All Chapters of カーストゲーム~学園底辺から成り上がり、俺を操っていた女に復讐しようとしたら最高の彼女が出来た件~: Chapter 21 - Chapter 30

41 Chapters

相棒

 努力や練習は裏切らないなんて言葉があって、俺はその通りだと思っている。 いつだって努力だ練習だを裏切るのはプレイヤー、つまり自分のほうだ。 練習通りにすれば上手くいくというのはその通りで、練習通りにできない理由はいつだって自分にある。 そんなことを友崎に言ってみれば目から鱗だとか言われて頷かれたのはいつだったか。「……どう見る?」「ちょっと……待って」 サークル内2on2イベントが始まった。 俺と友崎の出番は今行われている試合の次になる。 今行われている試合では、篠崎とお世話になってる先輩……城山悠斗先輩のコンビと、部長と副部長のコンビがぶつかっている。「……やっぱり、部長副部長のコンビは強いね。プロに限りなく近かったって言うのも、わかる」「そか」 うちのサークルでは一番うまい人が部長になるし、二番目の人が副部長になるっていう実力主義みたいな形を取っている。 それだけに、やっぱり上手い。 噂どころか二人は付き合ってて、卒業と同時に結婚するとかも聞いてるし人間としての息も合うってのがはっきりわかる。「じゃあ」「お姫様と、城山先輩だっ、け? ……なんとも、難しいね。先輩が、上手いのはわかる、けど」 お姫様て。 いやまぁいいか。 城山先輩はサークル内ランキング8位、アプリ内ランキングでも10位の人だ。 多少TPBRを勉強したおかげか、先輩の上手さは多少理解できるようになったつもりで。「2on2、っていう。マイナーな形だから、かもしれないけれど」「うん」「……お姫様は、ほんとにプロ、目指してるの、かな?」 珍しく、どころか初めて。 友崎がサークルにある大モニタを睨みつけるように目を細めながら言った。「上手い、ほうだとは思う。けど、プレイが凄く雑って言うか……城山先輩のこと、邪魔みたいに思ってるんじゃ、ないかな」「邪魔?」「あたしも、味方のことを似たように思うことはある、けど。それは、理解できないから理解しないって決めてるだけであって……期待とか、そう言うのはしない」「ああ。今なら、意味がわかるよ」 友崎はやっぱりコミュ障だ。 俺と一緒にCPU戦なら普段と変わらない動きをしてくれるようになったが、ソロで対人モードに潜れば今まで通りのプレイスタイルになる。 そのプレイスタイルであれば、確かに味方を邪魔のように思う
last updateLast Updated : 2026-07-12
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篠崎百合①

 私は、これをよく知っている、よく覚えている。「――おいおい、マジか」 「思いもよらないからダークホース。伏兵って言葉と意味をわかりやく実感したよ、これ」 そうだ、アレは本物だ。「篠崎、大丈夫か?」 「っ……な、何がですか先輩? 私、凄いなーってびっくりしちゃっただけ、ですよ?」 「そっか。いや、すまん。本当にそれなら、いいんだけど」 「やだなぁ、ほんとにそれだけ、ですって」 ……あぁ、イラつく。  いや、確かに私に尽くせとポイントを消費して絶対命令をしたんだ。  これも先輩の尽くすという部分に触れているのなら、仕方ないと思うべきだ。 でも、本当に尽くすって言うのなら。「だから。ちょっとしばらく放っておいてもらって、良いですか?」 「っ! わ、わか、った」 そう考えるべきでしょうに。  私が考えに集中できるように、周りの様子を観察できるように……私の、邪魔をしないように。「ふ、ぅ」 改めて、思う。  周りが散々感嘆しているように、私も予想外だった。 まさかあの隅っこにいる芋女が、ここまで映えるなんて思わなかったわ。 確かに2on2なんてマイナールール、何かの機会でもなきゃやらないモードではある。  ここでの試合結果なんて色々な意味で影響はないと思っていたのに。「いや、つーか須藤が凄いわ」 「え? ……あぁ、確かに。ここまで阿吽の呼吸なんて……部長と副部長を見てるみたいだね。けど、やっぱ友崎さんじゃね? ありゃ反則レベルだわ」 「呼ばれた気がする」 「あんたはちょっと引っ込んでなさい」 部屋で繰り広げられていたしょうもない寸劇はともかくとして、須藤君が凄いのは同感だ。 まさか彼が、あそこまで誰かをサポートできるようになるなんて、思ってもみなかった。「逃した魚は大きいって? ふん、逃したつもりはないわよ」 こうまでできるなら、城山先輩に切り替えるんじゃなかった。  やっぱりカーストランクを動かすには、サークルに入った時点のカースト順位よりも、TPBRの腕を重要視すべきなんて考えたちょっと前の自分を りつけたい気持ちだわ。 でも、そう。  こんな程度の想定外なんて、カーストアプリの前には何の障害にもならない。  また彼に取り入ればいいだけの話でしかないわ、彼もそれを
last updateLast Updated : 2026-07-13
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評価とカースト、そして対峙

