บททั้งหมดของ 夢見る白銀の乙女は傲慢な将軍に娶られる: บทที่ 31 - บทที่ 40

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第30話 抱きしめたかった

「ここからここまで移動するのに馬で5日はかかる。国境の城壁に沿って損壊がないか確認しながら進んでいく」そう話しながら、腰を抱いていた手が胸に触れ始める。もう片方の手でガウンの腰ひもが解かれ肩からすべるように落とされる。首筋に唇をつけながらセオドアが話を続ける。「野営のテントは、暗くてとても寒い」胸に触れる指の動きと、優しく啄む首筋の唇の感触に、ローティシアの体から力が抜け、セオドアにしなだれかかる。「寝台は硬くてとても冷たいんだ」顎を持たれ、後ろから唇を奪われる。その間も別の手はローティシアの柔らかな胸に触れ、その頂をいたずらしつづけている。「そして、柔らかく温かいあなたがいない」セオドアは、夜着の肩ひもを口で引っ張ってほどくと、胸をはだけ直接触れる。温かく大きな手のひらの感触にローティシアは思わず呻いた。その呻きを吸い取るように再び唇が寄せられ、舌が絡まり合う。「ロッティ、あなたをこうして抱きしめたかった」そう耳元で呟かれると、ローティシアの背筋に快感が走り、セオドアの手のひらに、もっととねだるように背を反らせて胸を押し付けた。口づけをしながらセオドアはローティシアを抱きかかえ、寝台に向かい、その体をそっとシーツの上に下ろす。彼のいないひと月の間、この逞しく筋肉を纏う胸に抱かれることを夢にまで見た。セオドアの背中に手を回すとためらいがちに抱き着いて、小さく呟く。「私も‥‥私もです」――テオ様に抱きしめられたかった……自分の腕にふれる彼の背中に、緊張が走るのが感じられた。もしかしたら、そんな言葉は言ってはいけなかったのかもしれない。でも、どうしようもなく心の声が零れてしまった。セオドアは、顔を上げローティシアの唇を激しく奪い、その激しさにローティシアは翻弄され呑まれていった。◇◇◇情熱的なひと時のあとの余韻の中で、自分の胸元に丸まって眠っているローティシアを見ながら、セオドアは、晩餐の前の出来事に思いを馳せていた。ようやくローティシアと二人きりになり、すぐそこに誘うような可愛い唇があった。
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第31話 染まっていく想い

ローティシアが次に目を覚ました時には、セオドアはすでに朝の鍛錬に出た後だった。朝食を終えて、子猫をコンラートに引き渡すために、エサ入れや水入れ、使い慣れた毛布などをまとめていると、部屋にドーバンがやって来た。「奥さま、旦那さまからの言伝でございます。今夜、軍の幹部の方々と晩餐を共にされるとのこと。奥さまに同席いただきますのでご用意いただきますようにと」この城に来て、初めての社交だ。少し緊張する。軍の幹部ならば、少なくともその一人は、昨日出会ったコンラートの父のエンリオのことだろう。「はい、承知いたしました」その返事にドーバンが妙な顔をする。彼は時々私のことを変な顔で見る。何かおかしいところがあれば言ってくれれば良いのに。昼過ぎにコンラートが子猫を引き取りに来た。「今日は、父さんが夜にこっちに来るから、このまま夜まで城にいていいよって言われてるんだ。だから、お部屋でネーベと遊んでていい?」昨日、厳しく叱られたばかりなのに、コンラートはあまり気にしていないようだ。昨日のことで落ち込んでいなくて良かったが、また、叱られないようにこちらが配慮をしてあげなくてはと思う。「ねぇ、コンラートの家は一つ目の城郭の外にあるって言ってたでしょう? ここまでは歩いてきているの?」さっきまで、寝台の周りを、紐に括り付けた鳥の羽を引っ張って、走り回って猫と遊んでいたコンラートだが、子猫が遊び疲れて寝てしまったので、ソファに座ってお菓子を食べはじめていた。「うぅん。今日は父さんが城で仕事だから、一緒に馬で来たよ」「コンラートは馬に乗れるの?」コンラートは眉を寄せて、少し怒ったような顔をする。「何回か一人で乗ったことあるんだよ。でも、父さんが8歳にならないと一人で乗って外で走っちゃいけないって。まだ、鞍の下まで足が届かないからダメだってさ。全然、大丈夫なのに!」「ふふ、コンラートはきっと馬に乗るのが上手になるわ」「ロ‥‥奥さまは、馬に乗らないの?」「乗らないんじゃなくて乗ったことが無
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第32話 酔いのままの晩餐

