過去は置いていく!夢と星空が私を待っている私と夫の結婚生活は五十年、いつも仲睦まじかった。
でも、金婚記念日のその日、私は誰かに突き落とされた。
意識が朦朧とする中、若い頃に夫を助けるために失った聴力が戻ってきたのを感じた。
耳に飛び込んできたのは、夫が息子に言った言葉だった。
「お前の手を汚すべきじゃなかったな」
「父さん、いつまであの人を我慢するつもり?藤原さんが待てる時間、もう残ってないよ」
夫は深くため息をついた。
その直後、誰かが私の鼻に付けられた酸素チューブを外した。
私は深い闇の中へと沈んでいった――
次に目を覚ましたとき、そこは80年代。まだ夫と結婚する前の頃だった。
だけど、ひとつだけ違うことがある。今度は、音が聞こえる。