エロゲー級敗北凌辱箱庭『HISTORIA ZERO』 ~歴史美女キャラがモンスターと敵に犯されながら成長する~

エロゲー級敗北凌辱箱庭『HISTORIA ZERO』 ~歴史美女キャラがモンスターと敵に犯されながら成長する~

last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-30
โดย:  ドラゴン★フェニックスยังไม่จบ
ภาษา: Japanese
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キャラ育成・箱庭・PvP・ダンジョン攻略。歴史上の人物をAIキャラとして仲間にできるゲーム『HISTORIA ZERO』。勝者はキャラに何でもできる。敗者は画面を見ているだけだ。  初日、チュートリアルで★5呂布を引いた俺は、自慢の書き込み一つで包囲され、全滅させられた。アリアが犯されるのを、指を咥えて見ていることしかできなかった。  翌日、アカウントを作り直した。理由は単純だ。負けたままで終われるほど、俺は大人じゃない。そして、勝つ側に回りたかった。 新しいガチャで引いたのは★4、明末の女将軍・秦良玉。AIのはずの彼女は、誇り高く、強く、時に脆かった。  あれはAIだ。俺はそう自分に言い聞かせ続けた。

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บทที่ 1

1話 HISTORIA ZERO

「柚葉さんが戻ってきたんだって?奥さんはどうするんだよ?」

家の前に着くと、ドアは少しだけ開いていて、夫の谷口智也(たにぐち ともや)と、彼の親友の声がかすかに聞こえてきた。

仕事から帰ってきた谷口凛(たにぐち りん)は、思わずドアを開けようとした手を止めた。

「柚葉さん」って?自分のプロジェクトに2週間前からアドバイザーとして参加している専門家・小林柚葉(こばやし ゆずは)も、同じ名前だったはず。

なんて、偶然なんだろう。

一方で、智也はその問いただしに対して何も答えなかった。

「智也、言わせてもらうけどな。もう何年も柚葉さんのことが忘れられないんだろ?そのくせ、自分は質素な生活をして、毎月6000万円も彼女の研究費につぎ込んできたじゃないか。

向こうは今じゃ立派になって、帰国してからは国家プロジェクトの特別専門家だぜ?彼女にちょっと競合の情報を流してもらえれば、ホシゾラ・テクノロジーでの社長の座も安泰ってわけだ」

それを聞いて、凛はぱっと顔を上げた。その目には信じられないという色が浮かんでいた。

彼女は何かの聞き間違いじゃないかと思った。

6000万円?

智也が毎月くれる生活費はたったの6万円なのに。他の女には、毎月6000万円も渡しているわけ?

でも、家の中から聞こえる会話はあまりにも鮮明だった。その一語一句が耳に突き刺さり、そして、智也もその事実を否定しなかった。

その一瞬、凛はショックで息ができなくなるほどだった。

すると突然、智也が立ち上がり、腕時計に目を落とした。「もうこの話はよそう。柚葉を困らせたくないんだ。俺、今から柚葉を迎えに行かないと。テーブルはそのままでいいよ、どうせ凛が帰ってきたら片づけるだろうし」

「おいおい、智也。奥さんは、すごくいい人じゃないか。家のことちゃんとやってるし、ご両親と妹さんの面倒まで見てくれるんだぞ。それでも何とも思わないのか?」

智也の答えが知りたくて、凛は息を殺して、聞き耳を立てた。

だが智也は冷たく言い放った。「俺が好きなのは、凛みたいな家庭に縛られてる女じゃない。昔からずっと、柚葉みたいに仕事にすべてを懸けて輝く女が、俺のタイプなんだ」

その言葉は、ナイフのように凛の胸に突き刺さった。

彼女の目はみるみる赤くなり、手も震えだした。

「じゃあなんで最初、奥さんにアタックしたんだよ?しかも結婚までして」

「あの頃、柚葉が俺を置いて、どうしても海外に行くって聞かなくて」

「それじゃただ柚葉に当てつけるために結婚したっていうのか?」

それに対して、智也は何も言わず、まるで認めたようだった。

「それで、柚葉さんが帰ってきたから、彼女と離婚するってわけか?」このとき、親友はもう凛を「奥さん」とは呼ばなくなっていた。

そう聞かれ、智也はまた黙り込み、しばらくしてから、彼は口を開いた。「確かにお前の言う通りだ。凛は俺の世話をよく焼いてくれる。ここ数年、持病の胃痛も起きてないし、家族のことも全部よくしてくれてた。おかげで、家のことで困ったことは一度もない」