「ふぅ……」 負けた、か。 そんな都合よく勝ち進められるなんて甘い話はないってもんだろう。 ただそれでも、短い時間ながらもTPBRと向き合えたおかげか、上手い人がどれだけ積み重ねというものをしてきたのか、理解できた。 そういう部分を実感できただけでも収穫と言っていい。 ひいては友崎がどれだけ頑張ってきたのかもわかって、改めて凄いなと思えたんだから。「お疲れ様、ともざ――」「……」 労う、じゃあないけれど。 相棒と俺のことを呼んでくれた人に、感謝を伝えようとして、やめた。「……なぁ、友崎」「なに、かな?」 友崎は、ぐっと下唇を噛み締めて何かを堪えていた。 見れば肩を小さく震わせている、ぎゅっと握りしめた拳が感情を抑えつけている。 わかるよ、それくらい。 同じスポーツだと思ったんだ、理解したんだ。「もっと、練習しないとな」 頭の中ではあの時こうしときゃ良かったとか、もっと良い結果につながる動きがあったんじゃないのかとか。 自分を省みる心、そして。「っ……びし、ばし。やるから、ね」「望むところだ。悪かった、本当に。もっともっと、上手くなるよ、なってみせる。友崎にそんな言葉を言えるくらい」「ん……っ」 相手を責めたくなる気持ちに、無理やり蓋をしようとする心。 ……とても本人には言えないけれど。 誰かに期待しないと言い放っていた友崎が、俺を責めたくなる気持ちを堪えているなんて、光栄にすら思う。 そうとも俺が悪かった、へぼかった。 さっきの対戦の中で、一番下手くそだった。 わかる、わかってる。 それでも次を望むから、相手を罵倒しないで気持ちを切り替えようとしているんだってくらい。 そういう相手だと、認めてもらえたくらい。「須藤」「っ、はい! 対戦ありがとうございました! めちゃくちゃ、勉強になりました!」 対戦相手だった時期部長副部長コンビがわざわざこっちまで来てくれていた。 慌てて俺は立ち上がったけど、友崎はまだ座ったままで。「そりゃこっちの台詞だよ。あーいや、勉強ってのも変な言い方かもしれないけど、さ」「ビビった、ってのがそうかもな。楽勝だって侮ってた気持ちがあったのもそうだけど……はぁ、次期部長だなんだって浮かれてる場合じゃねぇって思ったよ」「え、えっと?」 二人とも、苦笑いを浮かべていた。 そ
last updateLast Updated : 2026-07-14
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正体と本音

