Todos los capítulos de 溺愛御曹司の恋愛指南♡ ~初恋女子はお坊っちゃまから愛されすぎる~: Capítulo 61 - Capítulo 70

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追う恋と追われる恋 Page4

「――んもう! なんでわざわざ会社まで来んのよっ!? 迷惑だからもう帰って!」  しばらくして、廊下から美咲さんのヒステリックな声が聞こえてきて、彼女が戻ってくるなりオフィスのドアをバンッと勢いよく閉めようとした。 「ま……、待ってくれ美咲! 僕はまだ帰るわけには……、あ……」  そんな彼女を追いかけるようにして婚約者の男性も入ってきたけれど、ここが部外者は立ち入り禁止だと分かって困っていた。 彼はイケメンでこそないけれど、優しそうで気の弱そうな人だ。寛斗さんとは対照的な男性で、どうして美咲さんと婚約しているのか不思議ではある。 「すみません。ここは入っちゃいけない……ですよね……」 「あっ、待って下さい! とりあえず、お話聞かせて頂いてもいいですかね? 僕は野田さんの上司で、連城といいます」  居心地悪そうに頭を掻き掻き出ていこうとする婚約者さんを(名前は分からないので他に呼びようがないのだ)、寛斗さんが呼び止めた。 「はぁ、どうも……。僕は野田美咲の婚約者で三宅といいます」  寛斗さんと名刺を交換した三宅さんは、寛斗さんにオフィスの中の応接スペースへ案内された。彼はわたしにも手招きしている。「一緒に話を聞いてくれ」ということらしい。 「……ごめん、美緒。わたしも行ってくるね」
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追う恋と追われる恋 Page5

「……若ちゃん」 「すみません」  隣から寛斗さんに小声で窘められ、わたしは素直に謝った。 「美咲はどうも、僕と婚約していながら別に好きな男性がいたようで。でも、その人は別に女ができたからもう私が追われる心配はない。これからは好きなだけその人を追いかけられる……とか何とか言ってました。婚約を解消したのはそれも原因なんじゃないかと。……あれ、お二人とも、どうされました?」  この話を聞きながら顔色を失っていくわたしたちに、三宅さんが首を傾げた。 「……実はですね、三宅さん。美咲さんが追いかけていた男って、どうも僕らしいんですよ」 「えっ!?」 「それで、彼の恋人になったのがわたしなんです。自己紹介がまだでしたね。わたし、佐々本若菜といいます」 「ええっ!? そうですか、佐々本さん、あなたが……」 「はい。美咲さん、わたしに寛斗さんを譲るなんて上から目線で言ってたんですけど。やっぱり諦める気なんてなかったんですね……」  わたしはウンザリと天を仰いだ。三宅さんと婚約解消までして、美咲さんは一体何がしたいんだろう? ちょっとややこしい展開になりそう……。 「――三宅さん、まだ一方的に言われただけで、婚約を解消したわけじゃないですよね? でしたら、まだ諦めてはいけないと思います」 「寛斗さん、それって」 「野田さんを、婚約
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追う恋と追われる恋 Page6

「じゃあ、部長はもう若菜と付き合ってて追われる心配ないから追い続けても大丈夫ってこと? ますます意味分かんないわ」 「でしょ? あの人のロジック、完全に破綻してるよね。これじゃ、一方的に婚約解消された三宅さんがかわいそうだし、寛斗さんもわたしもいい迷惑だよ」  この件に関しては、わたしも彼も完全に被害者だ。これから先も、美咲さんにネチネチ嫌がらせをされるのかと思うと頭が痛い。……まあ、そういう時は寛斗さんが黙っていないだろうけれど。 「じゃあさ、もし万が一部長と両想いになって、自分が追われる側になったら冷めるってことだよね? なんて勝手な」 「うん、そうなんじゃないの?」  あれじゃどんな男性と付き合ってもうまくいくはずがない。せいぜい三宅さんから訴えられて、痛い目を見る方がいいかもしれない。 「……あ、そうだ。昨日ね、お父さんとおじいちゃんに会えたんだ。それでね、寛斗さんとの交際も認めてもらえた。……わたし、やっぱり鴻上家のお嬢さまだったみたい」 「えっ、そうなんだ? お付き合いを認めてもらえたのはよかったけど、そっか……。若菜、お嬢さまだったんだね。いきなり住む世界が違う人になっちゃったみたい」  彼女と友だちになった高校生の頃には、まだ父の存在も知らなかった。わたしは母ひとり子ひとりの家庭に育ったんだと信じて疑わなかったのだ。美緒にしてみれば、寝耳に水だったことだろう。 「う
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愛するということ、愛されるということ。 Page1