智也はホシゾラ・テクノロジーの跡継ぎというわけじゃない。社長の座に就けたのは、半分は無理な接待で勝ち取ったようなものだ。だから、若い頃に胃を悪くしていた。

それを心配した凛は、朝は早く起きて、夜は時間通り家に帰り、彼に体を労わる料理を用意してあげていた。

智也が残業の時は、彼の会社まで食事を届け、それから自分の研究所に戻るようにしていた。

結婚して4年間、彼女はそんな毎日を続けたのだ。

そして今日、4年がかりで秘密裏に進めてきた「マイクロチップ開発プロジェクト」が、ついに成功したのだ。

研究所はまもなく、技術の実施企業を公募する予定で、実用化されれば、社会にとっても大きな貢献となるだろう。

そしてプロジェクトの責任者である凛は、巨額の報酬と、国際的な評価が約束されていた。

だから、彼女は一刻も早く家に帰って、この良い知らせを智也と分かち合いたかった。

そして家に帰る途中、ボーナスでどんなプレゼントを買うかまで考え、ホシゾラ・テクノロジーの社長である智也にふさわしい、高価なものを選んであげようとしていたのだ。

そんな凛の耳に、智也の言葉が響く。「でも、柚葉みたいに優秀で輝いている女性を、結婚で縛りつけるなんて、俺にはできないからな」

その瞬間、彼女は愛される者とそうでない者の残酷な差を思い知った。

涙が抑えきれずに頬を伝い、そのしょっぱさが唇に広がった。

家の中から玄関に向かう足音が近づいてくるのが聞こえて、凛はとっさに廊下の角に身を隠した。

さらに足音が遠ざかってから、凛はゆっくりと家の中に入った。すると、リビングのテーブルの上がめちゃくちゃに散らかっているのが目に入った。

どうやら、智也は自分を妻としてではなく、使用人として見ているようだ。

そう思うと、家を片付ける気力もまったくなくなり、凛は全身の力が抜けて、ただ横になりたいと思った。

でも、ベッドに横になっても少しも眠れず、これまでの出来事が次々と頭に浮かんでくるのだった。

智也と初めて会った時、彼は雨に濡れていた。そのとき、自分はたまたま傘を持っていて、傘をさしてあげた。

次に会った時、自分はバスに乗り遅れそうになっていた。すると、智也がたまたま車で通り、乗せてくれた。

それからというもの、二人は頻繁に顔を合わせるようになった。

恩師の二宮史哉(にのみや ふみや)が亡くなった時、智也がそばにいてくれた。

育った児童養護施設を訪ねた時も、一緒に来てくれたのは智也だった。

プロジェクトが中断し、仕事を失った時も、智也は自分を抱きしめて、「大丈夫だよ」と言って、プロポーズしてくれた。

月給わずか18万円の平社員になった時も、智也は、「それだってすごいよ」だと笑って頭を撫でてくれた。

……

夜中になって、凛はようやくうとうとと眠りについた。

そして朝6時。智也の朝食を作る時間になると、彼女の体内時計が、いつものように彼女を目覚めさせた。

疲れきった目をこすりながら、凛は目を開けた。

手をかざしてみるとベッドのもう片側は冷たく、ゲストルームの布団も使われた形跡はなかった。

昨夜、智也は帰ってこなかったのだ。

そう思った瞬間、玄関で電子ロックの開く音が聞こえて、

凛は振り返った。

帰ってきた智也は、当たり前のように上着を彼女に渡し、抱きしめようと一歩近づいたが、何かを思い出したのか、その動きをぴたりと止めた。

「昨日は親友と集まって、タバコと酒の臭いがついちゃったから、洗ってからにするよ」

以前の智也なら、外での付き合いから帰ってくると、いつも凛をぎゅっと抱きしめて、「こうすると、帰ってきたって感じがする」と言っていた。

そうやって凛はぼんやりと思い出した。智也に最後に抱きしめられたのは、もう2週間も前のことだということに気が付いた。

この2週間、同じベッドで寝ていても、お互いに背を向けて眠るだけだった。智也は仕事で疲れているから、簡単なハグさえしてくれなくなったのだなと、彼女は思っていた。

そして、柚葉が帰国したのも、ちょうど2週間前のことだった。

なるほど、予兆はとっくにあったんだ。

そう思って凛は目を伏せ、長いまつげが、その瞳に浮かんだ悲しみをそっと隠す。

一方、ソファにどっかりと腰を下ろした智也は、散らかったテーブルを指さした。「なんで片付けてないんだ?」

「昨日は体調が悪くて、すぐ寝ちゃったの」そう言ったとき、食べ残しのにおいがした。きれい好きな彼女は、やはりテーブルを片付けずにはいられなかった。「片付けてたら朝ごはんを作る時間ないから、自分で何か頼んで食べて」

そう言われ智也は、そこで初めて凛の異変に気づいた。

結婚して4年、彼が出張でない限り、凛は必ず食事を作ってくれた。少なくともおかず数品に汁物がつき、毎週の献立が被ることはなかった。

今朝はどうしたんだ?

