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51話 妓楼

 貂蝉が立ち直るまでに、数日かかった。 最初の二日、貂蝉は屋敷から出てこなかった。アニスが食事を運ぶ時だけ、扉が開いた。三日目、貂蝉は自分から食堂に出てきた。アニスや他の女たちと言葉を交わし、少しだけ笑った。震えはもう止まっていた。 四日目の夜、貂蝉は俺の部屋に来た。「リョウ様、お話があります」 貂蝉は寝台ではなく、向かいの椅子に座った。背筋が伸びていた。あの夜の儚さは、もうなかった。「町で、店を持たせてください」「店」「妓楼です」 俺は少し間を置いた。「なぜだ」「女たちを集めて、運営します。私のような、傷ついた女たちを」 貂蝉は俺を真っ直ぐに見た。「他のプレイヤーから捨てられた★1や★2のキャラ。トウタクやリチャード一世の元配下で行き場を失った女たち。町の在野キャラ。集められるだけ集めて、店で働かせます」「働かせる、ということは」「客を取らせます」 貂蝉の声に揺らぎはなかった。「ただし、強要はしません。本人の意志で選ばせる。料理の仕事、掃除の仕事、客との対話だけの仕事もある。客を取るかどうかは、それぞれが決める」「お前自身は」「私も、たまに客を取ります。それが私の経験を活かす道です」 俺は少し考えた。「資金は」「最初は出していただきたい。ですが、軌道に乗れば返済します。さらに、利益の一部はリョウ様にお納めします」 貂蝉は懐から紙を出した。事業計画書だった。「物件は町の中心の北寄り、空き家を一軒。改装はリズさんに頼みたい。料理はアニスさんに監修をお願いしたい。仕入れはガジンさんを通して」 俺は目を細めた。「もう動いているのか」「相談はしました。皆さん、協力してくださると」「秦良玉は知っているのか」 貂蝉が少し目を伏せた。「……いえ。リョウ様の許可をいただいてから、ご報告するつもりでした」 翌日、俺は秦良玉に話を通した。 秦良玉は黙って聞いていた。話
last updateDernière mise à jour : 2026-07-30
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