ローティシアが席につくと、使用人たちが動き始め、晩餐が始まった。「奥さま、昨日は息子が大変失礼をいたしました。先ほどもお部屋にお邪魔したようで‥‥。甘やかして育てたせいで、しつけが行き届かず申し訳ありません」隣に座るエンリオがそう言って、深く頭を下げた。ローティシアは慌ててそれを制した。「いえ、悪いのは私です。どうか頭をお上げください。コンラートと子猫のおかげで、ずいぶん慰められたんです。むしろ、私のほうこそ感謝を申し上げなくては」尋ねてみると、エンリオはこの執務区域での勤務時には、毎朝コンラートを連れて出仕しているという。「しばらくは子猫も一緒ですね。もし何か困ったことがあれば、いつでもお預かりしますから」そう伝えると、エンリオは歯を見せてニカっと笑い、丁寧に礼を述べた。「おいおい、エンリオ。先に奥さまと親しくなったからって、ずいぶん打ち解けて話してるな」そう口を挟んだのは、あご髭に白いものが混じる、最年長のアングスだった。「奥さま、城での暮らしには少しは慣れましたか?遊ぶ場所も無いですし、帝都に比べると、寂しく感じるのでは」「知らないことが多すぎて、まだまだとまどうこともありますわ。城の皆さまが本当によくしてくださるおかげで、寂しくはございません。とても快適に過ごしております」にこやかに返すと、アングスも満足げにうなずいた。「慣れれば、辺境は人情深く、良いところです。きっとお気に召すと思いますよ」「いきなり辺境に来て、すぐに一か月も放っておかれたのに、寂しく感じないとは‥‥なかなかに気丈なお方だ」頬に刀傷のある厳めしい顔のスヴェンが、クシャッと笑って、からかうように言った。「そ、それは‥‥テオ様のお仕事が大事ですから。私が寂しいなどと感じてはいけないと思って――」「しかし、閣下がこんな可愛らしい方とご結婚されるとは、想像もしませんでしたよ。今までの女性とは全然タイプが……ウグッ!」若いマクシミリアンが、話の途中でエリクに肘で腹を突かれ、呻き声を上げる。セオドアも眉間に皺を寄
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第33話 湯船と樹氷と幸せと