「もしかして、俺が昨夜帰らなかったから怒ってるのか?」智也は急に真剣な声で呼びかけた。「なあ、凛ちゃん」

だが、その呼びかけに、凛の胸はさらに苦しくなった。

智也は優しくて、話し方が上手な男だった。付き合い始めた頃、不意に耳元で、「凛ちゃん?」と囁かれ、彼女はいつも恥ずかしくて耳まで真っ赤になった。そして耳元で囁くのは人前でしないでほしいと彼によく言ったものだった。

あの頃は智也も彼女の気持ちを気遣ってくれたものだった。

それからしばらく二人は仲睦まじい生活を送り、智也も、いつも「凛ちゃん」と優しく呼びかけてくれていたのだった。

「ほら、凛ちゃん、機嫌を直せよ。お前の言うこと、ちゃんと聞いてるだろ?親友との集まりでも、酒は飲まなかったし」智也は手を伸ばし、凛の後頭部を優しく撫でた。「ご飯作らないならそれでも構わないさ。俺はシャワーを浴びてくるから」

凛は小さく、「うん」とだけ答えて、彼の方は見なかった。

それを見て智也は眉をひそめ、心の中の疑問を口にせずにはいられなかった。「凛ちゃん、今日何か変だぞ」

「寝不足なの」凛は無理に笑みを作ると、シャワーに行くように促した。すると、智也は突然シルクのスカーフを取り出した。ロゴを見て、かなり高価なものだと一目で分かった。

「昨日の帰り道にたまたま見つけて、お前に買ったんだ」彼はそう言って渡すと、バスルームに入っていった。

凛は柔らかなスカーフを握りしめてしばらく呆然としていたが、それをバッグに入れ、研究所へ向かった。

一方、「マイクロチップ開発プロジェクト」は史哉の死によって一度中断したが、再開後は凛が責任者となった。機密保持のため、史哉の妻・二宮杏(にのみや あん)が口利きをしてくれて、表向きは竹内グループの事務職員ということになっていた。

だから智也は未だに、凛のことを月給18万円の平社員だと思い込んでいるのだった。

しかし実際のところ、彼女は毎日家から竹内グループへ向かい、東門から入り、広大なテクノロジーパークを通り、西門へと抜けていた。そこには、研究所が手配した専用の運転手が待っているのだ。

その日、凛は研究室にいても一日中上の空だった。夕方近くになって、教授の佐野克哉(さの かつや)が心配そうに尋ねてきた。「今夜、小林さんと食事だから、機嫌が悪いのかい?」

「小林柚葉ですか?」凛は顔を上げた。

克哉はとても驚いた顔をした。

「覚えてたのか!君は旦那さんのこと以外、誰にも興味がないのかと思ってたよ。もうみんなは顔を合わせているんだ。君たちだけだよ、まだ会ってないのは。これ以上会わないと、和を乱してるって思われかねないぞ」

凛は眉をひそめた。

自分は智也に出会った時、彼が失恋の痛みを抱えていることには気づいていた。でも、その相手が誰なのかは知らなかった。

智也の心の傷に触れたくなくて、一度も尋ねたことはなかった。

そして、彼もこの4年間、一度もその女性の話をしなかった。まるで、そんな人はいなかったかのように。

だから、もう過去のことなのだと思っていた。誰にだって、過去の一つや二つはあるものだから。

でも昨日、知ってしまった。智也は忘れるどころか、陰でその女性のためにお金と労力をつぎ込んでいたのだ。

そう思うと、凛は何も言わなかった。

すると克哉は困ったように唇を噛んだ。彼は、凛が柚葉を快く思っていないことを知っていた。このプロジェクトは凛の恩師の、そして今では彼女自身の血と汗の結晶だ。

そこに、赤の他人が足を踏み入れられたら誰だって嫌なはず。そんな成果だけを横取りしにきた人間に、席を一つ譲ってあげるだけでも、十分すぎるほど寛大だと言えるだろう。

それなのに今、その相手と食事に行けと言われれば、それは少し、酷な要求かもしれない。

それでも克哉は、忠告せずにはいられなかった。「今回は断らない方がいい。でないと、松田さんがご機嫌を損ねかねない」

松田英樹(まつだ ひでき)は研究所の最高責任者で、柚葉の母方の祖父でもあった。

この関係は、凛もアシスタントの高木梓(たかぎ あずさ)がこっそり話しているのを聞いて知っていた。

そしてチームのメンバーも皆、柚葉が突然加わったことを快く思っていなかった。彼女の経歴が素晴らしいのは確かだ。しかし、この研究所に入れる人間で、優秀じゃない者などいるだろうか?

