新米ソープ嬢は無月経の体で百合と童貞に溺れる ~シルヴァア・スワロウ~의 모든 챕터: 챕터 31 - 챕터 40

45 챕터

第30羽:安アパートとコンドーム(下)

テラダの体が一瞬、固まった。 「いいの……?」 彼の言葉に、キヨミは硬くなった男根に頬ずりしながらうなずき、微笑みかける。 「本当は駄目だけど……テラダさんならいいから。今日は特別。他のお客さんには絶対させないし、お店にも内緒。だから、いいよ」 キヨミはテラダの男根を握り、先端を自分の秘部に押し当てた。ぬるりとした感触。熱い。生のまま、騎乗位でゆっくりと腰を沈めていく。 「あ……っ」 キヨミの口から甘い喘ぎ声が漏れる。コンドームなしの感触は、想像以上に生々しかった。ずぶ、ずぶ……まるで挿入っていく音まで聞こえてきそうなほどに。血管の脈動、熱さ、形のすべてが、膣壁に直接伝わってくる。 ずぷん……。 テラダの先端が、キヨミの子宮の入り口に当たっている。二人を隔てるものは何も無い。本当に繋がってしまった。今までの営みが、まるでおままごとのようだ。 これが本当の生殖行為――欲望のままに行うのではなく、心と心を許し合った者同士が、命を作るための行為なのだと。男と女が繋がるというのはこういうことなのだと、キヨミは悟る。 テラダの顔を見る。驚いたような、怯えたような。けれどキヨミを見つける瞳の奥に、何か温かな感情を見た気がする。それは――愛? 「……はぁっ」 息を吐き、キヨミは腰を前後に動かし始め、テラダの胸に爪を立てた。 「テラダさん……テラダさん! 奥まで、感じて……!」 テラダは戸惑いながらも、キヨミの腰を掴んで突き上げてきた。 ドチュ、ドチュ、ドチュッ……。 また低くて下品な声がキヨミの口から漏れる。 「あっ……オッ、オッ、オッ……んんっ……!」 生の摩擦が、互いの体を芯から震わせる。キヨミの膣から愛液が溢れ、結合部を濡らしていく。 「アカリさん……熱い……すごい……」 騎乗位で、テラダからの突き上げをひたすら受け続けるキヨミ。気持ち良すぎて、もう自分では腰を動かせなくなっている。 やがてテラダが突き上げを止めると、キヨミはただただビクビクと震えながら、体勢を保つことすらできなくなっていた。手の支えを緩め、柔らかい乳房からテラダの体に倒れ込んで、ハァハァと荒い呼吸をする。 「大丈夫? アカリさん……」 テラダが心配そうに尋ね、キヨミはついに首を振った。 「ダメ……気持ち良すぎて……テラダさん、お願い。上下、代わっ
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第31羽:月と吐瀉物

キヨミの封印されていた記憶が、少しずつ解き放たれていく。 17歳。初めて会った社会人の男性と交わったとき、ゴムをしなかった。それがキヨミの人生で初めて体験した膣内射精だった。 どうしてそんなことに? まだ記憶がぼやけている。まるで自分ではなかったように——何か亡霊にでも憑りつかれていたような感覚。思い出せ、思い出せ……。 ふと、キヨミの唇が無意識に動いた。 「サクマミチコ」 不意に唱えたその名前。トモヨが言っていた言葉が蘇る。 『亡くなったサクマミチコ。高校の頃、交通事故で……』 亡くなった。亡霊――。 金髪に近い色に染めた髪。高校1年の頃からなぜか積極的に話しかけてきて、正直、煩わしさを感じていた。けれど彼女は助けてくれた。2010年の3月、屋上から飛び降りようとしたキヨミを。 『やめて、キヨミ! だめ!』 彼女は必死にキヨミの自殺を止めてくれた。命を救ってくれた。 なのにキヨミは、ミチコを救えなかった。 2010年6月29日、彼女は交際相手とうまくいかず、失意の中で交通事故に遭って亡くなった。 (その翌日、私はミチコになり代わるかのように、彼女の交際相手――あの社会人の男性に、会いに行った?) 記憶の堰が、一気に決壊した。 屋上。叫び声。金髪の少女が笑う顔。雨の降る街中を、男の車に乗せられて連れていかれた記憶——キヨミがその少女に成り代わるように、相手の男に体を許した光景。ミチコへの禊のため? 男の真意を確かめるため? いや、目的などない。そうせざるを得なかったのだ。 キヨミは、情事のあとで男の頬を引っ叩いた。そして、叫んだのだ。何かを――一体、何を? 怒涛のように記憶が押し寄せてくる。 頭が割れそうに痛い。吐き気がする。キヨミは慌てて風呂場に駆け込み、排水溝に顔を近づけた。胃の内容物が一気に逆流する。苦い胃液と一緒に、テラダと共に飲んだオレンジジュースが口から溢れ出した。 「う……っ、げ……」 喉の奥に鋭い酸味が残り、体が震える。膝が崩れ落ち、冷たいタイルの上にへたり込んだ。 サクマミチコ。キヨミが忘れていた、大切な名前。アズサが封じたはずの記憶が、今ゆっくりと、痛みを伴って蘇り始めていた。 キヨミは排水溝を見つめながら、荒い息を繰り返す。涙が混じった吐瀉物
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第32羽:潮吹きと小箱(上)