晩餐室に現れたローティシアを見て、セオドアは、二人きりの穏やかな晩餐でないことを悔やんだ。帰還の途中で、せっかく会議をするために城まで来たのだから、奥方に挨拶を、と彼らにうるさく言われ、仕方なく晩餐の席にローティシアを呼ぶことになった。いずれは顔合わせをしておくべきだが、それは、温かくなってここで夜会を開くときにでも、と思っていた。むさ苦しい彼らとローティシアを、同じ席に座らせて食事をさせようとは考えていなかった。隣に座り、皿をつつきながら皆の話に耳を傾けているローティシアの姿を見つめていると、周りの話が少しも入らなくなる。レースの襟が首元までついているとはいえ、深い襟ぐりの下の胸のふくらみが押し上げられ、その隙間から柔らかい胸が覗き見える。この姿は他の男が見ていいものではない。「食べているのか?さっきからちっとも皿の料理が減っていないが」ほんのり赤くそまった頬をさらに赤くして、セオドアの方を振り向いて恥ずかし気に応える。「皆さまと同じペースで食べていたら、もうお腹がはちきれそうで、入りません」はちきれそうになっている白くて滑らかな腹を想像して、体が熱くなった。退屈していないか、と聞くと、『辺境を守ることの大事さが知れて、皆さまの話は興味深い』などと可愛らしい返事をする。膝に置いた手を撫でるように動かすと、ふぅ、と甘やかなため息が漏れた。ほんのり赤く色づいた首筋が自分を誘っているように感じる。ふと目を上げると、自分たちの姿をニヤニヤと笑って見ている輩たちがいた。不愉快極まりない。冷たい目でにらみつけて、晩餐をお開きにすることにした。自分の胸元に頬をつけてもたれているローティシアの細い肩に、体が冷えないように湯を掬ってかけてやる。気づくと、火照った顔をぴたりと自分の胸につけてすぅすぅと寝息を立て始めた。しばらくそのまま湯を掬ってかけてやったり、背中を撫でてやったりしていたが、さすがに湯が冷めると風邪を引く。「ロッティ、このままここで寝たら風邪をひく。体を拭いて寝台に行こう」そう耳元に囁くと、いやいやをするように胸元に頬をつけて首を振る。子どものようなその仕草に思わず笑みが漏れた。「さ、立って」そう言って脇を持ち、湯桶の外に立たせる。湯に濡れてしっとりしたした白い肌。小さな体に形の良い胸が腰の細さを際立たせる。眠気でぼんやりとして胸を隠
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第34話 初めての豊穣祭

そうして季節は静かにめぐり、辺境の冬がようやく緩みはじめていた。 雪は深く積もったままだが、その下にある小川にはうっすらと水が流れ始め、かすかな音を立てて、春の訪れを告げている。「奥さま、来月の終わりには豊穣祭です。毎年、旦那さまが祭りの始まりを宣言なさるのですが、今年は奥さまもご一緒に登壇なさることになりますね」そう話すメイアの声は弾んでいて、手には大切そうに民族衣装の入った箱が抱えられていた。 この冬、暖炉の前で少しずつ刺してきた刺繍が施された衣装や村人たちに贈る腰ひもの数々だ。「ねぇ、メイア。旦那様のベスト、こっちの刺繍と、こっちのと、どちらがいいかしら」「奥さま、二つも仕立てたんですか?」「黄色に赤の刺繍と、緑にオレンジ……どちらも捨てがたくて、両方作ってしまったの」「奥さまのブラウスの刺繍が黄色と赤ですから、こちらがよろしいかと」「わたしもそう思ったのよ。でも……お揃いなんて、お嫌かもしれないから」浮かれすぎていると呆れられないだろうか――そんな不安を抱えていたけれど、メイアは笑って言った。「そんなことございませんよ。旦那さまは、きっとお喜びになります」「……そうかしら?」「ええ、絶対に」その言葉に、少しだけ勇気が出る。 自分の手で刺した模様を、彼が身につけてくれると思うと、胸がじんわりと熱くなった。メイアは、そんなローティシアを、優しい目で見守っていた。豊穣祭の日。ローティシアは、初めて城下の村を訪れた。まだ城郭の端や木立の陰には、多くの雪が残っている。しかし、村の中心に向かう石畳の道は丁寧に雪が取り除かれ、広場には色とりどりの花輪が飾られていた。「まだ雪が残っているのに、こんなにたくさんの花を……どこで手に入れたのでしょうか」民族衣装の上にマントを羽織り、同じくマント姿のセオドアに抱えられ馬に同乗しながら、ローティシアは思わずそう呟いた。「祭りのために花を育てる担当の者がいる。共同の炭置き小屋を使って部屋を温めて、春を先取りするように咲かせるのだそうだ」その手間のかかる工夫に驚き、村人たちの豊穣祭への並々ならぬ思いに感心をした。やがて会場に到着し、馬を下りた瞬間、多くの村人たちが興味深げにこちらを見つめているのを感じた。ローティシアは、頬の熱をマントのフードで隠しながら、セオドアのそばに寄り添って壇上へと
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第35話 祝砲と不安

