――ドンッ! オーウェンが怒りに任せて拳を激しく机に叩きつけた。 「どうして分かってくれないんだ!」 今回の裁定に対し、オーウェンは憤りを隠せない。 「父上も母上も貴族主義的で人の心を理解していない!」 荒れるオーウェンに気づかわしげな視線を向ける男達がいた。 「落ち着いてください殿下」 眼鏡を掛けた怜悧な印象を受ける青髪の美形――サイモン・ケセミカ。 ケセミカ宮中伯の長男であり幼少期は神童とおだてられ育った英才である。 だが、イーリヤやレーキに遅れを取り成績不振に陥った。その為、一時は家の期待に応えられないと悩み苦しんだものだ。 そんな彼に人の価値は学業だけではなく、能力は学校の成績だけでは測れないと気づかせてくれたのがアイリスである。 「そうだぜ、俺達は最後まで殿下の味方だ」 赤髪の精悍な美丈夫であるクライン・キーノンは騎士を目指す裏表の無い真っ直ぐな少年だ。しかし、彼の強い正義感が裏目に出て騎士クラス内で孤立していた。 そんな愚直な性格も素敵なのだとアイリスに誉められ立ち直れた。 「ケヴィン先輩は心配だけど、まだ猶予はあるんじゃないかな」 実年齢よりちょっと幼なく見える白銀の髪と赤い瞳のアルビノの少年コニール・ニルゲ。彼はオーウェンの婚約者イーリヤ・ニルゲの義弟である。 彼は能力を買われて分家より養子となった。しかし、背も低く実年齢よりも幼く見える童顔のせいで侮られ、自分の容姿に強いコンプレックスを抱いていたショタ系美少年である。 アイリスは容姿で差別す
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