All Chapters of これより先は、それぞれの道へ: Chapter 11

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第11話

翌日も店の外には安人が立っていたが、話す気にはなれず、私は店を閉めて数日間アパートにこもった。安人がどうやって汐凪市を突き止めたのかは分からない。小雨の中、ゴミを出して振り返ると、少し離れた場所に彼が立っていた。安人が何か言おうと口を開くより先に、私は部屋へ戻った。雨脚は次第に強まり、空が一瞬白く光った直後、激しい雷鳴が響いた。慌ててカーテンを閉めようと窓辺へ行くと、安人はまだ雨の中に立っていた。激しい雨に打たれて全身ずぶ濡れになり、服は体に張りつき、髪の先からは絶え間なく雫が落ちている。その姿は、あまりにも惨めだった。窓ガラス越しに目が合った瞬間、自分を痛めつける姿を見せれば、私が心配して許すとでも思っているのだろうと察した。そう考えると少し笑えてくるほど、本当にばかばかしかった。雷に驚いたココがソファの下へ潜り込み、小さく鳴いていた。私はカーテンを閉めてココを抱き上げ、そのまま寝室へ入り、雨音を聞きながら一緒に昼寝をした。目を覚ますと、すでに午後7時を過ぎていた。雨は止んだようで、さすがに安人も帰っただろうと思った。けれど、嵐のあとの通りに人影はなく、彼だけが街灯の下にぽつんと立っていた。「美緒!」安人がかすれた声で叫んだ。濡れた服は体温で半ば乾いていたが、顔には血の気がなく、唇も小刻みに震えている。「頼むから、話をさせてくれ!」私はカーテンから手を離してソファへ戻り、テレビをつけて音量を最大まで上げた。画面では気象情報が流れている。「汐凪市では今夜、非常に激しい雨が予想されています。不要不急の外出は控えてください」リモコンを握りしめたまま、内容はほとんど頭に入らなかった。ココがソファの下から出てきて、私の手へ鼻先を寄せた。私はその頭をなでながら、声をかけた。「ねえ、ココ。私って、甘すぎるのかな」ココは首をかしげた。「安人は、あんなひどいことをした。私だって平手打ちをして、思いつく限り罵って、二度と立ち直れないほど傷つけてもいいはずなのに。安人が一番苦しむ言葉を選び、傷口を何度もえぐってやるべきなのかもしれない」私は力なく笑った。けれど、そんなことはできない。安人がかわいそうだからではなく、ただ憎しみに支配されたくないだけだ。私は今の生活が好きで、安人のことで心を乱し、自分か
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