――もしかして、はしゃぎすぎている私に呆れているのかも。笑いすぎて緩んだ頬を引き締めようと、ギュッと口を引き結んだ。壇を下りて横に退くと、セオドアがさりげなく腰に手を回し、小さな声で囁いた。「私が先に、ロッティに結んであげよう」向き合って、優しく紐を結んでくれる。その様子を見習いながら、今度はローティシアがセオドアの腰に紐を巻く。体が大きいから、背後に手を伸ばすとお腹に自分の頬がくっついてしまった。頬が赤らんでしまったのがバレないか心配になる。セオドアに手を引かれ、会場の中心へと向かう。中央の石畳の広場では、楽団の音楽に合わせて少女たちが輪になって踊り始めている。広場の端には、荷馬車を使ったたくさんの出店が出ていた。荷馬車の陰で、メイアが兵士の一人に腰紐を結んでいるのが見えた。メイアの恋人だろうか。移動をし始めた自分たちに気づき、慌ててこちらへ走って戻ってくる。セオドアと一緒なので同行はいらないから祭りを楽しんでほしい、と伝えると、メイアの顔がぱぁっと明るくなり、お言葉に甘えます、と嬉しそうな笑顔で去って行った。ふと、ローティシアは思った。セオドアは、昨年まで誰に腰紐を結んでもらっていたのだろう――と。帝都で噂になった女性が何人もいたことは、以前アビゲイルから聞かされていた。もちろん、こんなに素敵で、立派な経歴があって、優しい彼にこれまで何もなかったとは思っていない。恋愛の経験も豊富だとわかっているし。もしかしたら、この辺境にも、そういう特別な関係の女性がいたかもしれない。いや、いて当然だ。今、この瞬間も、どこかで私たちの様子を見て、胸を痛めている人がいるのかもしれない――そう思い始めてしまったら、浮かれて幸せだった気持ちが急にしぼんでしまった。「どうした?緊張で疲れたのか?」急に表情が曇ったのに気づいたのだろう。セオドアが優しく声をかけてくれる。どうして、彼はこんなにも人の心の機微に聡いのだろう。どうして、こんなに優しいの――こんなに優しくて、誰に対しても思いやり深い人を、自分ひとりが想っているなんてこと、あるはずがない。そんな思いが頭の中をぐるぐると巡って、セオドアの顔を見つめたまま、言葉が出なくなってしまった。返事をしなければ、と思うのに。「……あ、いえ、ええと……素敵なお祭りですね」口をついて出た言葉
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第36話 優しい嫉妬