「まずは、お疲れ様。それからおめでとう、須藤君があんなに上手になるなんて……失礼だろうけど、思ってなかったな」「ありがとう。んで……そう、かも。というよりは、そうだろうね。俺自身、未だ結果にびっくりしてるしさ」 嘘ではない。 事実として、多分キミが俺にした仕打ちがなければTPBRを面白いと思う事もなかっただろうし、何より友崎と交流を持つなんてこともなかっただろう。「TPBRに目覚めちゃった?」「かもしれないね。いや、少なくとも何かを本気でやる面白さってのを思い出したって言うべきかも」「本気?」「サークルの人たちから見たら、まだまだお遊びの範疇だって自覚はしてるけどね」 たかが一か月程度だ、何年もやって来てただろうサークルのトッププレイヤーはもちろん、友崎に言ったら鼻で笑われておかしくない。 なんなら、キミにも、そうだろう?「……友崎さんの、おかげ?」「少なくともきっかけをくれた人ではある、かな」 少しだけ湿度を感じる視線だった。 何を思っているのかはわからない、ただ何処か恨めしそうというか。「私が、教えてあげたかったな」「それは光栄の至り、ってのと。一緒にやってた時にそう思えなくてごめんってところかな」 ある種の本音、かもしれない。 それこそ至るべき先、目指す方向性と着地点は違うのだろうが、本気で俺を利用しようと思っていたという証左だろう。「だけど……」「うん?」 表面上は篠崎の知る俺をちゃんと取り繕えているだろうか? 少しの不安がある。あったが、どうにもそんな俺の心配を余所に篠崎は雰囲気を変えて。「今からでも、遅くない、かな?」「篠崎さん……」 ……あぁ。 やっぱりキミとはこういうやり取りをするようになるのか、なんて思う。 あくまでも見た目、傍から見れば破局したカップルがやり直そう的な話をしている雰囲気に見えるかもしれない。 ただ、この空気の底に流れている物は腹の探り合いだ。 彼女は今、俺を探っている。どこまで自分の影響から離れてしまっているかを。「どういう、意味?」「もう一度、一緒にTPBRをやれないかなって……ううん、やりたいの、今の須藤君と」 命令の取り消し、だろう。 まったくもって上手いものだ、ここまでくると交渉かなんかの勉強にすらなるよ。 まずは自分からやりたいと望んでいることを伝えて俺
last updateLast Updated : 2026-07-15
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友崎葵③

 あたしは、自他共に認めるスケベな女だ。 あ、いや、自他共にとか他の人があたしをどう思ってるかなんてわからないから、自称スケベ? よ、よくわかんないや。 けど、うん。あたしはスケベだ。 家にいるときなんか、家族があまり帰ってこないのを良いことにゲームかオナニーかに文字通り狂ってる毎日を過ごすくらいには、えっちなことが好き。 だから、だと思う。「――友崎? お疲れさん、凄かったよ」「っ!? ひゃ、ひゃい! あ、ああああ、ありがとう、ございます!?」「んな、驚かなくても……や、急に声かけてごめんが先か」 自然と隣に座ってきた城山、だっけ? 先輩に対して、期待した。 そうだ、期待だ。 大学生のサークル飲み会なんてシチュ、この後どこかイイ所に連れ込まれるなんてあるあるなこと、だと思う。 少なくともエッチな漫画だとかそういうのではもう王道なんて言って良い。 だから、そう。 いつもなら俯いて固まるだけだったあたしが話そうとしているのは、ワンチャンスってやつをこの先に見出しているから、だと思う。「そ、そんな、ことはない、です、けど」「そう? ならさ、あのプレイに関して色々話そうよ。俺ももっと上手くなりたいし、参考にしたいんだ」「あ、あたしなんかのプレイングが、べ、勉強になるとか、思わない、ですけど」「流石にそんなことないって。須藤にしてもそうだけど、アイツをあそこまで導いたっつぅの? あれは友崎が一緒に練習したから、だろう?」 否定は、できない、するつもりもない。 ただ、なんだろうな。「……須藤、君は。元々、上手かった、ですよ」「へぇ?」「たっ、確かに! TPBRが上手かったとは、言わないんですけど! で、でも! あ、あたしのほうが勉強させてもらったっていうか! 参考に、なった、っていうか……ご、ごめんなさい」「謝らなくても」 あぁ、なんかムキになっちゃった、恥ずかしい。 でもほんとにそう思う。 彼は、須藤君は、凄い人だ。 下手だ、プレイングで何一つ上手くなったなんて言わないし思えない。 けれども真っすぐだ、あたしなんかと一緒にプレイしてくれたって気持ちもあるけれど、何よりもちゃんとゲームを、人を……あたしを見てくれる人、見ることができる人。「……えと、感謝、してるんです。こうして先輩があたしなんかに話しかけてくれるよ
last updateLast Updated : 2026-07-16
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責任取ってね