【2019年10月】東京都・新宿区10月の第1週、テラダマコトが再びアカリを指名した。「こんなにすぐ会えるなんて嬉しい」「アカリさん、僕も早く会いたくて……たまらずに来ちゃった」「無理しちゃったんじゃない?」「無理なんて……君に会えなくて寂しい夜を過ごす方が、無理だってわかったから」「ふふっ。実は私もそう。テラダさんが――マコトがほしくてたまらなかった」「アカリさ……アカリも?」互いに呼び捨てしあうのも、まだ少し気恥ずかしい。ただ、そのおかげか、呼び捨てにされるだけで子宮がきゅんと疼いてしまっている。個室に入るなり、キヨミは彼を押し倒した。シャワーも浴びず、汗の匂いが残る体で、すぐに唇を重ねる。他の客との際には脱いで丁寧にたたむ服も、今は煩わしくて、ベッドの下へすべて脱ぎ捨てる。時間がもったいなくて仕方ない。勃ち始めたテラダの男根を口に含んで、すぐに十分な硬さまで仕上げる。「アカリ……いきなり、激しっ……」喘ぎながらもテラダは嬉しそうな表情だ。キヨミは自ら彼の白い裸体に跨がり、硬くなった男根を秘部に押し当てた。「あ、ゴムは……」テラダが言うが、耳は貸さない。ぬるりとした先端が熱い粘膜を割り開いていく。生のまま、ゆっくりと腰を沈める。「ん……っ、あ……」ずぶっ、ずぷっ……。コンドームなしの感触は、胸が締めつけられるほど濃密だ。血管の一本一本、熱さ、形のすべてが、膣壁に直接刻み込まれる。キヨミは腰を前後に動かし始めた。「マコト……奥まで、きて……」テラダは戸惑いながらも、腰を突き上げて応えてくれた。ドチュ、ドチュ、と卑猥な水音が部屋に響く。キヨミの愛液が溢れ、結合部をぐちゃぐちゃに濡らしていく。「あっ……オッ、オッ……!」下品な声が止まらない。騎乗位のまま激しく腰を振り、テラダの男根を奥深くまで飲み込む。やがてテラダの突き上げが速くなり、彼の口から低いうめき声が漏れた。「アカリ……イク……!」ビュルッ、ビュルルルルッ……!!熱い精液が、子宮口に直接叩きつけられる。一週間前より明らかに量が多く、勢いも強かった。キヨミの体内が、テラダの白濁で満たされていく。その瞬間——。「え……うそ、漏らし……アッ!」キヨミの尿道から、プシュッ、と勢いよく透明な体液が噴き出した。ベッドをびしょ濡れにし、テ
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第33羽:潮吹きと小箱(下)