「いえ、大丈夫です。テオ様こそ無理をなさっていませんか? 私に気を使ってくださっているのではないですか?」そう聞くと、足を止めてゆっくりこちらに顔を向けて、一つため息をついて苦笑いをした。「無理はしていないが......このダンスを踊ったことはないな」一瞬、え?と思ったが、セオドアのその困ったような表情に思わず笑いが込み上げる。「そうなんですね。じゃあ、私と一緒ですね。良かった。テオ様にも経験のないことがあると思ったらちょっと安心しました」さっきまでのモヤモヤが払拭される。そうか、彼は、他のだれかと踊ったことはないのだ。そう思ったら俄然一緒に踊りたくなった。輪に加わり、見よう見まねで手を合わせたり、叩いたりしながら踊る。最初、侯爵が輪に加わったことに皆とても驚いて、若い女性などはその手に触れていいものか躊躇していたようだった。しかし、めったに身近に接することのない君主が村の踊りの輪に加わるなど、そうそうあることではないと気づき、我も我もと参加する人が増え、輪はいつのまにか何重にもなっていた。結局、輪の中心でローティシアは、セオドアとともに、村民たちと笑い合い、一緒に手を取り合ってくるくる踊り、息が切れるまで楽しんだ。喉を潤そうと輪から離れ、出店で果実水を買い、二人で木陰で座り込んだ。瓶に入った果実水を二人で分け合って飲む。「先に飲みなさい」礼を言って、先に瓶に口をつけた。朝はマントがいるほど肌寒かったのに、日が昇って、しかも踊ったあとなので、体が汗ばんでいる。張り付くブラウスをパタパタとはたく。「テオ様も冷たい内に召し上がって」そう言って手渡すと、ごくごくと男らしい喉元を動かしながら瓶を口につけている。少しこぼれた果実水が喉元から首筋に流れ、あまりに色っぽくてうっとり見つめてしまう。なんて素敵なのだろうか。ぼんやり見つめ続けていると、顎にこぼれた水をぬぐうセオドアと視線が交じり合う。広場の喧騒もそよぐ風の音も何も聞こえなくなって、まるで世界から二人だけが切り取られたかのようだった。大きな影が自分を覆うように近づいて、そして、唇と唇が重なる。触れた唇が遠くへ行ってしまわないように、ローティシアは手に触れたセオドアの袖を掴み自分の体をセオドアの方へ近づけた。口づけをねだるように自分からその唇を押し付ける。何度も息を吸うため
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第37話 祭りの夜の独占欲

その言葉を合図にしたかのようにセオドアはローティシアを激しく愛し始めた。セオドアは、この辺境の城で生まれ育ったが、豊穣祭に「参加」をしたことは一度も無かった。幼少期に祭りを目にすることもないまま学校へ入り、軍隊を経て辺境領を引き継ぐまで、この地に戻ることがなかったので、祭りを「楽しんだ」ことがなかった。辺境領を継承し、豊穣祭の開催の宣言をするようにはなったが、壇上で宣言をした後は、周辺警備の支持と確認をしたあとすぐに城に戻り執務をこなしていた。だから、もちろん民族衣装など着たことも無い。今年も、ローティシアが自分の為にベストを縫い刺繍を入れたと聞くまでは、例年通り軍服で行く予定だった。「もし旦那さまがそれをお召しにならなければ、奥さまはさぞがっかりされるでしょうな」そんなドーバンの一言がなければ。祭りへ出かける朝、広間で自分の姿を見た時の嬉しそうなローティシアの顔を見た時に、これが正解だったと知った。壇上で花冠を頭につけ、皆に微笑むローティシアの姿にうっかりすると目を奪われてしまう。辺境軍の一団が警備と祝砲を行うために来ているというのに、だらしない姿をさらすわけにはいかない。気を張っていないとすぐにローティシアの姿を目で追ってしまい、その楽しそうな様子に口元が緩んでしまっているのが自覚できる。「いきますよ~」そう声を張ってまんべんなく腰紐を投げようと奮闘している姿を自分だけでなく、会場の若い男たちが手を振って嬉しそうに見ている。「奥さま~こちらにも投げてください~」若い青年が声をかける。ローティシアが、笑顔を向けて手を振り返し、「は~い、頑張って投げますね~。受け取ってくださ~い」そう言って紐を放り投げる。そうすると、その青年の周りで紐の取り合いが始まり、次々と、「奥さま~こちらにも~♪」と言う声が上がる。「手伝ってやろう」ローティシアから数本を受け取り、青年たちの方にぞんざいに放り投げてやった。なぜか奴らは不服気な顔をする。いい気味だ。「すごい
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第38話 領主の春

