家のブレーカーが落ち、母の養女・藤崎玲奈(ふじさき れいな)は暗闇の中に五分間閉じ込められた。それを私のせいにして、母・藤崎文子(ふじさき ふみこ)は閉所恐怖症の私・藤崎美桜(ふじさき みお)を、誰もいない真っ暗な物置に閉じ込めた。「玲奈が暗いのを怖がるって知ってるのに、わざとブレーカーを落として驚かせたんでしょう。今日はしっかり反省しなさい!」私は「やってない」と泣いて懇願したが、返ってきたのは母の無慈悲な平手打ちだけだった。「閉所恐怖症だなんて、贅沢な暮らしをしてるからそんなワガママが出るのよ!」深夜、家に誰かが侵入した気配を感じた私は、すぐに著名な犯罪心理学者である母に電話をかけて助けを求めた。しかし、電話の向こうから聞こえてきたのは激しい怒声だった。「玲奈と張り合いたいからって、そんな演技まで覚えたの!? 強盗って?だったらそのまま死ねばいいわ!私の邪魔をしないで!」母の願い通り、私は残忍な方法で虐殺され、その死体は母が一番大切にしていた花壇に埋められた。死後、私の魂は一匹の猫の体に宿った。私はただ、母の周りをうろつくことしかできなかった。それから五日後。警察が、バラバラにされた遺体を母のもとへ届け、犯人のプロファイリングを依頼した…………「被害者は女性、年齢は十六歳から二十歳の間、死亡推定時刻は三日前です。現在見つかっている遺体の状況からの判断ですが、被害者は生前……皮膚を剥ぎ取られ、ハンマーのような鈍器で全身を殴打され、粉砕骨折を起こしています。被害者は生前、おそらく筆舌に尽くしがたい虐待を受けたものと……」監察医の初期判断を聞き、その場にいた警察官たちは一様に息を飲んだ。若い女性警察官などは、あまりに残酷な殺害状況を聞いて涙を流していた。連絡を受けて急いで駆けつけた母は、その話を聞くと表情を険しくした。母の姿を見て、高木健吾(たかぎ けんご)警部が挨拶をする。「文子さん、来てくれたか。プロファイリングの件、頼むよ」「ええ、務めだから」母は私の遺体の方へと歩きながら、高木警部に尋ねた。「これで何件目?」「五件目だ。だが今回は……この連続殺人犯はとりわけ残忍だ……」著名な犯罪心理学者である母は、現場に入り、地面に散らばる砕かれた骨の山を見つめたまま、長いこと
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