テラダが差し出した指輪は、小さいながらもまばゆい輝きを放っていた。個室の照明に反射し、ダイヤモンドが冷たく光る。 キヨミはしばらく無言だった。胸の奥が妙な感覚だ。ドキドキはしているが、これは"歓び"とはまた別の感覚だろうか? さっきまで体を重ね、互いの体液を交換し合っていたのに、今は別の温度の現実が目の前に突きつけられている。 「……アカリ?」 テラダが不安げに呼びかける。ようやくキヨミは口を開いた。 「ごめんなさい……ちょっと考えさせて」 テラダの表情が一瞬で凍りついた。 「え……どうして? ど、どういうこと……!?」 彼の声が大きくなる。白い顔がみるみる赤く染まり、目が潤んできた。 「マコト……?」 豹変した彼に、キヨミは戸惑う。テラダは激昂し、叫んだ。 「やっぱり僕は、ただの客でしかなかった? 人と人との関係になれるって君は言ったのに、嘘だったの……!?」 キヨミは胸が痛んだ。必死で、傷つきやすい彼の姿を見ていると、罪悪感が込み上げる。 「お願い……落ち着いて。ごめんなさい、私もちょっと混乱してて」 「落ち着く!? いや、だって……そんな、わけわかんないよ。『中に出して』とか、『テラダさんならいいから』とか、思わせぶりなこと言ってさ!? そんな……絶対、イケると思うじゃん!!」 情事の間の、紳士的な彼はいったいどこへいってしまったのか。ひたすら感情を爆発させるテラダに、どう対応していいのかわからない。 確かに、彼の言い分にも理解できる部分はある。プロポーズなんて行為をさせてしまったのは、すべてキヨミのこれまでの態度のせいだ。 だがとうとう、パニックになるあまり、テラダは言ってはいけないことを言ってしまう。 「あ、わかったぞ……やっぱり君は……他の客にもこういう態度を取っていたんだな! 太客になりそうなやつを見つけては中出しさせてたんだろ! なんだよ、嘘つきめ!」 「それは、嘘じゃないよ」 キヨミも、静かに、けれどはっきりと言い返した。真剣にテラダを見つめるが、彼は懐疑的だ。 「はは、どうだか……じゃあ何で、僕のプロポーズを断れるんだよ……こっちだって真剣なんだぞ……この指輪、一体いくらしたと……」 不信感を募らせるテラダ。ただその様子を見ていると、キヨミにも言いたいことが出てきてしまった。
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第34羽:ポスティングと炎上

東京都・世田谷区 千歳烏山の安アパート。キヨミは買ったばかりの作業机でノートパソコンを開き、白い画面をぼんやりと見つめている。一体、何を書けばいいのか。皆目見当もつかない。 そして風俗を続けるべきか、辞めるべきか——それもまだ答えは出ない。テラダの指輪のことが頭から離れず、ユキの言葉も胸に残っていた。 部屋の端には、ポスティングのチラシが高く積まれている。"不動産売りませんか?"という言葉と、一軒家の写真。毎回デザインは変えられているが、訴える内容はほぼ一緒だ。週3回、いつも違うエリアをローテーションしながら配り歩く。同じ家には週1回だけ。 それでも、似たチラシが毎週届くわけで、果たして意味があるのかなどと考えてしまう。悪い癖だ。意味など考えればこの仕事は務まらない。ただの小遣い稼ぎなんだから、そう割り切らねばだんだん苦しくなるだけだ。 昨日なんか、会社から注意の電話を受けてひどく落ち込んだ。注意と言っても「3丁目のハシモトさん、もう投函してくるなとクレームがあったので配らないでください」という業務連絡に近い内容で、決して怒られたわけではない。 キヨミが落ち込んだのは、クレームのきっかけとなったポスティングの際、その3丁目のハシモトと目が合ったことだ。 投函し、ポストがカチャッと音を立てた瞬間だった。ガラッと窓が開き、家の中からとある人物が顔を覗かせた。もう10月だというのにランニングシャツ1枚を着、頭頂部の禿げあがったメガネの中年男性だ。それが恐らく、クレームを入れたハシモト本人だろう。 彼はキヨミがポストにチラシを入れたことを確認すると、無言で睨みつけてきた。キヨミは驚きながらも軽く会釈だけをし、逃げるようにその場を立ち去った。 あれは待ち伏せだったのだろうか。誰が配達しているかまで見届けてから会社にクレームを入れてくるとは。そこまでされるとやや過激とも思う。とは言え繰り返し意味のないチラシを入れられたら、怒る人だって出てくるのは当然だ。 それでも会社は、アルバイトスタッフに仕事を課す。それでお金がもらえる。何百枚、何千枚、何万枚ものチラシを配り続けていれば、急に興味を持ち、物件を売ろうと考える人もいるだろう。大きな金が動く。1件でもうまくいけば大成功。こんなアルバイトに支払った額などすぐ回収できる。 そのたった1件の契約を取るために、膨大
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第35羽:チキンステーキと着衣セックス(上)

