「屈辱です、遺憾です」「ハルは難しい言葉を知ってるんだな」「知りません!」 全員がユニーク化するまで一時間もかかっていない、まだまだ夜はこれからと言った時刻だ。「けど、都合が良いだろう?」「く、ぅ……」 都合が良いという事実が屈辱感を増しているんだろう。否定できない苛立ちってのはあるもんだ。 悔しげな顔をしつつ俺の身体を脚でしっかり掴み、ドーラを目指して夜の草原を飛んでいる。 ぶらんぶらんと吊り下げられている姿は何とも情けないモノになっているんだろうな。 スラピィは他のハーピーの頭に乗っていて、フォウは俺と同じように。 さっき目があったけど、俺とは違って可愛く首を傾げられただけだった。 ともあれ目論見通り、と言ったところか。 ハーピー達は予想通り、夜目の問題を克服した。 姿も胸部から腹部にかけてのみ人間だったというものから、腕と脚、耳が大きな一枚の羽根みたいになっている以外はほぼ人間と変わりないものに。 ……要するに人間にとって恥ずかしい部分はもろ出し状態になったわけだ。 内心狂喜乱舞のエロエロ光景祭りではあったが、残念なことに羞恥心も芽生えたようで、草を編んだ下着のようなものを身につけられた。 まぁ、隠しきれないで時折俺の視線を気にするように身をよじったり。 これはこれで股間に響くものがあるので十分にアリだ。「ところで」「うん?」「私だけ、その、ハルと呼ぶのは何故ですか」 頭の上からまだ怒りが抜けきらない感じの声が聞こえてくる。 ユニーク化したハーピー達ではあったが、中でもハルは特別違った変化を見せた。 最初から人間を食して進化の途上にいたからか、それとも他の理由かはわからないが。 少なくともまず、話し方、受け答え方から鑑みるに、知性はフォウよりも高い状態で備わっただろう。「ハルピュイアってモンスターを聞いたことは?」「……詳しくは知りません」 そりゃつまりちょっとは知ってるってことか。 容姿に関しても他のハーピー達とは違い、背中から翼が生えた。一目見た時は天使かと思った。 耳が羽っぽいもので、くるぶしから先が鉤爪様になっている以外はほぼ人間と変わりない。「俺が育った村は、かつてそのハルピュイアってモンスターが管理していた地域らしい」「管理、ですか。つまりそれは、エリアキーパーであったということです
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