Todos los capítulos de あなたのお嫁さんになりたいです!~そのザマァ、本当に必要ですか?~: Capítulo 31 - Capítulo 40

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第31話 このお茶会、本当にお開きですか?

「ごめんなさいね、残ってもらって」「王妃殿下のご用命なれば否やはございません」 王妃オルメリアの詫びにシキン伯爵夫人ジャンヌは粛々と目礼を返した。 お茶会はお開きとなった。異様な空気の中で続けても意味はあるまい。そうオルメリアが判断したからだ。 会場に残っているのはオルメリアとエレオノーラ、そして呼び止められたジャンヌの三人だけ。 「それに、私も王妃殿下にお詫び申し上げねばならないことがございましたので」 そう前置きしてジャンヌは頭を下げた。 「先程はオーウェン殿下を貶めるご無礼を……」「謝罪は不要です」 だが、オルメリアはジャンヌの謝辞を遮った。 「謝らなければならないのは此方なのですから」「王妃殿下に何の咎がございましょう」「いいえ、私共が無理を言ってオーウェンの側仕えになってもらっておきながら、息子の愚行を止められませんでした」 そして、頭こそ下げられなかったが、逆にオルメリアが謝罪したのだ。 「王妃殿下!?」 これには冷静沈着なジャンヌは仰天した。 王族が臣下に対し頭を下げるなど通常ではあり得ない。 「そもそも私がオーウェンの教育を間違えてしまったのがいけなかったのでしょう」「王妃殿下、古今東西聖人君子であっても我が子の教導を誤るものです」 同じ母としてオルメリアの苦悩をジャンヌは理解できる。 「私のような貴族とは違います。王族は求められるものが多すぎ、子の教育を困難にしているのです」「私はオーウェンに多くを求め過ぎたのかしら?
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第32話 その王妃様、本当に可哀想ですか?

「私の最大の失敗はオーウェンの婚約者選びね」「どうして?」 ため息を吐くオルメリアにエレオノーラは不思議そうに小首を傾げた。その仕草はとても三十路を越えているとは思えぬ愛らしさがある。 「イーリヤさんはとても優秀で良い子だわ」「そうね、彼女は才気煥発で人格にも問題の無い素晴らしい令嬢ね」 ――イーリヤ・ニルゲ 公爵家の血筋と品位、恤民と義心の溢れる人格。加えて独立した商会を切り盛りする才覚もある。 能力、人格ともに将来の王妃として不足はない。そう判断したからこそオルメリアはオーウェンの婚約者にイーリヤを選んだのだ。 「だけど、イーリヤは真っ直ぐ過ぎたのよ」「それはいけない事かしら?」 エレオノーラの問いにオルメリアは首をゆっくりと振った。 「本来ならいけなくはないわ。問題なのはオーウェンとの相性よ」「ええ、彼女は素直に自分の有り様を示しすぎました」 オルメリアの言にジャンヌが追随した。。 「きっと自尊心の強いオーウェンにはそれが耐えられなかったのね」 だからアイリスの甘言に踊らされてしまった。 「正直は美徳ですが、イーリヤさんはもう少し自分を隠す術を知るべきでした」「まだ十代半ばの彼女に己の才能を隠すなんてできっこないわ」 ジャンヌの指摘は酷というものだとオルメリアは苦笑いを浮かべた。 「ウェルシェが異常過ぎるのよ」 才気あふれる若者が自らの能力を周囲に誇示するのはあたりまえである。本来、韜晦する術は歳と共に覚えるもの
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第33話 その側妃様、化けの皮剥がれてませんか?

「陛下も愛する側妃の子なら否なはないでしょう?」 息子を切り捨てるのは母として苦渋の選択。だが、一国の国母として、それも止む無しなのだ。 「ダメです!」 ところが、エレオノーラが絶叫するように反論した。 「それはいけません!」「どうしてかしら?」 凄い剣幕で反対するエレオノーラに、オルメリアが小首を傾げて頬に人差し指を当てた。 「最近はエーリックも頑張っているじゃない」「はい、殿下は気弱なところもありますが、己の足りない部分を補おうと日々研鑽されておられる奇特なお方です」 ジャンヌも頷き同意を示した。 「加えて伴侶となるウェルシェさんの器は王妃になるに不足はありません」「ふふふ、これでエーリックの立太子に何の問題もないわね」 勝手に話しを進める二人に慌てたのがエレオノーラだった。 「あります! あります! 大ありです!」 エレオノーラはバンッとテーブルに手を突いて立ち上がった。 「エーリックは王位を望んでいないもの!」「それは関係がないわ」 オルメリアは頬杖を突いて王妃らしからぬ態度でエレオノーラを横目で見る。 「エーリックとて王家の男児としての自覚くらいあるでしょう?」「それは……だけど……メリー様はご自分の子供が王位を継げなくても良いのですか?」「できればオーウェンには立派な王になって欲しいわ」「だったら!」 食い下がるエレオノーラにオルメリアは
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第34話 その第一王子、本当に短絡的じゃないですか?