くだらないことを思い出してしまった。ただ白い画面を映すPCから目を離し、時計を見る。時刻は13:40。さすがに昼食を取らねば。 冷蔵庫に、昨日買っておいた味付け済みのチキンステーキがある。ソープの仕事を23時で切り上げて急いで帰った深夜、閉店直前のまいばすけっとで30%引きで購入した商品だ。 商品を包んでいるラップをはずしてトレイから肉を取り出すと、油を敷かず、ホットサンドメーカーで挟む。コンロにかけて中火で焼き始め、タイマーをセットした。じきに肉の焼けるジュウウウウという心地よい音がしてくる。 片面2分、タイマーが鳴ったら手早くひっくり返し、反対側の面をもう2分焼く。徐々に香ばしい香りがキッチンに漂いはじめる。ホットサンドメーカーを開くと、皮がパリパリに焼けたチキンステーキが姿を現した。 皿に移してナイフを入れると、閉じ込められていた肉汁がジュワッと溢れ出した。念のため、中まで火が通っているか確認する。透明な部分は無く、しっかり火が通った肉の繊維は白く引き締まっている。 ホットサンドメーカーはSNSで話題になっていて使うようになったが、やはりフライパンで調理するよりラクで良い。短時間でサッと調理できる。付け合わせにビンに詰めのピクルスと、袋に入ったキャベツサラダを添える。主食は袋で買っていたバターロール2個でいいか。 「いただきます」 手を合わせて遅めの食事を開始する。一人暮らしでも、食事のときの挨拶は欠かしたことがない。何も進んでいないような虚無の日々でも、しっかり挨拶をすれば前に進めている気がする。 "へぇ、キヨミってやっぱり育ちが良いんだね" ユキにもそう言われていた。育ちが良い、か。食事の挨拶をするだけでそんな褒められ方をするとは思わなかったが。やはり挨拶というのは当たり前のようでいて、何か特別な儀式なのだろう。だからこそ独りでいるときも欠かしてはいけないと、より一層思う。 ナイフで細かく肉を切り、口の中に頬張る。まだアツアツで舌が火傷しそうになるが、あらかじめついていたタレの味わいと肉のうまみが口に広がり、多幸感に包まれる。買ってよかったし、安くて助かった。やはり鶏肉は一人暮らしの味方だ。 そうだ、これにレモン汁をかけるとさらに美味しくなるかもしれない。そう思って冷蔵庫に向かおうとしたとき、突然スマホが鳴った。 番号を見ると、勤め
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第36羽:チキンステーキと着衣セックス(中)

アズサはキヨミを優しくベッドに押し倒す。「キヨミ、可愛い」そう言ってキスしようとするが、アズサの鼻が、キヨミが鼻に付けてる大きな赤鼻にコツンと当たり、それ以上近づけない。思わずプッと噴き出すキヨミ。「あははっ、ダメじゃん!」「そうだね、あははっ……せっかく可愛いけど、これははずそうか」そう言い、アズサはキヨミの赤鼻を取った。改めて目と目を合わせる。キヨミは、まだ表情がぴくぴく動いている。「なぁに? また何か変?」「いや……変じゃないっ、けど……さっきの、思い出し笑い……ぷふっ」またキヨミが噴き出した。「ちょっと~、ぜんぜんエッチできないじゃん!」「アハハッ……ごめん、アズサ……だって、やっぱお互い変な恰好してるし……それに、恥ずかしいよ」キヨミは顔を真っ赤にしている。面白過ぎるからか、恥ずかしいからか、あるいはそのどっちもか。「キヨミ、こっち向いて」アズサがキヨミの頬を触り、自分の方に向けさせる。 キヨミ目の前には、サンタの帽子をかぶったアズサ。コートからは胸の谷間が覗いている。とても直視できず、キヨミはまた目を逸らそうとしたが……。「隙あり」と、急にアズサがキヨミのコートに手をかけ、勢いよく開いて彼女の胸をはだけさせた。ノーブラのバストが、アズサの前でパッとさらけ出される。「ひぁああああ!」思わずカン高い声を出してしまう。その開いた口に、すぐにアズサの唇と舌が飛び込んできた。「ん……んぁ……ちゅっ……」互いに目を閉じ、舌と舌を絡める、深いキス。すぐにアズサもサンタのコートの前の方をはだけさせ、生のバストをキヨミのバストに重ねてきた。柔らかいものと柔らかいものが、ふにっ、ふにっ、と押し合っては形を変える。 キヨミの、さほど大きくはないが、形のよいバスト。アズサはややふくよかで、肌に吸い付くようにしっとりとした感触がある。二つの果実は互いの熟れ具合を競うかのように、くっついては離れてを繰り返す。「……ぷはっ」アズサの唇が離れる。互いに目を開く。キヨミの瞳の中にはアズサがいて、アズサの瞳の中にはキヨミがいる。「キヨミ……私のワガママ、聞いてくれてありがとね。キヨミって結構マジメだからさ、コスプレなんて絶対着てくれないと思った」「そりゃ嫌だけど……アズサの望みだから。アズサが喜ぶなら、着てあげたかったの」自分でも驚く
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第37羽:チキンステーキと着衣セックス(下)

