わたしは金融商品『隷嬢』です。―銘柄RENA-09―

わたしは金融商品『隷嬢』です。―銘柄RENA-09―

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By:  字捨美衣Updated just now
Language: Japanese
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玖段玲奈(くだん れな)は、“隷嬢”として上市された。 隷嬢である少女の快楽は数値化され、 身体は市場で売買される。 快楽指数。 Pエネルギー。 隷価。 それらはすべて、玲奈の価値だった。 アニムスに抱かれ、 快楽に堕ち、 アニマと戦い、 生き残る。 勝てば価格は暴騰し、 負ければ壊れる。 そして地下では、 少女の失神、妊娠、死すら賭けの対象になっていた。 「もっと壊れて。もっと価値を上げて」 これは、 快楽を“市場”に変えられた少女が、 破滅と欲望の中で抗う物語――。 ――わたしの生と性を賭けて、この世界に復讐する――。

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Chapter 1

第一話 閉場後の噂

 午後三時――。

 鐘の音が五回鳴る。

 ディスプレイに映った数字が止まる。

 鐘は都市中央にある、教会に似た建物の屋上にあった。

 その建物の中を貫くのは一周50メートルほどの透明な円柱だ。

 ガラスのようにも見えるが、その表面には光の文字と数字が浮かぶ。

 五州ゴス亡都ボウトの証券取引所。

 今日も閉場の鐘の音が響く。

 その音と共に教会に似た証券取引所の透明な円柱――チッカーが、ゆっくりと減光していく。

 文字が消え、ただ透明なリングになる。

 遅れて、その場にいた人間が息を吐いた。

 歓声と舌打ちが混ざり、端末を閉じる音が連なる。

 誰かが笑い、誰かが罵り、誰かが黙って立ち上がる。

――亡都の夜は、いつもこうして始まる。

◇◇◇

 証券取引所から通りを一本外れた場所に、小さなバーがある。

 テーブルやカウンター席に座るスーツを着た男たちは、グラスを傾けていた。

 バーテンダーはシェイカーを丁寧に振り、時につまみをそっと出す。

 このバーに訪れる年齢は様々だ。

 二十代後半や三十代、五十代もいる。

 お互い顔見知りなのか、気安く話し合う。

 三時を過ぎたとはいえ、まだ明るい中彼らは酒を楽しむ。

「……今日は荒れたな」

「俺は取れた。新人のCERES-03に目をつけていた甲斐があった」

 カラン、とグラスの氷が鳴る。

 男たちは今日の市場の感想や、利益、損失をつまみに談笑を始めた――。

 いつものように、自分の利益を誇り、損失で周りから慰めてもらう。

 それが終われば、自分たち以外のトレーダーの話になっていく。

「踏み上げられた空売り筋は悲惨だったぞ」

 三十代の男性がその光景を思い出したのか、クククっと笑う。

 証拠金の強制決済が始まり、呆然とした表情だったのが見ていて笑えた。

「空売りなんかやるからだ。だから新人はいい。軽いし、動く」

 五十代の男性は自業自得とばかりに、冷めた反応だった。

 仲間以外のトレーダーたちの反応を、酒のアテにしながら徐々に企業の動向へ話は向かう。

 お互いが次の動きを読むために。

「老舗の五州隷嬢レイジョウが動くらしいな」

「首位を隷嬢エネルギーホールディングスに明け渡してから、今は第三位だ。ズルズル落ちていく前に、何か出すだろう」

「打つ手あるのか? 隷嬢の移籍とか難しいだろう。特に五州隷嬢は給与を出し渋るっていうしな」

「あとは――」

 沈黙が落ちる。

 三十代と五十代の男たちが端末を取り出して、情報を確認する。

「……新人か」

 銘柄を識別するために割り振られた符丁――『ティッカーコード』を五十代の男性が問う。

「コードは?」

「RENA-09」

 三十代の男性が、トンっとグラスを置く。

 取引所のサイトへ向かい、資料を確認する。

 上場予定の一覧資料は、まだプロフィールくらいしかない。

「新人はいい。安いし、化けるときは化ける」

「ああ。いいな。処女らしいぞ」

「なら短期だな」

「若い処女、ですよね?」

 二十代後半の新人トレーダーが端末を見ながら呟く。

 端末に表示されていたのは、十代後半の少女だった。

 ティッカーコード:RENA-09

 身長:154センチメートル

 髪色:黒

 属性:処女

 隷嬢ランク:1

 スリーサイズ――

 一瞬その場の空気が固まり、誰も口を開かなかった。

 五十代の年配ディーラーが静かに笑った。

「俺たちが便利に使う電気、燃料の大本は、こいつらが生産している。化け物とセックスしてこいつらはエネルギーを産む。俺たちはそのエネルギーの数字を売買するだけ。素晴らしい社会じゃないか」

