「んん……」 リィーンは、深い眠りから目を覚ますと、手足の感覚を確かめる。 熟睡していた。どのくらい眠っていたのだろう。 先程は全く動かせなかった手足も、動かすことができた。まだ少し痺れた感じはするけど。 ゆっくりと、起き上がり、ベッドに腰掛けることができた。 自力で洗面所まで行けそうだ。良かった。 立ち上がると、片足を進めてみる。違和感があるけれど、歩くには支障はないみたい。ぎこちない歩き方で、洗面所へと向かった。 顔も洗い、さっぱりすると、ベッドへ戻る。 サイドテーブルには、コップに入った水が置かれていた。 「キースが置いてくれたのね」 喉が渇ききっていたので、お水を一気に飲み干した。コップを置く時に、自身の手の傷が消えていることに気づく。 擦り傷があったはずなのに……。キースが手当てしてくれたのだろうか。 「はぁ……」 なんとか、ここまで脱出することができた。まだ、不安はあるけど。あの家から、出られたことが嬉しい。なにより、すごく開放感がある。やっと、自由になれる……。 早く、カイン様の元へ行きたい。 「リィーン、起きてる?」 ノックをした後、少しだけ扉を開けて、キースがこちらの様子を窺っていた。 「キース、本当にありがとう。何から何までお世話になって、どうお礼をしたらいいのか……。いつかこのお礼をさせて。でも今は急いでいるの。そろそろ行かないと」 一刻も早く、カイン様の所へと向かいたかった。 「えっ?そんな体で動くのはやめた方がいいよ。あと2、3日は安静にしないと 。解毒剤は、今日の夜にこれを飲んで。 1日2回解毒剤はきちんと飲んでね。 その都度渡すから」 「解毒剤?そっか、まだ飲まないといけないのね。でも……お世話になっていいのかな……」 「きちんと飲まないと、後から辛くなるから。お世話になるって、大したことしてないし。もちろん、回復するまで遠慮なく休んでよ。それに、あそこに侵入されたのバレたら、上から怒られるし……。あっ、いや、何でもない、今の言葉は、忘れて。さぁ、これを飲んで」 キースは誤魔化すように、解毒剤と水をリィーンに渡す。 「ありがとう。キース……あのね……」 キースに、自分の状況を、どこまで伝えたら良いのか分からなかった。 無条件に信じて良いのか分からない。 「リィーン、あ、もしかし
Last Updated : 2026-08-16 Read more