みんなが4年間、必死で頑張ってきて、あと数ヶ月で成果を発表できるという、まさにそのタイミングだった。

そこへ柚葉が、外部専門家という肩書きで割り込んできた。開発プロセスには一切参加していないくせに、成果だけは横取りしようというのだ。それはまるで、論文を提出する直前に、全く貢献していない第二著者の名前を加えろと言われるよりも、不快なことだ。

だからこそ、凛はずっと、外部専門家がプロジェクトの中枢エリアに入ることを許可していなかった。そして彼女は研究所での仕事が終わればすぐに家に帰っていたので、柚葉はまだ彼女に会ったことすらなかった。

凛はマジックミラー越しに、外の様子を眺めた。

すると柚葉が白衣を脱ぎ、ブラウンの本革のコートを羽織るのが見えた。彼女は栗色の髪をかきあげ、高そうな白いクロコダイルのバッグを肩にかけた。

今朝、智也がくれたスカーフと、同じブランドのものだ。

それに気が付いた凛は、思わずバッグからスカーフを取り出した。そして何かがおかしい、という不安が胸をよぎった。

ちょうどその時、アシスタントの梓がノックして部屋に入ってきた。彼女は凛が手にしているスカーフを見て、驚いたように言った。「先輩、ボーナスでそこのバッグ、買ったんですか?」