 友崎と先輩が抜けてたって言うのは、すぐに気づいた。 気づいて、走って、いつか先輩とした下ネタトークでオススメされたホテルに向かう途中。「たすけ、てぇっ!」 なんて、聞いたことがないけれど、友崎だってわかる声が聞こえたから。「ともざきっ!!」「っ!! す、すどうくんっ!」 ホテルの前で、先輩に掴まれてる友崎を見つけることができた。「な、ん……だよ、須藤。いいとこ、だってぇのに、さぁ?」「……先輩」 これが知らない人間だったのなら、きっとすぐにでも殴り飛ばしていた。「邪魔、すんなよ……オレは、友崎をヤらなきゃなんねぇんだ」 そんな気持ちを抑えられたというか、そんな気がなくなったのは。「どう、しちゃったんですか。らしく、ないっすよ」「うるせぇ、な。いいから、どっか行けよ」「す、すどうくんっ!」 友崎からすればたまったもんじゃないだろうな。 安心、してもらえるかどうかはわかんないけど、大丈夫だって笑ったつもりで友崎を見れば、少しだけ力を抜いてくれた。「んなとこ見せられちゃったら、今まで教えてくれてたスマートさっての全部妄想じゃんって思っちゃいますよ」「……仕方、ねぇんだ。ヤらなきゃならないから」 十中八九、どころか確実に篠崎からの絶対命令でこうなってるとわかる。 なら、簡単には解決できない。 アプリに命令の解除って項目はないんだ、篠崎の命令が達成されるまで先輩は執拗に友崎をどうにかしようとするだろう。「仕方ないって、なんでです? 知ってますよ、嫌がる女の子を無理やりなんて趣味じゃないのは」「なん、でって」「……篠崎に、やれって言われたんでしょう?」「っ……そう、だ」 別に確認する意味って言うのはないのかもしれない。 ただ、友崎に先輩がやべぇ人って思われたままこの場をどうにかするってのはちょっと嫌だった。「え……?」「友崎、後でちゃんと説明する」 当たり前に何が何やらだろう、友崎は怖いって言うのよりは混乱って方が強くなったみたいで。「ふ、ぅ……」 後回しにしてたツケ、なんだろうな。 もっとすぐに色々決断というか、覚悟を決められていたのならこんなことにはならなかったんだと思う。「先輩」「なん、だよ」 アプリを起動する。幸いポイントは足りていた。 絶対命令のメッセージ欄に入力する言葉はどうするか。「―
last updateLast Updated : 2026-07-17
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友崎葵④

 熱めのシャワーを浴びながら、想う。「好き、だなぁ……あー、あたしってば、ほん、っと……」 初めてゲームを買ってもらって、プレイした時の気持ち、っていうのかな。 あの時と同じか、それ以上の衝撃だよ、本当に。「う、うぅ……や、やばい、よぅ」 あるいは、好きになったら絶対にのめり込みすぎるって心の何処かが理解していたのかもしれない。 ゲームで、これだ。 周りの目が気にならなくなるどころか、感じることもなくなって熱中しちゃうくらいなのに。 人を好きになってしまったのなら、どうなるのか。 本能がブレーキをかけてくれていたのかもしれない、ブレーキを外しちゃった今、痛感している。 すなわち。「好き、すぎ、るぅ……」 今、須藤君を、彼を攻略したくてたまらない。 どうしたら喜んでくれるだろう、どうしたら気持ち良くなってもらえるだろう。 どうしたらもっと仲良くなれる? お話しできる? あたしと一緒に居てくれる? そんなことばかりを、考えてしまう。「し、ししし、しか、もさぁ……!」 あたしのこと、好きだって。 え? あたしだよ? 喪女ファイナリスト絶賛トップ候補のあたしを好きとかあり得るの? いやいやないない。 そう思ってほっぺたは何度も抓った、痛かった。 ついでに乳首を抓った、ちょっと気持ち良かった。「は、ふぅ……」 そう、彼は理想の人。 弱くて、優柔不断で、それでもちゃんと最後はなけなしの勇気を振り絞って決断できる人。 ちゃんと相手を見ることができて、考え方に寄り添って、理解しようとできる人。 そして、相手の好きなものを大事にしてくれる人。「う~……♡」 ぞくぞくってする。 それ以上に胸の真ん中があったかくなる。「須藤、くん……好き、すきぃ……♡」 理解してしまえば止まらない。 ずっと気づかないフリをしてたんだろうとも思う、フリを止めればこんなに溢れてどうしようもない。 そうとも、水門か何かで止めてただけだ。 無理やり止められてた気持ちがもう氾濫大洪水なんだ。「い、いかんですよ、あたし」 子宮がもうずくずく言ってる。 触ってないけどもう膣はドロドロになってると思う。 それでもまだだ、落ち着けあたし、ステイなうだ。「そ、う。こんな、あたしを、捧げるんだ」 蜘蛛の巣は、張ってないと思う、散々毎日
last updateLast Updated : 2026-07-18
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共犯者さん