キヨミとアズサはベッドの上で裸になり、体を撫で合う。互いにもう4、5回は果てた後で、正直ヘトヘトだ。10代とは言っても、若さに任せてヤリすぎた感じはする。キヨミもアズサも、喘ぎ疲れて喉がカラカラだ。 キヨミの頭にはトナカイのカチューシャ、アズサの頭にはサンタの帽子が残っているが、結局は情事の最中に汗だくになり、身にまとっていたコスプレは脱ぎ捨てられ、今はベッドの下で抜け殻のようになっている。 「結局こうなる」 やや掠れた声でキヨミが言うと、アズサはアハハと笑った。 「まぁいいじゃない。最後までギリギリで脱がなかったし。その方が興奮したでしょう?」 それは確かだった。サンタのコスプレからつるりとアズサの美しい肢体が抜け出してきた瞬間が、キヨミの目に焼き付いている。思い出すだけで再びキヨミの股間がヒクヒク疼き、ベッドの上に愛液がトロリと糸を引きながら垂れた。 同性の裸体を見て興奮してしまうのではない。キヨミ自身は、自分がバイセクシュアルだという自覚はない。好きになった人がたまたま同性というだけ。好きな人の裸体は、性別問わず美しく見えて興奮してしまうものなのだ。 アズサもそうだろうか。アズサにも「前の恋人」がいたという話だったが、その恋人が異性なのか同性なのかは聞いたことがない。 「ねぇ、アズサの『前の恋人』ってどんな人?」 アズサはキヨミの乳首を指で転がしながら、軽く笑った。 「東京で暮らしてる新人作家だよ。タカナシカツヤ」 「えっ。タカナシカツヤ?」 その名は聞いたことがあった。文芸誌で新人賞を取り、本屋にも作品が平積みされていた。全国的にも名の知れた新人作家がアズサの元恋人? しかも名前の響き通り男性だったはずだ。 「冗談?」 アズサがそんなつまらない冗談を言うはずもないと思いつつ、確認するように尋ねてしまう。あるいは冗談であってほしいと願うように。 「冗談に聞こえる?」 アズサは笑っていなかった。その目は過去を見ているのがわかり、キヨミはハッとする。彼女の手はキヨミの裸体に触れ、キヨミも彼女の体に触れているのに。心は今、ここには無い。「私が新人賞を取ったときに知り合って……結局、女子高生と社会人だったから、本気の恋愛にはならなかったけどね」 知り合った。確かに「妄想の恋
last update최신 업데이트 : 2026-05-20
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第38羽:グッバイノーソン