「ううん」凛は目の前の梓を見て、少し不思議そうに付け加えた。「バッグは買ってないわ」

梓は言った。「あ、スカーフが見えたから、てっきりバッグを買ったのかと思いました。普通、このブランドのスカーフって、バッグ買った人にしか出してないんですよ」

「バッグを買った人限定?」そう聞き返しながら、凛の胸がぎゅっと締め付けられた。

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2話 再起動
 ネットは正直だ。 攻略掲示板を開いた瞬間、スレッドが目に飛び込んできた。『チュートリアルで星5引いて即死したプレイヤーwww』 レス数、847。 俺はスクロールした。晒し画像、コラ画像、煽りコメント。ワールドチャットのログが貼り付けられていた。「チュートリアルで星5引くなんて奇跡!」という俺の書き込みと、その直後の沈黙。そして包囲。 胃の底が冷えた。同時に、何かに火がついた。 別のスレッドも立っていた。『呂布を手にしたトウタクとかいうプレイヤー、もう勢力ランク9位まで上げてる件』 呂布を奪ったプレイヤーがトウタクと改名し、勢力を広げていた。初日でランクTOP10。呂布の戦闘力をそのまま蹂躙に使っているのだろう。 俺はパソコンを閉じた。 VRゴーグルを手に取った。 やることは決まっていた。 ◆ 新アカウント名、リョウ。 前と同じ名前だ。隠すつもりはない。どうせバレる。それより今は目立たないことが先だ。 このゲームの仕様で最も重要なことを、俺は一話で学んでいた。 ワールドチャットで発言した瞬間、座標が割れる。 前回の失敗はそこだった。呂布を引いた興奮で書き込んだ。それだけで包囲された。今回はワールドチャットを封印する。情報収集はROMのみ。発言はしない。存在を消す。 VRゴーグルを被ると、見慣れた俯瞰視点が広がった。 柵に囲まれた狭い土地。小さな屋敷。レベル1の拠点だ。 今度はチュートリアルをきちんとこなす。 ◆ ガイドに従い、11連ガチャを引いた。 扉が順番に開いていく。 ★1。★1。★2。★1。★2。★1。★1。★2。「まあ、こんなものだ」 このゲームでは普通だ。前回と同じだ。前回と違うのは、俺が焦っていないことだ。 ラスト3体。 銀の扉。★3だ。 レイナ。西洋風の軽鎧を纏った女剣士だった。赤みがかった茶髪が短く切りそろえられ、首元が覗いている。整った顔立ちに感情がそのまま出る表情。胸は大きめで腰は細く、動きやすさを重視した鎧越しでもそのラインが分かった。野性的で親しみやすい美しさがある。「悪くない」 ラスト2体。 扉が開く。★1。 最後の1体。 扉の色が変わった。 金だ。「……っ」 胸が跳ねた。だが今回は声に出さなかった。ワールドチャットにも書かない。ただ静かに画面を見つめた。 扉がゆ
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3話 風呂と自慰
 仕事中、スマホが気になって仕方がなかった。 このゲームはログアウト中も世界が動いている。他のプレイヤーに攻撃される可能性がある。攻撃を受ければ通知が来る仕様だ。 会議中もスマホをズボンのポケットに入れたまま、振動しないかと気にし続けた。昼休みにトイレに駆け込んでスマホを確認した。通知なし。午後の業務中も同じだった。 通知は来なかった。 だが、気が気でなかった。 今の俺の拠点は弱い。防衛戦力も薄い。目立たないようにしているとはいえ、座標が割れれば終わりだ。スマホでもログインして指示を出すことは出来るが、機能は制限される。本格的な対応はVRゴーグルでないと難しい。 定時になった瞬間、俺は席を立った。◆ 帰宅してすぐにゴーグルを被った。 拠点の状況を確認して、俺は眉をひそめた。 士気がダダ下がりだった。 士気数値が赤く点滅している。キャラたちの動きが鈍い。雑兵たちは広場の隅にぼんやりと座り込み、秦良玉は拠点の壁際に背を預けて腕を組んでいた。レイナだけがいらいらと広場を歩き回っていた。「何があった」 俺は全体に向けて声をかけた。 誰も答えなかった。「食糧は足りているはずだ。何が不満だ」 しばらく沈黙が続いた。 レイナが足を止めた。振り返り、俺の視点カメラを真っ直ぐに見た。「風呂だ」「風呂?」「もう何日も入っていない」 レイナは吐き捨てるように言った。「我慢の限界だ。戦うのはいい。飯が質素なのも我慢する。だが風呂だけは譲れん」 俺は少し考えた。確かに拠点に風呂はなかった。チュートリアルで食糧や武器の説明はあったが、生活環境への言及はなかった。盲点だった。「……気づかなかった。すまない」 レイナは少し意外そうな顔をした。謝られるとは思っていなかったのだろう。「拠点に風呂を作る。男女別で」◆ 資材を使い、拠点の隅に浴場を建設した。男湯と女湯を仕切りで分けた簡素なものだったが、湯が張られると湯気が立ち上った。 レイナが真っ先に駆け込んだ。「おおっ!」 しばらくして、はしゃいだ声が聞こえてきた。「広いぞ!思ったより全然広い!」 小鈴も続いて入った。こちらも嬉しそうな声が漏れてきた。雑兵たちも順番に入っていく。広場の空気が少し柔らかくなった。 士気の数値が少しずつ回復していくのが分かった。◆ 秦良玉は動かなかっ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-02
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4話 塔の怪物
