私が切り裂かれた後、彼の愛は始まった私の彼氏は、海から拾い上げた人。
彼の記憶喪失を治すため、貯金を全て使い果たした。
記憶を取り戻した深瀬承一は、一転して数百億円規模の大企業の社長となった。
身分の差を理由に、彼は躊躇なく私と別れを告げた。
「魚売りの分際で、この私に相応しいはずがない」と彼は言い放った。
深瀬が治療費を返してくれないため、祖母の手術費用を工面しようとした私は、追い詰められていった。
最後には人に騙され、全身の臓器を摘出されてしまった。
私の死を知ったその日、深瀬は遺品を抱きしめたまま、手放そうとしなかった。
「由美......これは隠れんぼなんだろう?」