 我ながら度し難い。 さっき葵の口にあれだけ射精したって言うのに。「きて♡」 ベッドの上で両手を広げる葵を見ただけで、簡単にモノがバキバキになった。 こんなに性欲強かったとは思わなかった。 あるいは、これが初体験っていうシチュエーションが持つパワーなんだろうか? ……いや、違うな。「葵、できるだけ、優しくする」「ううん、そんなのいらないよ。あなたが、達也君がしたいように、シて?」「なら尚更、優しくしたいんだ」「……もう、ほんと、頑固だなぁ♡」 呆れたように、それでも嬉しそうに笑う葵へとのしかかる。 何処となく緊張している感じはするけれど、葵の笑みは変わらないまま。「んっ……♡」 モノを握って、彼女の入口を探る。 探っているうちにクリトリスを擦ってしまったらしい、ぴくんと葵が反応して快楽に顔を少し歪めた。「やっぱ葵は、可愛いな」「んぐっ……ほ、ほんと、達也君は、ずるい♡」 見つけられないことを誤魔化すためにもあるが、ありきたりな誉め言葉を言ってみればぷいっと顔を背けて葵は頬を染めた。「ん、んんぅ……♡ そ、そう♡ そこ、だよぉ♡」「うん」「きょ、今日から、達也君専用のおちんぽ扱き穴、だから、ねぇ♡」「……葵も大概ずるいよ」 意図的にだろう、言ってみたかった言葉なのか勝手に出てきた言葉なのかはわからないが。 どうにも俺の好きな人は、オタク気質でむっつりスケベで、何でも素直にぶつけてくる人らしいから。「葵……」「ん、来て♡ きてぇ♡ もう、欲しくてたまらないの♡ 達也君が欲しいの♡ だから、はやく、はや――んむっ♡」 たまらなくなってキスをした。 ちょっと、苦い味がするのは自分の精子だろうか、でも唇の柔らかさがたまらなくて。「んんん~~~~~~っ♡♡♡」 そのまま、腰を前へと押し進めれば、やがてぷつりと何かを破った感触が伝わってきた。「だい、じょうぶか?」「あ、う……うん♡ ぜんぜん、痛くなかった♡ それ、どころか――あ♡」 安心させてくれてるのか、それとも本当に痛くなかったのか。 どちらかはわからない、けれど葵は少し涙を浮かべていたから。「ありがとう。凄く嬉しいし、気持ちが良い」「……えへへ♡」 指で涙を拭って、モノを膣に入れたままぎゅっと抱きしめた。 正直、このままでも余裕でイけそうな感じが
last updateLast Updated : 2026-07-19
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最後の抵抗