 誰もそれを否定しなかった。

「まあ、若いとどうしても、『女』としてみてしまうが、隷嬢は所詮エネルギーを産みだす『モノ』だ」

「見た目もいいしな」

 三十代のトレーダーがグラスに口を付ける。

 アルコールがより口を滑らかにする。

「俺たちは隷嬢の喘ぎ声や腰遣いなんてどうでもいいんだよ。それより、エネルギーを産んで金にしたい。あるいはエネルギーを産むだろう銘柄に、投資したい。ただそれだけだ」

 二十代の新人トレーダーは驚愕の表情になる。

 それを見た五十代のディーラーが笑った。

「金が欲しくないのか?」

 それを聞いた新人トレーダーは頷く。

「エネルギーを産む、銘柄ですからね」

 こうして新人は市場に染まっていく。

 銘柄はモノであり、人ではないと。

 新人銘柄の話は、いつも同じ流れになる。

 暴騰、暴落する例。

 そして、何も起きなかった例。

「処女はボラティリティが高すぎる」

「だからこそ儲かる」

「この銘柄はモデル外だ」

 誰も名前を言わない。

 金は銘柄と数字だけが重要なのだから。

◇◇◇

「ん……、あッ……」

 玖段クダン玲奈レナが意識を取り戻して、初めて見たのは白い天井だった。

 LEDに似た白い光だが、薄暗く感じる。

 玲奈がやり方を忘れていたかのように、呼吸を繰り返す。

――身体が重い。動かない。

――視界が揺れている。

――喉が渇く……。

 包帯などは身体に巻かれているわけではないが、ピクリとも動かせない。

 動け、と命じても指一本動かない。

 玲奈は自分が今、全裸でベッドの上に寝かせられていることに気が付く。

 白い光が玲奈の脳を刺激する。

 記憶が呼び覚まされる――。

――夕方、駅のホーム。

――片足を滑らせて、ホームから落下した。

――誰かの叫び声とブレーキ音。

――そして身体を貫いた、衝撃。

――電車にはねられたけど、生きている?

 玲奈はもう一度ゆっくりと身体を起こそうとした。

 しかし、全身に鈍い痛みが走り、力が入らない。

――自分の身体じゃないみたい……。

 よく見れば点滴用の注射針が刺さっていて、その先には点滴スタンドに輸液バックがぶら下がっていた。

 頭が朦朧として、自分の身体を作り替えられているような気がする。

 電車にはねられたのであれば、大手術が敢行されただろう。

――その時の麻酔が残っているから?

 玲奈はぼんやりする頭で、そう考えることにした。

――ここは、病院?

