結果的に夫の職を失わせることになったが私に後悔はなかった。 若い女の子とずっと関係を持たれたままモヤモヤしながら暮らすよりずっとましだ。 私の知りうる限り、初めての浮気だし異国の地でのこと魔が差したのだと思った。 ううん、魔が差したのだと思いたかった……思い込もうとした。 こんなことをされてもまだ、私は夫のことを嫌いになれなかったから。 弁護士さんから言われたことが耳に残ってる。 「奥さん、相手の女と手を切らせるためとはいえ、今回ご主人の退職が引き換えになってしまい落胆も半端ないかもしれませんが……私はまだまだ良かったと思いますよ、この結果について。 実際会社の要望に従ってさまざまな国に配置させられる商社マンにはこの手のトラブルは世間で知られているよりもずっと多いんですよ。 そしてあちらの若い女性との遊びが遊びで終わらず、悲惨な結末を迎えて人生を某に振った商社マンがごまんといます。 深山さんの場合は奥さんが比較的早期に気付かれて、しかも証拠もぐうの音も出ないほどしっかり押さえられていて解決まで持って行くのが簡単でしたからね。 相手の女に子供でもできてしまってたら、更に混迷を深めてましたでしょうし。 ま、こんな言い方は慰めにもならんでしょうけど、それでもやはり不幸中の幸いでしたね」 その時に聞いたのだけれど、夫の会社に凸《突撃》したのは私だけではなかったようでこれまでに過去3回ほど同じようなことがあったようだ。 最悪だったパターンは、現地の女性《女の子》が本気になってしまい、妻が気付いて弁護士事務所に駆け込んだことで男から別れ話が出ると、その女性が自殺してしまったのだとか。 その時は会社がその男性社員に相当な懲罰を与えたらしい。 懲戒解雇はもちろんのこと、企業イメージを損なわせ損害を蒙らせたので、慰謝料取られた上での首だったそうな。 ◇ ◇ ◇ ◇ 反省? 反省という言葉はないのだな? 反省という言葉を持たぬ俺様な夫は言い放つ。*「どうしてこんなことしたの? クビだよ? 俺。 どんな思いで入った会社だと思ってんの。 ただの遊びなんだからさぁ、俺の気持ちが落ち着くまで待ってくれりゃあよかったんだよ。 飽きたら、やめたのに……」 はぁー! 呆れるばかりの言
Huling Na-update : 2026-04-12 Magbasa pa