「んふふ~♡」「葵さん? 流石に使用後のコンドームを見てにやにやするのはどうかと思うんだけど?」「だ、だって~♡ こ、こんなにあたしでイってくれたんだって思うと……んふっ♡ にゅふふふ♡」「不気味が過ぎる」 どうにもピロートークってのは想像していたよりも生々しいらしい。 結局あの後三回戦までヤってしまって、初めて相手に無理させ過ぎだろうと反省しようとしたんだけど。「ね、ね? これ、飲んでもいい?」「ばっちいからやめなさい」「え、えろぉく飲むから!」「そういう問題じゃあないんだよなぁ?」 普通にまた勃起しちゃいそうだから、もう一回戦は身体が持たんよ。この性欲モンスターめ。 ……はぁ、むしろアプリポイントの使用はそっち方面の強化とかするべきかな? ぶっちゃけ気持ちの上ではまだまだヤりたいとか俺も思ってるのが始末に負えないよな、完敗です。「じゃ、どういう問題?」「ヤりたいこと全部いっぺんに叶えるのはもったいない、だろう?」「~~~っ♡ はー、ごめん。ブチ犯すね?」「落ち着きたまえ、マジで」 圧し掛かってくるなと。 葵の琴線がどこなのか全然わかんないよ、参ったね。「もうっ……じゃ、次はもっと期待してるね」「ご期待に添えるよう頑張るよ。覚悟しとけ」「にへへ~♡」 ようやく隣へやってきた、やってきた瞬間身体を寄せて、軽く抱きしめられる。 ……あるいは、幸せだなって思う瞬間なんだろう。 ただ、やっぱりそれは今感じていいものではないとも思ってしまう。「わかってるよ、達也君」「うん?」「共犯者、だもん。何考えてるかくらい、わかる。わかるように、なったつもり」「……そか」 申し訳ないとも思う。 本当に、ただ結ばれたことを喜べたのならと。「あたしが思うにだけど、達也君は誠実過ぎるんだよ」「誠実? 俺が?」「そう。誠実であるべきだ、っていう強迫観念があるように思ったりもするね」 あまり、ピンとは来ない。 誠実であるのなら、そもそもアプリなんてもんを使おうと考えたりはしないだろうし。「ううん。そうだからあたしは達也君を好きになった。理想の人って言ったのは今も変わらないよ。ゲームでもバスケでも、人に対してでも、あなたは真正面からぶつかろうとしてくれる人に違いはないと思うの」「な、なんか反応に困るな?」「んふふ、ごめん
last updateLast Updated : 2026-07-21
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敵わない後輩

 思うに、だが。 葵のことを巻き込んだ人間だというのなら、先輩は巻き込まれた人間と言える。 何に巻き込んだと言えば俺と篠崎の小競り合いと言えるし、篠崎が目指している何かとも言えるだろう。 その中でもはっきりと断言できることがあるとするのならば。「――そっかぁ」「謝るべきなのか、謝られるべきなのか……その他に何があるのか、俺にはわかりません。わからないことを申し訳なくは思ってます、すみません」「いや、間違いなくお前が謝る事じゃ、ねぇよ」 病室で力なく笑った城山先輩が、純然たる被害者であるという事だ。 予後観察目的で入院となった先輩につけられた診断は疲労ということになっていた。 なっているが、そうじゃない。恐らく意に沿わない絶対命令を重ねられ過ぎたことによるストレスだと俺は確信している。「友崎は?」「一応、一緒には来てます。どういう顔して会えばいいかわからないって、外で待ってますが」「そりゃ、そうか。オレもどういう顔すりゃいいかわかんねぇし……あー、けど、そっかぁ」 泣きそうな、でもどこかもやもやが晴れたかのような顔をして先輩は天井を見上げた。「先輩……」「や、なんだろうな。朧気ながらだったらよかったんだけど、はっきり覚えてんだよ。カーストアプリっつーの? それで篠崎の言いなりになってた自分のことをさ」「……はい」 俺にも、少しわかる。 篠崎の命令影響下にあった時のことは、やっぱり忘れられない。 忘れられないから、後味というか、気づいた後の気持ちも理解に及ぶところだ。「どう考えてもおかしいだろって思うよ、到底頷けない話だったんだよ。でも、頷いた、頷いちまったのはそう言う事で、オレはオレの意思っつーの? そう言うのを持ったまま、篠崎の金魚のフンしてた。マジ、ねーわな……」 湧き上がってくる悔しさのようなものも、わかる。 アプリ影響下にあった時の自分をぶん殴りたくなる気持ちも、わかる。「けど……うん。ありがとうな、須藤」「え?」「お前のおかげだよ、致命的なコトせずに済んだのは。マジ、助かった」 けど、先輩はそういう部分を押し殺して、俺に頭を下げた。「……敵わないっすよ、先輩には」「なんだよ、意味わかんねぇっての」「そういうところですよ」 ほんとどこまで優しくて面倒見が良いんだよこの人は。 聖人君子か? 崇めるぞ
last updateLast Updated : 2026-07-22
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