響介の前に庇うように立つ凛音を見て、柊夜の瞳の奥に凄まじい苦痛の色が浮かび上がった。「凛音……殴られて怪我をしたのは俺の方なのに、お前はそいつを庇うのか?」凛音は響介に怪我がないか、気遣わしげに確認していた。彼が無傷だと分かって初めて柊夜へと向き直り、その表情を氷のように冷たくした。「柊夜、言ったはずよ。あなたと瑠奈が私や家族にしたこと……そのすべてを、一つ残らず報復してやる。私たちはお互いが死ぬまで、この地獄は終わらない!」柊夜の顔から、一瞬にして血の気が引いた。彼はよろよろと二歩後ずさりし、激しく声を震わせた。「分かった……凛音、分かったから……」そう言い残し、柊夜は絶望に打ちひしがれてその場を去っていった。柊夜が立ち去った後、凛音は響介に歩み寄り、その瞳を真っ直ぐに見つめた。「先生……さっきの言葉、どういう意味ですか?」響介も、もはや自分の気持ちを隠そうとはしなかった。「凛音、好きだ。初めて会ったあの時から、ずっとお前が好きだった。五年前は俺に勇気がなくて、お前が離れていくのをただ黙って見送るしかできなかった。だが、お前は戻ってきてくれた……俺にチャンスをくれないか?」響介は深い愛情を込めて凛音を見つめる。その瞳には、緊張と期待が入り混じっていた。五年間ずっと胸の奥底に秘め続けてきた愛を、ようやく伝えることができたのだ。凛音の心臓は、胸から飛び出しそうなほど激しく高鳴っていた。彼女は必死に動悸を抑え込み、うつむいた。「……今はまだ、新しい恋愛を始める気にはなれません。すべての決着がついてから考えたいんです」響介の瞳に一瞬、寂しげな色がよぎった。しかし次の瞬間、彼は顔を上げた。その眼差しは、優しさに満ちていた。「分かった。待ってるよ、凛音。五年間も待ち続けたんだ、今さら少しばかり時間がかかったところで気にはしないさ」それからの日々、柊夜は言葉通り、凛音に付きまとうことをやめた。煩わしさからようやく解放され、凛音は仕事に専念できるようになった。弁護士としてのブランクが長かったため、響介のサポートを得つつも、凛音はまずライブ配信から始めることにした。彼女は「天音法律事務所」の名義で配信アカウントを立ち上げ、悩める女性たちに向けて毎日無料で法的助言を発信した。そ
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