良く晴れた土曜日の朝――今日は姉と亮平の2人きりの初デートの日。「忍さん、どうですか? この車」亮平は自分の愛車を誇らし気に見せている。「うわあ……亮平君。どうしたの? その車?」玄関から出てきた姉は亮平の車を見て目を丸くする。「フフフ……この車は新古車と言って、展示品として並べられていた車でほぼ新車同然なんですよ。どうですか? この見事なデザイン。黒い車体が渋いと思いませんか?」亮平は自慢げに車を撫でた。「本当ね。とても素敵な車だわ」姉姉は笑みを浮かべている。「忍さん、人を乗せるのは貴女が初めてなんですよ。いや~初めて乗せる相手が忍さんなんて本望です。しかも2人でディズニーランドなんて、まるで夢のようだ……」もはや私は完全に蚊帳の外だ。だけど私が2人のデートプランを考えてあげたのに……それなら……。「えい」ムニッ「い、いってえ~っ! な、何すんだよ鈴音! なんで両方の頬を引っ張るんだよ! 痛いだろ!」「そう、痛かったんだ。良かったね? さっき夢のようだと言ってたから夢かどうか分からせてあげようかと思ったんだよ」フフンと腕組みした。「このやろ! もうお前にはお土産は買ってきてやらないからな?」「うん、聞こえないな~。そうだ、私にはTシャツのお土産が良いな。よろしく! あ、サイズはMだからね」「お、お前なあ……俺は今お土産を買ってきてやらないって言ったんだぞ?」すると今までクスクス笑って私達の様子を見ていた姉が言った。「フフフ……それじゃ私が買ってきてあげるわ。そうだ、鈴音ちゃん。私とペアのTシャツを買ってきてあげるわね」「本当? ありがとう! お姉ちゃん大好きっ!」私は姉に抱き着いた。その身体からはフローラルな香水の香りがする。「それじゃ、亮平君。今日1日よろしくお願いします」姉が仰々しく頭を下げると、亮平は顔を真っ赤にさせた。「い、いや! 忍さん、こちらこそよろしくお願いします!」そして助手席のドアをガチャリと開ける。「どうぞ、忍さん」「ありがとう、亮平君。それじゃ、鈴音ちゃん。行って来るわね。晩御飯は……」「あ~いいのいいの、2人で外食してきて。私も適当に食べるから」「鈴音。お前もう出勤しなくていいのか?」亮平が運転席に回ると尋ねてきた。「うん。私は今日遅番なんだよ~」すると少しだけ亮平が真
Terakhir Diperbarui : 2026-01-20 Baca selengkapnya