「……と言うわけで、ケヴィンとウェルシェ嬢の仲を引き裂き、婚約を無理強いするのは王家の横暴と謗りを受けましょう」王座の前でオーウェンは意気揚々と弁舌を繰り広げた。――今こそ過ちを正す時!オーウェンは正義に燃えているのだ。二週間程前、彼は息巻いてエーリックの婚約を破談にするよう国王に直談判した。だが、予想に反して国王からけんもほろろに突っぱねられてしまった。アイリスから聞いた話によれば、ウェルシェはケヴィンを恋い慕っている。ならば、エーリックとの婚約は権力で強いられたに違いない。(なんと憐れな)あの触れれば消えてしまいそうな頼りなさげな美姫が、王家の威光に抗えず涙する様を思い浮かべ、オーウェンは騎士道精神を滾らせた。(父上は側妃エレオノーラを寵愛しているからな)横恋慕したエーリックが母親に頼み込んで国王を誑かしたに違いない。そんな|推測《もうそう》にオーウェンは憤慨した。そこに国王からの呼び出しがあり来てみれば、エーリックやセギュル侯爵など例の婚約の関係者が揃っていた。これは絶好の好機とオーウェンは喜色を浮かべた。(きっと母上が御正道へと正そうと動かれたに違いない)そう信じてオーウェンは皆の前で朗々と自説を披露し、エーリックを糾弾したのである。「今からでも遅くはありません。即刻この縁談を取り止めケヴィンとウェルシェ・グロラッハの婚約をお認めください」(これで皆が幸せになれる)オーウェンは自分が正しいと思っているので、当然オルメリアが味方してくれると信じて疑っていない。この提案が受理されれば、自分が選んだ腹心の1人ケヴィンも主君に敬愛の念を以て仕えてくれるだろう。「過ちを認めるのは難しいものですが、ここで判断を誤れば禍根を残す事になります」間違いを正す勇気を示した自分に誰もがきっと尊崇するに違いない。俺は何と素晴らしい指導者である事か――心の中で自画自賛の止まぬオーウェンは胸を張って主張した。ところが――「反省しなければならないのはオーウェン、お前の方です」「えっ?」味方と思っていた王妃から真っ先に叱責を受け、オーウェンはあんぐり口を開けて間の抜けた顔を晒した。「お前は何を血迷っているのですか」
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第35話 その論争、ただの兄弟ゲンカじゃありませんか?

「エーリック、そなたの言い分を訊ねたい」オルメリアの指名を受け、エーリックは居住まいを正して前に出た。「忌憚の無い発言をお許しいただけますでしょうか?」「許します。存分に意見を述べなさい」オルメリアは当然とばかり頷き発言を促した。「まず、グロラッハ嬢との婚約ですが――」エーリックは言質を取るとオーウェンの世迷い言を論破しにかかった。「私が母エレオノーラに懇請した事実はございません。この婚約は王妃殿下からの薦めであるのは周知の事実です」エーリックの言葉に国王、王妃だけではなく周囲の者達も頷く。「それに、グロラッハ嬢とはお見合いの場で初めて顔を合わせたのです。兄上が糾弾された横恋慕などありようはずがありません」「なるほど……」オルメリアの相槌にエーリックは内心でホッと安堵のため息を吐いた。このような論争ではもっと婉曲な表現をしなければならないのが貴族の世界。「次に王族に逆らえずグロラッハ嬢が婚約を承諾したとの話ですが――」だが、オーウェンが直接的に難詰してきた以上は、エーリックもそれに応じなければならないと判断したのだ。だから、はっきりとオーウェンを批判した。「それを言ってしまえば私は誰とも婚約できなくなってしまいます」「その通りですね」この場の誰もがエーリックの主張に頷いた。エーリックに支持が傾いている。オーウェンはジリジリと焦り始めた。「それにグロラッハ嬢は私との婚約を快諾してくれました」「だから、それはグロラッハ嬢が貴様に逆らえず……」「黙りなさい。今はエーリックが陳述する場です」「ぐっ!」エーリックに食ってかかろうとしたがオルメリアに窘められ、オーウェンは口を噤んで拳を握り締めた。「続けなさい」「感謝いたします」実の息子の暴走をオルメリアが止めてくれたのでエーリックは心から謝意を示した。「私はグロラッハ嬢と良好な関係を築いて参りました。ところが、学園に入学してから貴族子息達が彼女に付き纏い始めたのです……」エーリックは学園でウェルシェが悩まされている男性被害について詳細を説明した。「子弟達は公衆の面前でさえ執拗に迫ってきたのですか?」「はい」エーリックの話す内容にオルメリアのみならず皆が呆れた。「そこで、私とグロラッハ嬢は対策を講じました」「どのような内容か
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第36話 そのバカ息子、空気読めないんですか?