 何一つ状況がつかめないで混乱しながら、一つ一つ確認をしていく。

――名前、玖段玲奈。

――性別、女。

――年齢――。

◇◇◇

 玲奈はまだ点滴をしているために、気が付いていない。

 玲奈の左肩に文字があることを。

 そこに刻まれていた。

 RENA-09。

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第一話 閉場後の噂
 午後三時――。 鐘の音が五回鳴る。 ディスプレイに映った数字が止まる。 鐘は都市中央にある、教会に似た建物の屋上にあった。 その建物の中を貫くのは一周50メートルほどの透明な円柱だ。 ガラスのようにも見えるが、その表面には光の文字と数字が浮かぶ。 五州国亡都の証券取引所。 今日も閉場の鐘の音が響く。 その音と共に教会に似た証券取引所の透明な円柱――チッカーが、ゆっくりと減光していく。 文字が消え、ただ透明なリングになる。 遅れて、その場にいた人間が息を吐いた。 歓声と舌打ちが混ざり、端末を閉じる音が連なる。 誰かが笑い、誰かが罵り、誰かが黙って立ち上がる。――亡都の夜は、いつもこうして始まる。◇◇◇ 証券取引所から通りを一本外れた場所に、小さなバーがある。 テーブルやカウンター席に座るスーツを着た男たちは、グラスを傾けていた。 バーテンダーはシェイカーを丁寧に振り、時につまみをそっと出す。 このバーに訪れる年齢は様々だ。 二十代後半や三十代、五十代もいる。 お互い顔見知りなのか、気安く話し合う。 三時を過ぎたとはいえ、まだ明るい中彼らは酒を楽しむ。「……今日は荒れたな」「俺は取れた。新人のCERES-03に目をつけていた甲斐があった」 カラン、とグラスの氷が鳴る。 男たちは今日の市場の感想や、利益、損失をつまみに談笑を始めた――。 いつものように、自分の利益を誇り、損失で周りから慰めてもらう。 それが終われば、自分たち以外のトレーダーの話になっていく。「踏み上げられた空売り筋は悲惨だったぞ」 三十代の男性がその光景を思い出したのか、クククっと笑う。 証拠金の強制決済が始まり、呆然とした表情だったのが見ていて笑えた。「空売りなんかやるからだ。だから新人はいい。軽いし、動く」 五十代の男性は自業自得とばかりに、冷めた反応だった。 仲間以外のトレーダーたちの反応を、酒のアテにしながら徐々に企業の動向へ話は向かう。 お互いが次の動きを読むために。「老舗の五州隷嬢が動くらしいな」「首位を隷嬢エネルギーホールディングスに明け渡してから、今は第三位だ。ズルズル落ちていく前に、何か出すだろう」「打つ手あるのか? 隷嬢の移籍とか難しいだろう。特に五州隷嬢は給与を出し渋る
last updateLast Updated : 2026-07-26
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第一章 第二話 上場準備 玲奈は再び目を開いた。 少し目を閉じたことで身体が回復したのか、視界がクリアになる。 白い天井は変わらない。 ただ、学校や病室の天井で見る、白地に黒やグレーの点々があるトラバーチン模様の天井材ではなく、真っ白な天井だった。 火災になったときのためか、スプリンクラーのようなものが設置してある。――視線も感じるけど……、気のせいね。 玲奈の印象は病室というよりも、ビジネスホテルだ。 部屋の中は輸液バックのあるスタンドがあるものの、セミダブルほどのベッドの大きさ、そして机と椅子が一脚ずつある。 気になることは多々ある。 ――なんで裸で、点滴を受けているのかしら……。包帯が巻かれているわけでもないのに……。 自分の制服はどこに行ったのだろうか? そして――。 視線が彷徨った先。「なにこれ……」 自分の左肩が目に入った。 そこに文字がある。 それは見慣れない書体であるものの、意味は理解できる。――RENA-09。 意味は分からない。 だが、それが自分のものだということだけは分かった。 玲奈の胸がゆっくりと上下する。 身体の中で寒さを感じ、少しでも熱を求めるように。 ごくっと喉元を鳴らす。  玲奈は嫌な予感だけが、はっきりしていた。◇◇◇ しばらくするとキイっと無機質な音がした。 扉が開く。 玲奈は反射的にそちらを見ると部屋に入ってきたのは、一人の女性だった。 医師のようでスクラブスーツの上に白衣を羽織っている。 背筋がまっすぐで、無駄のない歩き方だった。 年齢は三十前、二十代後半に見える。 玲奈よりも身長が高く、金髪のポニーテールが似合っているのだが、眼鏡が少し、怖さを感じさせる。――よかった。 玲奈はホッと安堵の息を漏らした。――女性医師なら、何もないわよね。 女性は何も言わずにベッドの横へ来る。 点滴のチューブを見て、無言で外した。 玲奈の腕に軽い痛みが走る。「……あの」 久しぶりに出した自分の声はかすれていた。「ここはどこですか」 女性は答えなかった。 玲奈が女性を見るとネームプレートと顔写真がありトクガワ=ルリ、五州隷嬢エネルギー事業部、と書かれていた。――五州? 隷嬢? 聞き覚えないわ。 文字は見たことがない。 しかし
last updateLast Updated : 2026-07-26
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第三話 公開資料
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第五話 自覚するモノ
