剛は相手が何か悪事を働こうとしているか、何か面倒事を引き起こそうとしているのが分かった。だから彼は監視カメラの映像にかなりの金額をつけた。相手の要求に従い映像の一部分だけ切り取り、先に必要な金を手に入れたのだ。剛はこんな簡単に金が入るチャンスに巡り会えるとは、自分は運が良いと思っていた。しかし、それがきっかけとなり、彼は今自分の命を危険に晒してしまっている。剛はネットの住人から、購入側があちこち自分を探しまわっていることを知っていた。もし、ただ取引きをしたいだけであれば、わざわざ人を手配して探しに来るわけがない。そして彼はあの映像データをある場所に隠し、逃げ回っていた。彼は親戚がいる小さな漁村なら、暫く隠れるのにちょうどいいだろうと考えた。それがまさかたったの数日で見つかってしまった。剛のその判断は確かに間違ってはいなかった。探しに来た連中は彼の親戚を全て海に沈め、彼の命だけ保留にしていた。それはまだ映像データが見つかっていないからだ。もし、今彼らに渡してしまえば……つまりそれは彼の死を意味する。「まだだんまりかよ、てめえ、本気で死にたいんだな?」剛がいつまでも白状しないので、男はもう忍耐できず、彼の顔にナイフで一筋の傷をつけた。その瞬間、鮮血がタラリと流れ、彼の首筋に伝っていった。剛はまともに声が出せず、ただただ狂ったように恐怖に唸っていた。「もういい、ほっておけ。帰って亮さんが処理してくれる。生かしておきゃ、そのうち口を割るさ」運転手が男にそう言った。男はそれで手を止め、ティッシュでナイフの血を拭き取り、鼻で冷たく笑った。夜道は視界が悪く、車の速度も上げていたため、曲がり道で突然トラックとすれ違い、危うくぶつかりそうになった。運転手の反応が早く、激しくガードレールにぶつかっただけで、正面衝突は免れた。しかし、その衝撃で車は横転しそうだ。そしてさっき角から突然現れたあのトラックもコントロールを失い、彼らの前に横向きに停車した。「クソが!」ナイフを握っていた男がひとこと悪態をついた。彼は頭をぶつけて瞬時に怒り狂った。「一体どんな運転してやがんだ、ふざけやがって!」運転手が止めに入る隙もなく、男はそう言いながら腹を立てて車から降りた。すると突然、眩しい車のラ
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