「うふふ、なかなか良い拾い物だったわ」 レーキやジョウジを始め、オーウェンの不興を買った優秀な者達を傘下に収めたウェルシェはホクホクだ。 「レーキ様やジョウジ様だけじゃなく、他のメンツも優良物件揃いだったわ。味方につけて百利あって一害なしよ」「ホントにそうそうたる顔ぶれですね」 よくもまあ集めたものだとカミラも素直に感心した。 「オーウェン殿下は手中にある本物の宝がわからなかったのですね」 だが、それは同時に次期国王が優秀な頭脳を見抜けなかったことの証明となってしまった。 「特にシキン伯爵家を冷遇するなどオーウェン殿下の正気を疑います」 シキン伯爵家は『貴族の良心』と呼ばれるほど、貴族の矜持と義務に真摯な一族なのだ。誠実である一点において政敵でさえ認めざるを得ない。ゆえに伯爵家でありながら、その発言力は絶大である。 嫡男のジョウジを遠ざけるなど、オーウェンは後ろ暗いところがあると公言しているようなものだ。事実、彼は浮気の真っ最中である。 「彼らの価値が分からないのは、オーウェン殿下だけではないけどね」 現在、学園でレーキやジョウジは生徒達から敬遠されている。誰もオーウェン殿下の不興を買いたくないからだろう。 「困っている時こそ恩は最大高値で売れるのよ」 もっともウェルシェからすれば、これほど美味しい状況はない。 「……そんな腹黒な発想ができる令嬢はお嬢様だけです」「まあ普通なら、どちらの味方をするかと問われれば、王子に傾くのは分からなくもないけど」 彼らはまだ若く未熟だ。目先の権力にしか目が行かずシキン家が伯
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