例えば、'What more can I say?' は文字通り「他に何が言えるだろうか」という意味で、これ以上言葉にできないほどの感情を表すのに適している。シェイクスピアの『ハムレット』で使われるような 'Words, words, words' も、言葉の無力さを表現する点で共通しているかもしれない。
音楽の世界では、ビートルズの『Let It Be』の 'Whisper words of wisdom, let it be' というフレーズが、言葉にできない深い諦観を表現しているように感じる。こういった表現は文化や文脈によって受け取り方が変わるからこそ、翻訳の面白さがあるんだよね。
表題の英語化について触れると、訳者はそのタイトルを 'Sorry for Being Cute' としています。直訳に近い選択で、語感が日本語の軽い謝罪と自己肯定の混ざったニュアンスをうまく英語に移していると思います。
翻訳では語順や助詞のニュアンスをどう処理するかで印象が変わることが多いのですが、この英題は元の短さとリズムを保ちつつ、英語圏の読者にも意味がすぐ伝わるのが利点です。僕は他作品の英題、たとえば 'Kimi ni Todoke' が 'From Me to You' と訳されたケースを思い出して、タイトル一つで受け手の期待がかなり変わることを実感しました。
訳者の意図としては原題の持つ軽やかな自己主張を損なわず、かつ販促上のキャッチーさも確保する狙いがあったと考えています。個人的にはこの英題は作品の雰囲気に合っていると感じます。