私が「負けた」と言うのを聞けず、旭は目に見えて不機嫌そうに眉をひそめた。次の瞬間、彼は突然手を伸ばし、梓の腰を抱き寄せて自分のそばに引き寄せた。梓は小さく声を上げ、そのまま彼の胸に倒れ込むように寄りかかり、恥じらいを帯びた瞳で彼を見つめた。旭の口角が再び上がる。だがその瞳は、梓越しに私の顔を真っ直ぐに射抜いていた。まるで私が取り乱し、感情を爆発させ、以前のように目を真っ赤にして負けを認めるのを待っているかのように。私は喉の奥がキュッと締め付けられるのを感じ、きびすを返して立ち去ろうとした。しかし突然、背後から旭の冷笑が聞こえた。「杏梨、今ならまだ、負けを認めても間に合うぜ」私は両手を強く握りしめた。それでは物足りないかのように、彼はゆっくりと言葉を付け足す。「初めてじゃないだろ。お前、昔から頭を下げるのは得意だったじゃないか」その瞬間、私は人前で傷口を無理やりこじ開けられたような気がした。最後に残っていた僅かなプライドでさえも、踏みにじられてしまったのだ。突然、胸がひどく苦しくなり、目の前が真っ暗になって、危うく床に崩れ落ちそうになった。旭は少し顔色を変え、無意識に手を伸ばして私を支えようとした。だが、梓は彼よりも早く立ち上がった。慌ててバッグの中から飴を一つ探し出し、私の前に歩み寄る。「杏梨、また晩ご飯抜いたの?低血糖なんだから、無理しちゃダメだよ」そう言って、飴を差し出してきた。声は相変わらず優しくて、その眼差しも――これまで何度も見てきた、心からの心配に満ちたものだった。私はその飴を見つめ、目頭が熱くなるのを感じた。梓は私が低血糖であることを知っているから、いつもバッグの中に飴を常備してくれている。私たちは出会って七年になる。私と旭がここ数年、どれほどもつれ合ってきたか、梓は誰よりもよく知っていた。旭が他の女の子を使って私に屈服を迫ることを、私がどれほど恐れているかも。負けを認めるたびに、私が一人隠れてどれほど長く泣き続けるかということも。それなのに、今日。旭の隣に座っているのは、梓なのだ。問いただしたいことは山ほどあったが、言葉は一つも出てこなかった。結局、私は彼女の手を避け、静かに言った。「二人とも楽しんで。私、寮に帰るね」梓はま
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