All Chapters of 上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~: Chapter 51

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51:そしてどうなる?

父の幼稚な逃避行動は、それから1年もしないうちにあっけなく終わった。孝也のところに女の子が生まれたのだ。当初、子どもはもう少し先、と言っていた2人だったが、よく検討すると、孝也が学生であるうちの方が時間に融通が利き、エリカがキャリアを重ねながら、子育てをするのに都合が良いのではないか? となったらしい。両親は、初孫に舞い上がり、離れを改装して、そこに子どものプレイルームを作る暴走ぶりだった。あれだけ廉から2人の関係を明言されるのを嫌がっていたくせに、初孫の綾奈を抱きながら、「綾香、孫は何人いてもお父さん面倒見るから! やっぱり体力のあるうちにリタイアするって大事だな。廉くんに感謝しないとな」とニヤニヤしていた。そして、組織のトップを廉に譲ることを取締役会で提案し、さっさと会社の経営から身を引いてしまった。今期から、廉は、セルリアングループの代表取締役となっている。この決定の少し前に、綾香は会社を辞めた。創業者の娘が次の代表の婚約者で、さらに秘書課で誰かの秘書として働くというのは無理がある、という自分の判断と、もう一つは、自分のやりたいことはなんだろう、を深く考えた結果だった。秘書の仕事はやりがいもあり、自分の性格にも合っていた。しかし、これが自分の一生やりたいことか、と問うと釈然としない何かが残る。そして、情熱を注げるものはなんだろう、と模索してみると、ずっとやり続けて苦にならないのは家事、そのうち特に料理だった。そこで、紫衣さんの料理教室に通うようになり、生きることの根源は食べることだと知り、もう少し深く取り組んでみようと考えたのだ。「家事が好きなら、専務と結婚して専業主婦でも良かったんじゃない?」綾香の部屋で朱莉がコーヒーを飲みながら、焼き立てのアップルパイを食べている。「まぁ、それも忙しい夫を支えるっていう意味では魅力的だと思うよ。でも、今はまだ結婚もしていないし、いろいろ選択肢があるなって思って」結局、綾香は、オンラインで栄養学を学びながら、紫衣さんの教室で料理を教わる傍らアシスタントをすることになった。紫衣さんのサポート的な役割をこなす内に、秘書時代の
last updateLast Updated : 2026-09-03
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