「――んー、莉子の手作りの唐揚げ美味いなぁ。奏ちゃんのママは勝利上手だな」 瑛司くんはあたしお手製の唐揚げを頬張りながら、楽しそうに奏に話しかけている。奏もハンバーグを食べながら嬉しそうに「うん!」と頷いた。 「ありがと、瑛司くん。まだまだたくさんあるから、どんどん食べてね。あたしもハンバーグとウィンナーと唐揚げと、おにぎりもう一個食べよっと」 「あー! ママ、いっぱいとってるー! カナたんもたまごやきとウィンナーたべるー」 「よしよし。じゃあ、えいじおじちゃんが取ってあげような。はい、奏ちゃん」 「ありあとー♡」 こうしてみんなでワイワイ言いながら食べるお弁当は美味しい。こんなのいつぶりだろう? 去年の保育園のお遊戯会以来かな? 今年のお遊戯会の時は、母は来られたけれど父は出張中だったから来られなかったし。 「瑛司くん、ホントに奏のお父さんになったみたいだね。両親と一緒に四人で出かけた時は、あたしのお父さんがその役割してくれてるんだ。でもそれって、ホントはおじいちゃんじゃなくてお父さんの役目だよね」 「俺はいつでも奏ちゃんの父親になれるつもりでいるから。あとは莉子が、あの婚姻届を書いてくれるのを待つだけ」 「……あー……、あれね。まあ、あたしもまだ仕事変わって間もないし、まだ会社の人たちにも瑛司くんと付き合ってること言ってないし。書くのはまだまだ先かなぁ」 「そっか……。まぁ、期限は設けてないって言ったの俺だったしな。だったらまだ籍は入れなくてもいいから、奏ちゃんとは血の繋がってない父親
Last Updated : 2026-10-08 Read more