 新しいダンジョンは塔の形をしていた。 入口に立つと、上へ向かって果てしなく続く螺旋の構造が俯瞰視点に映った。攻略情報によれば5階ごとにボスが出現する仕様だという。「全員、行くぞ」 俺は11人を編成し、塔に送り込んだ。◆ 1階は問題なかった。 雑魚モンスターが数体。秦良玉が無言で指を動かし、陣形を組んだ。雑兵たちも少しずつ動きを覚えてきていた。前回のダンジョンとは違う。指示に従う者が増えていた。 2階、3階と順調に進んだ。 秦良玉を中心に、連携が形になってきていた。レイナはまだ単独行動が多いが、秦良玉の死角カバーには慣れてきた様子だった。言葉は交わさない。それでも背中を任せる感覚が生まれ始めていた。 4階のボスは大型の甲殻モンスターだった。 秦良玉が素早く指示を出し、雑兵たちが四方から挟み込んだ。レイナが正面から切り込み、秦良玉の白杆槍が側面を突いた。 綺麗に決まった。「悪くない」 俺は思わず口に出した。◆ 5階の扉が開いた。 最初に気づいたのは臭いだった。 次に、床が濡れていた。 そして、暗闇の奥で何かが動いた。 巨大な影が広がった。タコのような形をしていた。だが足が何本あるのか分からない。無数の触手が床を這い、天井に張り付き、壁をつたっていた。中央に大きな眼球が一つ。それがゆっくりと、こちらを向いた。 雑兵たちが悲鳴を上げた。 誰も動けなかった。 秦良玉でさえ、一瞬足が止まった。「な……なんだ、あれは」 レイナの声が震えていた。普段の直情的な口調がなかった。 怪物の触手が床を叩いた。地響きがした。 雑兵が一人、逃げ出した。触手が追いついた。 悲鳴が上がった。 次の瞬間には、動かなくなっていた。 また一人。また一人。 三人の雑兵が瞬く間に殺された。「退け!」 秦良玉が叫んだ。 全員が踵を返した。出口へ向かって走った。 雑兵たちが次々と扉をくぐった。秦良玉が最後尾で全員の退路を確保しようとした。 レイナが転んだ。 足が床の粘液で滑った。立ち上がろうとした瞬間、触手が足首を掴んだ。「っ……! 離せ……!」 引きずられた。「助けて……! 誰か……!」 レイナの声が塔の中に響いた。 秦良玉が振り返った。白杆槍を構え、踏み出そうとした。「待て」 俺は言った。 秦良玉の足が止まった。「
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5話 犠牲と強化
 拠点に戻った翌朝、広場が騒がしかった。  雑兵たちが集まり、口々に何かを叫んでいた。言葉がバラバラだった。時代も地域も違う者たちが、それでも共通の感情で繋がっていた。 怒りだった。 「なぜこんな目に遭わなければならない」 「仲間が死んだ。あの化け物に殺された」 「元の世界に戻せ。俺たちを解放しろ」 俺は黙って聞いていた。  AIの設定にしては、随分とリアルな訴えだと思った。感情パラメータが高い設定なのだろう。よく出来ている。 秦良玉は雑兵たちから少し離れた場所に立っていた。騒ぎを制しようとはしなかった。ただ俺の視点カメラを見ていた。「一つ聞かせろ」  静かな声だった。雑兵たちの怒声の中でも、その声だけが耳に届いた。「なぜ戦わなければならない」  広場が少し静かになった。 俺は少し考えてから答えた。 「戦わなければ、お前たちは死ぬ」 「……理由になっていない」 「このゲームには他のプレイヤーがいる。強い者が弱い者の拠点を攻める。俺の最初のアカウントは初日に潰された」 秦良玉は眉をわずかに動かした。 「誰にやられた」 「呂布だ」 広場が静まりかえった。 秦良玉の目が変わった。 「……呂布奉先か」 「知っているか」 「名前だけは」 秦良玉は少し沈黙した。三国志の時代と明末では数百年の隔たりがある。それでも呂布という名は中華最強の男として伝わっているのだろう。「そのような者がこの世界にいるのか」 「いる。今は別のプレイヤーの手駒になっている。そのプレイヤーはランクTOP10だ」  秦良玉は何も言わなかった。ただ、視線が少し変わった。 雑兵たちはまだ騒いでいた。 「戻せ」「解放しろ」「理不尽だ」  俺は静かに決めた。◆  雑兵たちを訓練場に呼んだ。  一人ずつ、順番に。  最初の一人が消えた瞬間、秦良玉の顔が変わった。 「……何をした」 「強化素材にした」 秦良玉は俺を見た。長い沈黙だった。 「人を、素材に」 「AIだ」 「……」  秦良玉は何も言わなかった。だが目が語っていた。  小鈴は広場の隅で膝を抱えていた。顔を伏せていた。 俺は続けた。一人、また一人。  秦良玉のレベルが上がった。数値が跳ね上がった。白杆槍の攻撃力が
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6話 奪還