 ――初めて寛斗さんの部屋に泊まる日が数日後に迫り、わたしは何だかソワソワと落ち着かない日々を過ごしていた。  もちろん仕事はキッチリこなしていたけれど、「プライベートでは寛斗さんに敬語を使わない」というミッションだけはなかなかうまくいかず、このままだと初めての行為では手加減なしが確定だなと覚悟を決めていた。……別に、わたしはそれでも構わないのだけれど。  ちなみに、三宅さんが美咲さんを訪ねて会社に来られた日は生憎お弁当を用意しておらず、そのことを寛斗さんに伝えると彼はちょっと残念がっていたけれど。 『じゃあ、今日は一緒に社員食堂に行こう。たまにはいいよな』  ということになり、ランチは社食デートということになった。寛斗さんはめったに社員食堂を利用することがないらしく、二人で食べたオススメの唐揚げ定食の美味しさに感激していた。寛斗さん、その可愛さは反則です……。  美咲さんはというと、あれからすっかり大人しくなってわたしへのあからさまな嫌がらせをしてくる気配はない。でも、あの人があのまま何もしないで終わるとは思えないし、何かを企んでいる可能性は高いので、わたしも寛斗さんもまだ彼女を警戒している。  ――そんなふうに過ごしながら、いよいよ明後日がお泊りの日。今日もいつもどおりに定時で仕事を終えた。 「若ちゃん、今日これから一緒に食事でもどう?」 「ごめんなさい、寛斗さん! 今日はちょっと帰りにショッピングしたいから……」  仕事が終われば、彼はわたしのことを苗字ではなく名前で呼ぶ。『付き合ってますオーラ垂れ流し大作戦
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愛するということ、愛されるということ。 Page2

 わたしは電車の中で母に「ちょっと買い物してから帰るね。帰りはちょっと遅くなるけど、夕飯までには帰れるよ」とメッセージを送信しておき、美緒と二人で池袋で電車を降りた。 駅前のデパートに入り、下着やルームウェアなどが販売されているショップに入る。 「――ねえ若菜、大人っぽいルームウェアって具体的にどんなのが欲しいの? ワンピース系?」 「うん……。そうだなぁ、肌触りがよくて、胸元が開いててノースリーブ。あと……、レースがあしらわれててちょっと透け感があったり……とか?」  具体的に、と言われて説明してみたけれど、実際にそれで合っているのかどうかはよく分からない。 「それって……ネグリジェっぽいヤツ? こういうのでしょ? なんかやらしくない?」  彼女が選んだのを見て、わたしはギョッとなった。それは思いっきり透け透けでフリフリのネグリジェで、実際に着たらきっと下着がまるまる透けてしまってセクシーすぎる。まだ寛斗さんに肌を見せるのに抵抗のあるわたしには、こんなのを着る勇気なんてもちろんない。 「いや、そこまで露骨なのじゃなくても。もうちょっと大人しめのヤツでいいんだけど」 「んーと&h
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愛するということ、愛されるということ。 Page3