「黙るのはお前の方だ」 国王ワイゼンは若くして戴冠した。その在位年数は十年以上にも及ぶ。若輩の身でその重責を負いながら大過なく国を治めてきた。その彼にとって経験の浅い息子の威圧など何の重みも持たない。 「ち、父上!」 現国王のプレッシャーにオーウェンはたじろいだ。 「都合が悪くなれば怒鳴って黙らせようとするとは、なんと底が浅い……母は嘆かわしいですよ」 それからもう1人。彼の母、王妃オルメリアもである。 彼女は国王を助け、国体を守ってきた。彼女にとってオーウェンの怒声など、仔犬がキャンキャン喚いているのとなんら変わらない。 「母上まで……」 二人にぎろりと睨まれ、先程まで居丈高だったオーウェンは情け無いほど震え上がった。 「この件に関し全てをオルメリアに一任する。オルメリアの言葉は我が言葉と心せよ」 ワイゼンは手にしていた王笏をオルメリアに貸し与えた。この場の全権を任せるとの意思表示である。 「今回の騒動はエーリックとウェルシェ・グロラッハの婚約だけが問題ではありません」 王笏を手にしたオルメリアは前へと進み出て壇下のオーウェンに厳しい視線を向けた。 「ゆえに関係者一同に集まってもらいました」 既に事情を知っている者もいるようで、顔色を悪くしている。 「まずは一番の問題であるケヴィン・セギュルですが……」 オルメリアがちらりと視線を送った先にいたのはケヴィンの父セギュル侯爵。彼は有罪判決を受ける被告人の如く
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第37話 その王妃様、もしかして激おこですか?

――カシャン!  オルメリアは手にした王笏の底部で床を打った。 もう、これ以上聞くことはないとの意思表示だ。 「オーウェン、お前は多くの失態を犯しました」「わ、私に何の落ち度があるというのですか?」 未だにオーウェンは自分達以外の者こそ間違いを犯しており、それを正そうとしただけだと思っている。だから、オルメリアの非難は心外そのものだった。 「第一に、今回の婚約話は私が提案したものです。そこにエレオノーラやエーリックの意思は介在していません」「で、ですがケヴィンは……」「よってエーリックがグロラッハ嬢に圧力をかけたとの言い分は全て事実無根です」 オーウェンはごにょごにょと言い繕おうとしたが、オルメリアはまったく取り合わない。 「第二に、ケヴィン・セギュルの狼藉をお前が一方的に擁護した件。これに関してはウェルシェ・グロラッハより直接抗議を受けました」「そ、そんなはずは!?」「私が直に彼女から聞いたと申しているのです」 ピシャリと断言されてオーウェンはグッと口を噤んだ。 「また、ケヴィン・セギュルの王家への叛意とも取れる発言を擁護もしましたね。こちらも本人からだけではなく、多数の証言を得ています」「ケヴィンの発言は王族へではなくエーリックの暴虐への苦言であり諫言です!」「王族ではなくエーリックの、ですか……つまりお前はエーリックを王族とは認めないと?」 オルメリアの声が絶対零度にも届きそうなほど冷え冷えとした。母の感情が消え去った声にオーウェンの背筋が凍った。 「い、いえ、今のは言葉のあやで、決して私にそのような意図は……」
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第38話 その儚げな少女、本当は大きかったんですか!?