 玲奈が上場して第一週二日目の朝――。 <RENA-09。起床時間です> 知らない声。 それに囁かれて、玲奈は瞼を開ける。 目覚めと共に、部屋の明かりがついた。――わたしの部屋、こんなだったっけ? 頭が再起動するまでぼうっとする。 白い天井。 無機質な壁。 机の上にはモニターがあった。 時折教科書やノートが散乱して、慌てて鞄に入れるのだが――。 それもない。  細いカーテンの隙間から、薄い光が差し込んでいる。――どこ、ここ……。 次いで、身体の重さが思考を追い越した。 腰が鈍く、股が痛い。 喉が渇いている。――隷嬢、Pエネルギーの産出……、アニムスとのセックス。 脳が一昨日からの行為を刻み込んでいた。 頭から布団をかぶり、恐怖におびえる。 身体がカタカタと震え、思い出したくないモノを呼び起こす。 恐怖から、親指を口に咥え舐めた。 だがそれすらも、アニムスとの行為を思い出させる。――壊れる……。 自分が壊れていく音を聞いて、徐々に身体が冷えていく。 恐怖も、悪意も、憎悪も。 ――全て止めてしまえば、いい。 うるさいほど軋むベッド。 自分の喘ぎ声。 記憶が出ないように、全てを凍てつかせる。 ――トクガワ=ルリ。五州隷嬢……。隷嬢に落とした奴らへ復讐する……。 玲奈の瞳に絶対零度が宿る。 冷めた心が告げる。 ――復讐するために、まずこの世界を知ることが大切だ。 そうして、玲奈はようやく動き出す。<RENA-09。隷嬢としてのお仕事です>「……わたしが嫌だといったら?」<No。残念なことですが、拒否権はありません。時間になったら、RENA-09の身体が自動で移動するだけです>「……最悪……。それで自動でセックスするってことね」 玲奈がこの世界に関わり始めてから、自由が存在しない。 だが、ふと思う。 ――自由になんてならなくていい。――すべてのエネルギーを奪って、何もかも動かなくなればいい。◇◇◇ 玲奈は隷嬢の服を着る。 黒を基調とした銀の刺繍が入った、コルセットドレス、ニーハイソックスを着用する。 ストラップやベルトが多用されていて、趣はゴシックロリータ風だ。 「ベルト、コルセットでわたしを縛り付けているみたいね。さしずめ、罪人の制服かしら
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第七話 不吉を告げるモノ
 玲奈が快楽市場に上場して、数日が過ぎた朝――。 「……今日も眠れなかった」 むくりと上半身を起こす。 ロングヘアの黒髪を手櫛で梳く。 眠気はあるものの、身体がそれを拒絶していた。――意識がなくなった後、アニムスにレイプされているかも。 目を閉じれば、トクガワ=ルリが撮影し、アニムスが襲った光景が浮かぶ。 泣き叫ぶ自分、全裸で抵抗もできず、無理やり膣内に陰茎を挿入される。 背筋が凍り、膣は濡れていないものの、押し込まれ処女膜を裂かれる。――あ゛――ッ! 身体も痛いが、心はもっと痛い。 そのうえ行為は生だ。 膣内に射精される。  嫌だと否定しているのに、徐々に身体が勝手に反応し、アニムスの陰茎を感じる自分に嫌悪する。 それだけではない。 今は数字が浮かぶ。 快楽から生じるPエネルギーの生産量、純度、感度。 ランキング。 自分が金融商品となったことを見せつけられる。 だが、玖段はトクガワ=ルリに復讐の念を抱く玲奈へ、一つの案を提示した。――市場を利用する。 その意味を玲奈は理解している。――快楽に堕ち、Pエネルギー市場に価値を見せる。――復讐心を持ちつつ。 玲奈は非常に危うい橋を渡らなければ、達成できない。 快楽に堕ちて復讐心を忘れてしまえば、ただの隷嬢になる。 玲奈は目を開けた。 喉が渇き、身体が重い。 壁面のディスプレイには市場情報が流れている。 ティッカーコード: RENA-09 前日隷価終値:微下げ Pエネルギー生産:出来高増 玲奈はその意味を知っている。――トクガワ=ルリ、五州隷嬢のためにセックスして、市場では玩具にされる。「……最悪」 玲奈は小さく呟き、カロリーと腸内管洗浄剤の入ったゼ
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第八話 逢魔が時
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第九話 方向の見極め
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last updateLast Updated : 2026-08-10
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第十話 静かな加速
 第二週四日目――快楽市場閉場後。  玲奈は寮の狭い部屋で、壁面に光る数字を見つめていた。 その数字は玖段が表示した、第二週のPエネルギー生産量の記録だ。 初日:12org 二日目:8org 三日目:18org 四日目:22org ひゅっと息を飲んだ。 玲奈はその数字から呟く。「……増えている」 その意味を紐解こうと、玲奈は髪の毛を一房指で弄る。<Yes。RENA-09は快楽適応を開始しています> 玖段の声はいつも通り冷静だった。――やっぱりね。 玲奈は小さく息を吐く。 ただ、その事実を理解したくないだけだ。 玲奈は髪に手櫛を通しながら、玖段へと話す。「アニムスがセックスの時、優しくして気持ちよくしたからじゃない」 ふわっと髪の毛が揺れる。<No> 玖段は残酷だ。 容赦なく玲奈へ事実を突きつける。「わかっているわ。……わたしが、慣れてきたからよね」 だが、再生した処女膜を裂かれるたび、脳裏に浮かぶのは、トクガワ=ルリの無表情な顔だった。 Cランクアニムスに凌辱され、それを公開資料にされた。 いつまでも続く、悪夢。――心より先に、身体が犯されることに慣れた。 玲奈は目を閉じた。 考えることは、トクガワ=ルリ、五州隷嬢への復讐。 必要なのは金。 それは、アニムスとのセックスで感じれば、必然的に手取りが増えていく。「……セックスが嫌だ、と思っているからPエネルギーの生成量が少ないんだ」<Yes。拒絶反応はPエネルギー生成効率を低下させます>――自分の心を偽ってでも。 玲奈は苦く笑い、小さく呟く。「つまり――自分からやればいいってことね」<Yes。自発行動は快楽指数を上昇さ
last updateLast Updated : 2026-08-11
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