「――ただいま」  途中の駅で美緒と別れて一人で家に帰ると、母がいつもどおりの笑顔だけれど何かを決意したような表情でわたしを出迎えてくれた。 「おかえり、若ちゃん。……ねえ、これから何も予定ないわよね? それと、夕飯もまだでしょ?」 「うん、特には……。お腹もすいてるけど。お母さん、どうしたの?」  わたしは首を傾げる。母の話に脈絡がないこともその理由だったけれど、母が通勤用のスーツ姿だったからだ。そして、キッチンでは料理をした形跡もない。一体どうしてしまったんだろう? 「お母さんもね、お父さんに会うことにしたの。今日、これから。それでね、若ちゃんにも一緒に行ってほしくて。待ち合わせしてるレストランに」 「えっ、これからお父さんと一緒に、三人で食事するってこと? お母さん、自分からお父さんに連絡取ったの?」 「そうよ。若ちゃんがお父さんと再会したって聞いてね、お母さんもそろそろ向き合わなきゃと思って。それに、やっぱりずっと会いたかったの。キライで離婚したわけじゃないもの」 「お母さん、今でもお父さんのこと愛してるんだね。だから会うことにしたんでしょ? 今のお母さん、母親じゃなくて一人の女性の顔になってる」  母の表情がいつもと違う理由が分かった気がする。今の母は、愛する人を想う女の表情なのだ。わたしにも愛する人がいるから分かる。 「えっ、分かる?」 「分かるよ。だって今のお母さん、寛斗さんと一緒にいる時のわたしとおんなじ顔してるもん」 「そう……。じゃあ、もうすぐタクシーが来るから、若ちゃんもすぐ出られるようにしてお
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愛するということ、愛されるということ。 Page4

 ――父がデザートも勧めてくれたので、もうお腹いっぱいだと言う母と甘いものがあまり得意ではないと言う父は遠慮して、わたしだけが二品追加で注文した。もちろん、このお店の支払いは父が持ってくれるらしい。 「どうだ、若菜? 美味いか?」 「うん、美味しい! ここのデザート、最高だね」 「ははっ、若いっていいなぁ。それにしても、若菜は何でも美味そうに食べるんだな」 「若ちゃんってホントに美味しそうに食べるでしょう、洋太郎さん。私、あなたと別れてからはこの子に美味しいゴハンを食べてもらうのが生き甲斐だったのよ」  わたし一人が顔を綻ばせながらデザートを頬張る様子を、両親は目を細めながら眺めていた。 「そういえば、寛斗さんも初めて一緒にお食事した時、お父さんとおんなじこと言ってたなぁ。で、『俺も頼めばよかったな』って言ってた」 「そうなのか? 寛斗君も甘いものは好きなはずなんだが、お前に遠慮したのかもしれないな。男というのは、そういうことを好きな女性に隠したがるものなんだ。プライドがそうさせるんだがな」 「あ、やっぱり? 寛斗さんも遠慮することなかったのにな」  わたしはあの夜も、彼と一緒に美味しいデザートを味わいたかった。そのあと何度かデートで一緒にスイーツを食べに行ったけれど、その時は彼も一緒に「美味しい」と言って食べていたから。 「……あ、若ちゃん。寛斗さんっていえば、お父さんに言わなきゃいけないことがあるんじゃないの?」 「そうだった。……あのね、お父さん。わたしと寛斗さん、もう結婚まで考えてるって言ったよね? まだプロ
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愛するということ、愛されるということ。 Page5

  ――そして迎えた、初めてのお泊まりデートの日。わたしはデート用のバッグの他に、一泊分の着替えなどの荷物を詰めたボストンバッグも用意して、迎えに来てくれた寛斗さんの車に乗り込んだ。もちろん、一昨日買ったあのナイトウェアも入っている。  デートプランはショッピングモールへ行き、ランチを摂ってから二人で映画を観てショッピングを楽しんで、夕食を済ませてから彼の住むマンションへ――ということになっていた。 映画の内容は濃厚な恋愛映画だったけれど、自分が寛斗さんと今夜こうなるんだと思うとドキドキして直視できなかった。 「「…………」」  映画が終わった後は何だか気まずくて、お互いにしばらく言葉が出なかった。 「…………なんか、いい大人同士なのに恥ずかしいですよね。思春期のカップルじゃあるまいし」  もっとも、観ていた映画はR18指定だったので、このたとえはおかしいのかもしれないけれど。 「ああ……。若ちゃんはともかく、俺が特にね。女性経験あるのに、あの程度で赤くなってみっともないよな。今夜はあの映画より濃密に若ちゃんを蕩けさせるつもりなのに」 「……え? あぁ……」  まだ何もされていない
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