どうして隆司さんは私と亮平の話の内容を知っているんだろう……? でもその疑問はすぐに消えた。『何だよ、お前は一体誰だ? 俺は鈴音と話をしているんだよ。勝手に話に割り込んでくるな』亮平の声が外に丸聞こえになっている! どうやらスマホをタップする時におかしな操作をしてしまったらしく、電話はスピーカーホンになっていた。「随分お前は横柄な口の利き方をするんだな? そっちこそ一体何者なんだ? どうして鈴音にあんな口を叩くんだ?」『俺は鈴音の幼馴染だ。俺と鈴音は守らなきゃならない女性がいるんだよ! それなのに鈴音の奴……忍さんをほったらかしにして男と一緒にいるのかよ……』ズキリお姉ちゃんをほったらかしにして……。その言葉は私の心を大きく抉った。「隆司さん……。電話、変わってもらえますか?」隆司さんの袖を両手で握りしめた。「え……? 鈴音……?」「お願いします」真剣な目で隆司さんを見つめた。「……分かった」隆司さんは頷くと、私にスマホを渡してきた。「もしもし……」『鈴音か? とにかく俺はまだ帰宅できるのに時間がかかるからお前は今すぐ家に帰れよ。忍さんに何かあったら、お前は責任とれるのかよ? 俺たちにとって忍さんは大事な人だってこと分かってるんだろう?」「うん……分かってるよ。今すぐ帰るから……。ごめんね、亮平」『謝るなら俺じゃなく、忍さんに謝れ。じゃあな』そして電話は切れた。私は隆司さんを見つめる。「隆司さん、せっかく誘っていただいたのに……不快な思いをさせてしまってすみません。私、もう帰ります」席を立つと、なぜか隆司さんも立ち上がる。「鈴音。家まで送らせてくれ」「え……? でも」「大丈夫、鈴音の家には絶対に上がらない。もう夜も遅いだろう? 鈴音を1人で帰らせるのは心配なんだ」「隆司さん……。すみません。ありがとうございます」そして私は隆司さんと2人で店を出た――****――タクシー乗り場の前。私は半ば強引に隆司さんに腕を引かれ、タクシー乗り場付近へと連れてこられていた。「そんな。タクシーなんて使わなくても電車で大丈夫ですから!」「駄目だ、鈴音。相当あの店で度数の高いアルコールをかなりの量飲んでいるんだから、今夜は電車じゃなくてタクシーを使おう」隆司さんは頑として譲らない。「で、でも……」「鈴音…言う通りにし
Terakhir Diperbarui : 2026-02-01 Baca selengkapnya