目を細めて、柔らかく小さな声で笑う。存在のすべてが柔らかい砂糖菓子のようだ。その体をさらに引き寄せて尻の双丘を撫で、さっきの営みですでに柔らかく濡れて解れている秘所に後ろから指を滑らせる。「あっ......」火照りの残っていた体が、まるで熟れた桃のように朱色に染まっていく。「今食べるなら、こっちだな」しっとりとした体が徐々に熱を上げ、唇を寄せる首筋の脈が速くなっている。「だって......先ほども......」恥ずかし気に声を出す姿にさらに下半身が重たくなる。硬く張り詰めた自分のモノを足の付け根にこすりつけわからせる。「嫌か?」後ろから差し入れた指を這わせ、襞の先の膨れた蕾に触れると、ピクンと震えて目を閉じ、薄く開いた唇から浅い息を吐いた。薄桃色の薄く開いた唇が自分を誘う。唇を合わせ舌を絡める。その間にも手は蜜で濡れた襞を撫でさする。「ダメだろうか?」「......ダメじゃないです」言った後、恥ずかしくなったのか、顔を胸元にこすりつけるようにして顔を伏せてしまう。体の向きを変えて、そのままローティシアの体を自分の上に乗せた。昂った雄心を前から擦りつけ、後ろからは指を隘路に抜き差しする。細い肩で呼吸を逃しながら、ローティシアはいつの間にか、自分から腰を揺らし始めた。その隠微な動きに理性が解ける。「ロッティ、気持ちいい?」耳元にそう囁きかけると、顔を伏せたまま、全身を真っ赤に染めて肩に額を擦りつけるようにして、小さく首を縦に振る。妖しく動いていた腰を両手で掴むと、花芯を擦り上げるようにしていた自分のモノを下から一気に突き上げ奥まで穿つ。「あっ、あっ、あぁ」ビクビクと体を震わせ、細い指が強く肩を掴む。熱く蠢く中が自分のモノを搾り取るように締め上げる。背筋を這い上がる快感の波をいなし、細く息を吐いて耐えた。まだだ。両手の指を絡めて、ローティシア自身が良いところにあてられるように、体を起こさせた。長い髪が顔を覆う
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第39話 花の夜会の準備

時の流れは、驚くほど早い。この城に来て、気づけばもうすぐ半年が過ぎようとしている。振り返れば、慣れない生活に戸惑っていた日々が、まるで遠い昔のことのようだった。今ではこの石造りの城の空気さえ、幼い頃から吸い込んでいたような気がしてしまう。居住区の管理も、自然とローティシアの役目となっていた。節目ごとに各部署を巡り、不足や無駄な消耗がないかを細やかに確認し、帳簿へ記す。読み書きは教会で習ったが、ブルックやブルーノたちの横について、簡単な計算を覚えておいてよかったと、今さらながら胸を撫でおろす。横から覗き見ていた自分に、そっと色々教えてくれた、あの家庭教師のボウフマンに感謝する。ドーバンに教わった帳簿のつけ方も、ようやく手に馴染んできた。在庫の調整、商人への支払い、数字を追い、記録を整えることは、彼女にとって、この城の一員であると思える心の支えでもあった。「ドーバンさん、奥さまと話す時、時々笑っておられますよね。……私、この城に来てから、初めてそのお顔を見ました」何気ないメイアの言葉に、ローティシアは初めて気づいた。あの硬く引きつったような表情が、彼なりの微笑だったとは――。あまりに久しく笑顔を忘れていたせいで、彼の表情筋は錆びついてしまっているのだろう。長く一緒に働く料理長のベイスンでさえ、その光景を見たときは、思わず鍋をひっくり返しかけたと笑っていた。聞けば、セオドアの結婚は、ドーバンにとって悲願だったのだという。その思いの深さを知るたびに、ローティシアは胸が詰まる。この城の人々は、皆、セオドアを心から慕い、彼の幸福を願っているのだ。……悲願それは跡継ぎを得るための結婚。それなのに、自分の体には、いまだその兆しはまったくない。夜ごと、セオドアと同じ寝台で眠りながら、その事実が否応なく心を締めつけた。「月のものが来ましたので、今宵は寝室は別に……」と、恥じらいながら初めて伝えたとき、彼は少しも嫌な顔をせず、「具合の悪
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