「――と言うわけで兄上の進言は退けられたんだ」 エーリックは裁定の場での仔細をウェルシェに誇らしげに語った。 ここは、いつものグロラッハ家の庭園の中にある四阿。ウェルシェが王妃オルメリア主催のお茶会で色々やらかしてから一週間以上が過ぎていた。 あの後、非公式ながら国王と王妃の名の元に関係者が集められた審議の場が設けられた。そこで自分の主張が通って無事ウェルシェとの婚約が継続となりエーリックは少し自信をつけたらしい。 「しかも、僕らの婚約は父上と王妃殿下の後ろ盾を得られたんだよ」 実際はウェルシェの暗躍のお陰なのだが、それを知らないエーリックは胸を張った。男の子は好きな女の子には格好良く見られたいものなのである。 「これでセギュル先輩がウェルシェに言い寄ってくる事もなくなるはずさ」「ホントですの!?」 報告を聞いたウェルシェは両手を顔の前で合わせて喜んだ。 そのあざと可愛いポーズで朗らかに微笑むウェルシェの姿はまさに妖精姫そのもの。エーリックは自分の婚約者は世界一可愛いとだらしなく相好を崩した。 「王妃殿下が僕達の婚約への一切の干渉を禁じたから、学園でウェルシェにちょっかいをかける者はいなくなると思うよ」「さすがエーリック様ですわ」 男を手の平の上で転がす腹黒令嬢は追い打ちヨイショを忘れない――それがウェルシェ・グロラッハである。 「いやぁ、僕は大したことはしてないさ」 実際こいつは大したことはしていない。 「そんなことありませんわ。私とても恐い思いをしておりましたの」 しなを作って
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第39話 そのザマァ、本当に必要ですか?

「それでは、学園でまたお会いできるのを楽しみにしておりますわ」「あ……う、うん……また……」 ウェルシェからお色気攻撃を不意打ちで食らい、エーリックがフラフラと地に足がつかない状態で帰っていく。 「あらあら、エーリック様、大丈夫かしら?」 その背中を見送りながらウェルシェはくすくす笑った。 「あれはやり過ぎだったのではありませんか?」 ウェルシェがチラリと背後を見やれば、カミラが半眼を向けていた。 「ん、何の事?」 だが、ウェルシェは頬に右手を添えて可愛い仕草ですっとぼける。 「そんな可愛い子ぶっても私には無意味ですよ」「むぅ、カミラも可愛いの好きでしょ?」 ウェルシェが口を尖らせた。そんな子供っぽい態度も愛らしく、同性であってもくらりときそうだ。 「ええ、小さい頃のお嬢様はお可愛らしく、モノホンの妖精でございましたのに……」 カミラはハァっとため息を吐き出して、どこで間違ったのかと嘆いた。 「何よ、今だって私はカワイイでしょ。学園じゃ『妖精姫』って呼ばれてるんだから!」 背中に美しい羽根が見えるって言われてるんだからと、カミラの前でウェルシェはクルリと回って見せた。拍子にふわりとスカートが舞う。 その軽やかな姿はとても幻想的で絵本から美しい妖精が出てきたよう。 「最近の妖精にはコウモリの羽と悪魔の尻尾が生えているとは存じ上げませんでした」 だが、
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第40話 その愉快犯、まだ何かするんですか?

「何よ、ザマァって?」 聞き慣れぬ言葉にきょとんとウェルシェは首を傾げた。 「近ごろ巷間で流行っている恋愛小説のテンプレでございます」「恋愛小説ぅ?」「まあ、お嬢様には無縁のものでございますね」「失礼ね。私だって年頃の娘よ!」 ウェルシェの主張にカミラが疑いの目を向ける。 「ですが、お嬢様は恋愛より謀略とか陰謀とかの方が好きですよね?」「大好きよ!」 胸を張って答えるウェルシェに忠実な侍女はため息が漏れでた。外見は妖精姫、中身は謀略好きのおっさん。それがウェルシェである。 妖精のような美姫でありながら、恋愛には一切興味のない貴族令嬢――それが残念腹黒令嬢ウェルシェ・グロラッハである。 「お嬢様にも、もう少し恋愛にも興味を持って欲しいのですが」「貴族令嬢は政略結婚が基本よ。恋愛なんて必要ないじゃない」 恋愛なんて飯の種にもならないわ、と真顔で言う残念なお嬢様にカミラのため息が止まらない。 「私、本当にエーリック殿下が憐れでなりません」 カミラの見立てではエーリックは本気でウェルシェに恋してる。だと言うのにお相手のウェルシェは言動だけの恋愛に残念な見た目詐欺令嬢なのだ。 「いいでしょ、エーリック様も幸せそうなんだし」「まあ、知らない方が幸せって事もありますよね」 ウェルシェの本性を知ったエーリックの絶望する顔が想像できてしまう。 「それでザマァって何よ?」「今回お嬢様がセギュル様やオーウェン殿下になさったようなことです」 王子様役の男を巡ってライバルの令嬢
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