 塔の入口に戻った。  5階を制覇するまでは1階からやり直しだ。ゲームの仕様だ。だが前回とは違った。 秦良玉が違った。  1階、2階、3階。雑魚モンスターを薙ぎ払うように進んだ。白杆槍の一振りが以前とは比べものにならない。強化された数値が、動きのひとつひとつに出ていた。 小鈴は後方で目を凝らしながらついていった。 「弱点、見えてますか」 「見えている。今のところ問題ない」  4階のボスも時間をかけずに倒した。  秦良玉は無駄口を叩かなかった。ただ前に進んだ。 5階の扉の前に立った。  秦良玉が扉に手をかけた。 「開けるぞ」「待て」  俺は言った。 「小鈴、先に看破しろ。扉越しでも見えるか」  小鈴は扉に近づき、目を細めた。 「……見えます。光っている場所が」 「どこだ」 「眼球の、少し下。中心より左です」 俺は秦良玉に伝えた。 「眼球の左下だ」  秦良玉は頷いた。白杆槍を構えた。 「開ける」◆  扉が開いた瞬間、臭いが来た。  前回と同じ臭い。粘液と暗闇の臭い。  だが今回、秦良玉の足は止まらなかった。  レイナはいた。 天井近くまで触手に吊り上げられ、虚な目で宙を見ていた。涎が顎から垂れていた。鎧はほとんど残っていなかった。秘裂からはどろりとした粘液が溢れ、床に滴り落ちていた。 秦良玉の目が変わった。 「……っ」  踏み出そうとした。「待て」  俺は言った。  秦良玉の足が止まった。拳が震えていた。「小鈴、弱点の位置を今一度確認しろ」 「……眼球の左下、変わっていません」 「秦良玉、聞こえたか」 「聞こえた」 声が低かった。  怪物の眼球がこちらを向いた。触手が床を叩いた。  秦良玉は動いた。◆  戦いは互角だった。  触手が何本も襲いかかる。秦良玉は槍で弾き、躱し、前に進んだ。一本が足に絡みついた。構わず引きずりながら前に出た。 小鈴が叫んだ。 「今です、弱点が開いています」  秦良玉の白杆槍が一直線に伸びた。  眼球の左下、その一点に。  怪物が鳴いた。聞いたことのない音だった。  触手が一斉に痙攣した。 秦良玉は止まらなかった。同じ場所をもう一度、深く突いた。  怪物が沈んだ。  触手が床に落ちた。  レイナが落ちた。  秦良玉が走り、受け止めた。
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7話 達人と廃墟
 小鈴を外に出すことにした。  拠点の外は危険だ。偵察中に死ぬリスクがある。だが情報なしに動くのはもっと危険だ。 「小鈴、行けるか」  小鈴は少し考えてから頷いた。 「……行きます」 「無理はするな。危険を感じたらすぐ戻れ」  小鈴は頷き、柵の外に出た。その小さな背中が荒野に消えていくのを、俺は黙って見ていた。◆  このゲームで他のプレイヤーの座標を知る方法は三つだ。  ワールドチャットで発言する。同盟に入り同盟員に開示される。そして偵察だ。  俺の読みでは、プレイヤーの拠点は同じレベル帯で同じエリアに固まっているはずだ。ゲームの設計として、いきなり格上と隣接させることはしないだろう。一応の配慮はある。 その中でも狙い目がある。  早期にプレイを諦め、放置している拠点だ。  このゲームの仕様は鬼畜だ。初日に袋叩きにされ、アカウントを消す者がいる。俺がそうだったように。だが消さずにそのまま放置している者もいるはずだ。ログインしなくなった拠点は、戦力も補給も止まる。そういった場所を狙う。  小鈴が戻ってきたのは、しばらくしてからだった。「報告します」 「聞かせろ」 「拠点の周囲に、動きのない場所が四箇所あります。柵が壊れているところもありました」  俺の読み通りだった。 「一番近いところに行く」◆  秦良玉に攻撃を指示した。 「どんなキャラがいるか分からない。気をつけろ」 「承知した」 「秦良玉を失えば詰む。無理なら引け」  秦良玉は少し俺を見た。 「……貴様にしては、珍しいことを言う」 「事実だ」 「分かった」  秦良玉が拠点を出た。  俺は画面を見ながら、静かに思った。  もし秦良玉を失ったら、またアカウントを削除してやり直せばいい。何度でも。それがゲームだ。  だがその考えが、なぜか居心地悪かった。◆  目標の拠点は廃墟同然だった。  柵は半分崩れていた。畑は枯れていた。屋敷の窓は割れていた。  秦良玉が扉を開けた。  中に人影があった。  10人ほどの★1キャラがうずくまっていた。皆、虚な目をしていた。食糧が尽きかけているのだろう。気力がなかった。 「ハズレか」  俺は思った。  その時、奥から足音がした。  男が出てきた。  長身だった。金色の髪。癖のある口元。腰に細身の剣
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8話 克服 
 ダルダニヤンとレイナを5階に送り込んだ。  二人とも4階までの周回でレベルが上がっていた。ダルダニヤンは文句を言いながらも着実に強くなっていた。レイナは無言で戦い続けていた。 5階の扉の前で、レイナの足が止まった。 「……入れるか」  俺は聞いた。  レイナは扉を見たまま答えなかった。  ダルダニヤンがレイナの隣に立った。 「俺が先に入る」  レイナは横を見た。 「……一人で入れる」 「そうは見えないがな」  レイナは黙った。  しばらくして、扉を開けた。◆  5階に入った瞬間、レイナの体が強張った。  臭いだ。あの臭いが残っていた。  怪物は前回の戦闘で倒されていた。だが別個体が湧いていた。前回より一回り小さかった。  レイナは剣を抜いた。手が震えていた。 「レイナ」  ダルダニヤンが呼んだ。 「俺から離れるな」  レイナは頷かなかった。だが離れなかった。  怪物が動いた。  触手が伸びた。  レイナの体が固まった。  ダルダニヤンの剣が触手を切り落とした。 「前を見ろ」  低い声だった。  レイナは前を見た。  剣を握り直した。  踏み出した。◆  戦いは長かった。  レイナは何度も足が止まりかけた。触手が近づくたびに体が強張った。その度にダルダニヤンがカバーした。無言で。当然のように。  やがてレイナの剣が怪物の眼球を貫いた。  怪物が沈んだ。  レイナはしばらく動かなかった。荒い息をついていた。  体の震えが、少しずつ収まっていった。 「……倒した」  呟くような声だった。 「倒した」  もう一度言った。今度は少し違う声だった。  ダルダニヤンが隣に立った。 「やるじゃないか」 「うるさい」  レイナは言った。だが口元が緩んでいた。  ダルダニヤンが笑った。  レイナも笑った。  二人は並んで立っていた。◆  しばらくして、二人の様子が変わった。  ダルダニヤンがレイナの肩に手を置いた。レイナは払わなかった。  俺は視点を動かした。  見ていいものかどうか迷った。  だが目が離せなかった。◆  怪物が倒れた直後、二人は荒い息を吐きながらその場に
