二度目の人生、私はもう中隊長の夫に執着しない人生をやり直せるなら、私は婚姻届に妹の名前を書くことにした。
今度こそ、陸野軒也(りくのけんや)の願いを叶えてあげよう。
この世界線では、彼より先に妹にウェディングドレスを着せ、婚約指輪を妹の薬指にはめてあげた。
二人が出会うきっかけとなる場面も、すべて私の手で整えていく。
彼が妹を連れて京市(けいし)へ行くと聞けば、私は何も言わずに南へ下り、深南大学(しんなんだいがく)に進学することを決めた。
なぜなら、前世で私は五十を過ぎてもなお、彼と息子は土下座までして私に離婚を求めてきたから。
全ては、彼と妹との最後の縁を成就させるためだった。
二度目の人生、私はもう恋愛に縛られたくない。自由に、空高く羽ばたきたいだけなのだ。