声の主は、キセキよりもかなり背の高い男子生徒だった。短髪でがっしりとした体格で、一見すると威圧感を与える風貌だった。しかし、顔立ちは柔らかく怖いという印象は与えなかった。「あ、ごめんなさい。人違いでした」「いいよ。どういたしまして」 男子生徒は笑顔で答えると踵を返し、教室を出ていった。「びっくりしたぁ。キセキかと思ったけど、あんなにイケボじゃないもんね」「悪かったな。でもさっきの、すごい背デカかったな。俺もちょっとヒヤヒヤした」「ホントホント。あの人、確かうちのクラスの人だよね。えーと、何て言ったっけ……」 コンが頭に指を当てて考えると、カンナは横から口を挟んだ。「経堂《けいどう》さん、だったと思います」「あ、そうそう。確かそうだった。あんなに大きいのに、なんか地味だったから忘れてたよ。キセキほどじゃないけど」「悪かったな。それより、スマホ探しに行くんじゃなかったのか」「そうだった。早く行こ」 三人は後始末を終え、今度こそ放課後の町へ繰り出した。 その後、町を歩くコンたちだったが、その足取りは重々しかった。 三人は携帯ショップや家電量販店を巡った。しかし、コンはスマホを探すことを通じ、現実の厳しさをひとつ実感したのだった。「まぁ、そんなに気を落とすなよ。これからまた稼げばいいじゃんか」 キセキの慰めの言葉も、コンにはあまり響いていなかった。「……だってさ、あんなに高いとは思わないじゃん? とてもじゃないけど、あたしの今の稼ぎじゃ全然買えないし。それに月々の料金も見たら気が遠くなりそうで……」 コンは大きくため息をついた。カンナはコンを気の毒に思い、何かいい方法はないかと考えていた。「確かに高かったな。どっかに安く売ってる所ないもんかね」「そういえば、スマホを売っていそうなお店を知っているかもしれません」「ホントに? ダメ元で行ってみたい」「わかりました。確か、こっちの道にあったはずです」 カンナの案内で、コンとキセキは町の裏通りを歩いた。 到着したのは店内に家電が並ぶ、個人経営の小さな電器屋だった。「ここ……? スマホ売ってそうな所って」「はい。家電量販店には電化製品が売っていましたし、ここにもスマホがあるのではないかと思いまして」 カンナはあっけらかんと言った。だがキセキは苦笑いをしている。「多分だけど、
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