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9話 偵察と侵攻 
 小鈴を偵察に出して三日が経っていた。 いつもは1日で戻る。 四日目の朝になっても戻らなかった。 俺は嫌な予感がした。◆ その頃、小鈴は捕まっていた。小鈴の目の前には★4の弥助がいる。織田信長に仕えた黒人奴隷だ。 拠点の地下に連れ込まれ、鎖で壁に繋がれていた。 弥助は小鈴を見下ろしていた。長身の体が天井に届きそうなほどだった。黒い肌に浮かぶ筋肉が、松明の光に照らされていた。「小さいな」 低い声だった。日本語に近い言葉だったが、どこか違った。「どこから来た。プレイヤーは誰だ」 小鈴は答えなかった。 唇を噛んで、床を見ていた。「答えないか」 弥助は膝をついた。小鈴の顎を掴み、顔を上げさせた。「俺はずっと奴隷だった。鎖に繋がれ、言葉も通じない場所で生きてきた」 目が静かだった。怒りではなかった。もっと深いものだった。「だからここでは、俺が使役する側になる」◆ 弥助は小鈴の顎を掴んだまま、ゆっくりと立ち上がった。長身の黒い巨体が松明の光に照らされ、筋肉が艶やかに浮かび上がる。彼は腰布を乱暴に引き下ろした。そこに現れたのは、黒く太く、長大な肉棒だった。血管が浮き上がり、先端がすでに透明な液を滴らせている。あまりの大きさに、小鈴の瞳が見開かれた。「……いや……そんなの……入らない……」 小鈴は鎖に繋がれたまま必死に身をよじった。だが弥助は彼女の短いスカートを一気に引き裂き、細い脚を大きく広げさせた。まだ誰にも触れられたことのない秘部が、無防備に晒される。 弥助は肉棒の先端を彼女の窄まった入り口に押し当て、ゆっくりと腰を進めた。「んっ……! あ……っ……! 痛い……! 痛いよぉ……!」 処女の狭い膣口が、黒い巨根に無理やり押し広げられる。鮮血が一筋、太ももを伝って滴り落ちた。小鈴は鎖をガチャガチャ鳴らしながら、激痛に顔を歪めた。涙が溢れ、唇を血が出るほど噛み締める。 弥助は構わずさらに腰を沈め、長大な肉棒を根元まで一気に埋め込んだ。「ひゃあぁっ……! 入ってる……! 奥まで……裂ける……!」 小鈴の小さな体が、黒い巨体に貫かれたままびくびくと痙攣した。弥助は低く笑い、容赦なく激しいピストンを始めた。ずんっ、ずんっ、と深いストロークで子宮口を何度も叩く。 最初はただ痛みだけだった。だが、何度も突かれるうちに、痛みの中に熱い疼
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10話 新たなエリアへ
 拠点レベルが5になった。  祝う気にはなれなかった。  レベルアップした瞬間、次のレベルに必要な経験値と物資の量が表示された。俺は画面を見て、少し黙った。  桁が違った。 「……そういうことか」  ここまでがチュートリアルだったということだ。レベル1から4までは助走に過ぎなかった。本番はここからだった。◆  塔の6階に挑んだ。  入った瞬間に分かった。空気が違う。モンスターの密度が違う。5階までとは別のゲームだった。  秦良玉を先頭に全員で押し込もうとした。だが敵の数が多すぎた。正面から押し返された。 「退け」  秦良玉が即座に判断した。  全員が引いた。  扉の前で作戦を立て直した。 「一つのパーティでは無理だ」  秦良玉が言った。 「二手に分けて同時に攻める必要がある」 「分かった」  俺は編成を考えた。秦良玉・小鈴の第一パーティ。レイナ・ダルダニヤンの第二パーティ。二つを同時に動かす。  だが今の人数では薄い。戦力がまだ足りなかった。  ここまでの道のりが、ほんの序盤に過ぎなかったということを、俺は改めて思い知らされた。◆  レベル5になると同時に、エリアチャットが解放された。  ワールドチャットより狭い範囲、同じエリア内のプレイヤーだけが見られるチャットだ。ワールド同様、発言すれば座標が開示される。  チャットを開いた。  静かだった。  流れているのは同盟への勧誘ばかりだった。しかも明らかにサブ垢からの勧誘が多い。本拠地を特定されないようにしながら勧誘している。初心者エリアだけあって、みんな慎重だった。  俺はROMのまま閉じた。◆  広場で、秦良玉がダルダニヤンとレイナを見ていた。  二人は壁際に並んで座り、小声で話していた。レイナが何か言い、ダルダニヤンが笑った。レイナが肘で突いた。ダルダニヤンがまた笑った。 秦良玉はそれを少し離れた場所から眺めていた。  表情がいつもと違った。  寂しそうだった。  一瞬だけ。だがはっきりと、そう見えた。  俺は声をかけた。 「秦良玉」  秦良玉が振り返った。いつもの無表情に戻っていた。 「何だ」 「拠点レベルが10になれば、俺はそちらの世界に行ける。お前を抱くことが出来るぞ」  秦良玉の動きが止まった。  次の瞬間、顔が赤くなった
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