第三週一日目、朝――。 玲奈はいつもより早く起きて、エネルギープラント区域のビジネスホテルにいた。 アニムスとのPエネルギー生産を心待ちにしていたわけではない。 とある相手と会っていた。◇◇◇ シャワーを浴びた玲奈は全裸で、白いベッドの上で仰向けになっていた。 いつもなら快楽市場が開くまでの時間、不安や後悔、苦しみ、絶望に襲われる心苦しいものだ。 しかし、今は玲奈ともう一人……トクガワ=ルリが居た。 ルリは金髪をポニーテールにして、スクラブスーツと白衣を着て一目で医者とわかる格好だった。 腕を固定される。 身体がビクっと反応するのは、この医者に公開資料という名のレイプシーンを撮影されたからだ。 玲奈の視界の端で、細い注射針がわずかに光る。 ちくっとした痛みと、何かがゆっくりと注ぎ込まれていく感覚があった。「おめでとう」 ルリは、玲奈に対して穏やかな声で言った。「隷嬢としての第一歩を踏み出したわ。私が作った隷嬢として、鼻が高い」 その言葉とは裏腹に、彼女の瞳は、玲奈を『人』として見ていなかった。 例えるなら汚物を観察するような、冷えた色。――相変わらず、煽るわね。 玲奈は理解していた。 本当は舌打ちと共に唾を吐きたかったが、それは復讐心と共に飲み込む。 自分と同じ顔の仮面を被る。「貴女のおかげで……アニムスとのセックスも、気持ちよくなりました。感じて……Pエネルギーの生産量が増えました」 玲奈は隷嬢にしたルリのことを憎んでいた。 だが、それを見せないように声は平坦で、感情を乗せない。 可能であれば、刀――『玖段』を使って、斬り殺したかった。 ルリの口元が、わずかに歪む。「あら、良かったわ。この隷嬢強化薬でもっと気持ちよくなれるわ。Pエネルギーの生産量を上げて、隷価を上げなさい。そ
Last Updated : 2026-08-12 Read more