではなかったが、あべこべに凛は、麗子の理想を絵に描いたような娘だった。晴は言葉に詰まり、気まずそうな顔をした。恭子は怒りを爆発させそうになったが、こんな公の場で取り乱すわけにもいかない。怒りで顔色を変え、今にもその場で倒れてしまいそうだった。パーティーが進む中、遥と楓はそれぞれジュエリーをいくつか購入した。遥は真由美と久美子へのプレゼントとして、楓は自分へのご褒美としてだ。楓はそれを見て、目を細めた。「自分の分は買わないの?九条社長、まさかあなたにお金使わせないなんてことないわよね?」「彼名義のカードで払ってるわよ。でも私は、自分のブランドのジュエリーの方が好きなだけ」だが、こうしたパーティーに招かれた以上、何も買わずにお茶を濁すわけにはいかない。適当にいくつか買って、ブランド側の顔を立てておけば十分だ。恭子もブローチを一つ購入した。晴はあるネックレスのセットに目を奪われていたが、恭子はそれを買ってはやれなかった。今の相沢家の経済状況では、ジュエリーに何百万円も使う余裕などないのだ。晴はそのネックレスから、どうしても目を離すことができなかった。今回のパーティーで、ブランド側が持ち込んだのはたったの一セット。世界に十セットも存在しないと言われる希少な品だと聞き、晴は喉から手が出るほど欲しくなった。しかし恭子が首を縦に振らない以上、諦めるしかなかった。数分後、ブランドのスタッフがそのネックレスを片付け始めた。おそらく誰かが購入したのだろう。晴が視線を戻そうと振り向いた瞬間、なんとあのネックレスが、凛の首元で輝いているではないか。晴は一瞬、目をひん剥いた。蓮が丁寧にネックレスの留め具を凛の首の後ろで留めてやりながら尋ねた。「気に入ったか?」「どうしてここに来たの?」「うちの母親が招待されたから、支払いのために来たんだ。ついでにこのネックレスが君に似合いそうだと思って、買っておいた」オートクチュールのハイエンドジュエリーは、一粒一粒が精緻に磨き上げられ、見事な虹色の輝きを放っている。特別なライトを当てずとも目を奪うほどに輝き、見る者の目を奪った。ネックレスをつけ
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