わけがわからない。同姓同名? キヨミはリモコンを落とし、床にへたり込んだ。頭が真っ白になる。金髪で派手なユキと、黒髪で整った生徒会長のアズサ——いや、確かにアズサも上京直後は金髪にしていたけれど。ただ、ユキにアズサのような面影はなかった。ユキの方が整った顔立ちで、アズサよりは幼く見えていたのだ。どちらかといえば、ユキの方が男ウケする顔と言い表せばよいのか。似ても似つかないと思っていた二人が、どうやったら同じ人物になるのだろう。「整形……」ポツリと口にする。確かに、アズサのあの豊かな胸には、シリコンが入っていると聞いたことがあった。そしてあの人形のように整った顔立ちも、整形なら理解できる。テレビがCMに入る。情報がストップしたことに苛立ちを覚えながら、スマホを手にしてSNSのタイムラインを"歌舞伎町"・"暴行"でワード検索する。すでに情報は拡散されていた。「また暴行事件」「歌舞伎町ならいつものこと」「勘違いする客が悪い」「どうせ嬢が貢がせまくったんだろう」いい加減な連中がいい加減なことばかり書いているが、それらは無視する。「『ディープ・ブルー』のユキの本名、フカミアズサって、なんか聞いたことあるよな?」「2009年に文芸誌で新人賞取ったJKと同じ名前だ」「写真も出てるけど、別人じゃないか?」「いや、何となく面影あるぞ。整形と豊胸したのでは」「少なくとも年齢は一致するな」受賞の際、文芸誌に掲載されたモノクロの写真と、『ディープ・ブルー』の宣材写真を上げているユーザーがいた。見比べるてみると、同一人物だとすれば、あごの周りがだいぶ削られている。「小顔形成」というやつだろうか。ユキがアズサだった……アズサがユキだった?まだ頭が混乱しているが、CMから明け、テレビのニュースはさらに容疑者の名前も告げた。容疑者:小鳥遊 勝也(32)それは、アズサの元交際相手の名前だった。ユキ――アズサが、元交際相手と、再び繋がっていた。復縁? だが、それがどう暴行事件に結びつくと言うのだ。テレビの解説を聴く。タカナシは客としてユキを指名し、個室に入った直後に犯行に及んだという。容疑者本人の供述によれば、首を絞め、顔面を数発、腹部を数発殴った。さらにあばら骨が折れるほど、床に倒れたユキの腹部に蹴りを入れていたとのことだ。逮捕
last update최신 업데이트 : 2026-05-21
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第39羽:リノリウムの廊下

東京都・新宿区 冷たく無機質なリノリウムの廊下を歩く。8月にキヨミ自身が突然倒れて運ばれたのとは別の病院だったが、どこか張りつめた静けさと消毒液のツンとした匂いは、どこも似たようなものだと思う。 足音が虚しく響くたび、胸の奥が苦しくなる。深く息を吸っては吐きを繰り返しながら、キヨミはゆっくり歩を進めた。 ふと、10年前の夏が脳裏に蘇る。高校1年生、同級生のトモヨが盲腸で入院した際のお見舞いだ。一人で行ったわけではなく、誰かと一緒だったような――そうだ、それもサクマミチコだ。ミチコに強引に連れられる形で、見舞い品にそれぞれが選んだ本を何冊か買って病室に向かったのだ。 その頃、キヨミとトモヨはほとんど会話したこともなかった。「トモダチなんて要らない」と思っていた時期だ。ミチコに関しても、別にトモヨと親しくしていたわけではなく、親同士が知り合いだったから見舞いを頼まれたと言っていた。キヨミは完全に巻き込まれた形だった。 ミチコによって引き合わされたキヨミとトモヨは、今どういうわけかどちらも東京で暮らしている。引き合わせてくれたミチコは、もうこの世にはいない。それは何とも言葉にし難い、奇妙な巡り合わせだった。 そして今——キヨミは、ユキの見舞いに来ている。 盲腸のクラスメイトの見舞いと、暴行を受けて重症を負った元恋人の見舞いでは、精神状態がまるで違う。正直、病室に行くのが怖かった。そこにいるのは本当にユキなのだろうか。ちゃんとユキの姿をしているのだろうか。 面会が許されたのは、事件から3日が過ぎてからだった。ユキはICUに入れられていたが、ようやく一般病棟に移された形だ。回復はしているということなのだろうか、詳しい説明もまだ受けていない。 テレビも連日、暴行事件のことを取り上げていた。ネットでも、ユキ――本名・フカミアズサが津田塾大学を中退したことや、売れっ子の作家であるタカナシカツヤと交際中だったことなどが書かれていた。やはり高校時代に一度別れて、上京してから復縁していたのだった。 ひょっとしてキヨミのことも話題に出ていないかと心配になったが、それに関しては一切何も出ていなかった。単に事件とは全く関係がないし、世間も興味がないことなのだろう。 しかしユキとしても、アズサとしても、被害者とは深い関りがあると思っていたのに。まるで自分だけが世間から排除さ
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