サウンドトラックのオススメだと、『Piano no Mori』や『Nodame Cantabile』のBGMが叙情的で心に寄り添う感じがしますね。最近読んだ『君と奏でるトロイメライ~今度こそ君を離さない~』という小説も、主人公たちが音楽を通じて深く結びついていく物語で、作中で語られる演奏シーンの描写がとても印象的でした。そういったシーンを想像しながら静かなピアノ曲を聴くと、より感情が込められた聴き方ができるかもしれません。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のサウンドトラックには、『依り』という概念を音楽で表現したような深みのある曲がたくさんあります。特に『Inner Universe』は、人間と機械の境界が曖昧になる感覚を、重層的なボーカルと電子音で見事に表現しています。
Yoko Kannoの作曲は、常に人間の内面と外部世界の狭間を描くのが得意です。『Ghost in the Shell』シリーズのBGMは、どれも現実と虚構の間で揺れる感覚を音に変換したような作品ばかり。『Cyberbird』のような疾走感のある曲でさえ、どこか浮遊感があり、まさに『依り』の状態を体現していると言えるでしょう。
最近では『NieR:Automata』のサウンドトラックも、このテーマにぴったりです。機械的なリズムと美しいメロディの融合が、存在の不確かさを表現しています。特に『Weight of the World』は、プレイヤーさえも作品世界に『依り』つかせるような没入感を生み出しています。
「縋り付く」という感情を表現するサウンドトラックといえば、まず『攻殻機動隊』の押井守監督作品で使われた川井憲次の楽曲が思い浮かぶ。あの重くて不気味な電子音と和楽器の融合は、まさに人間が何かにしがみつく時の不安と焦燥感を音で再現している。特に『傀儡謡』シリーズは、宗教的な雰囲気も相まって、聴いていると無意識のうちに背筋が寒くなる。
近年だと『進撃の巨人』の澤野弘之の作曲も外せない。『Call of Silence』や『YouSeeBIGGIRL』のような曲は、絶望的な状況で必死に何かを掴もうとするキャラクターの心情を見事に表現している。オーケストラとコーラスの壮大なサウンドが、縋り付く行為そのものの崇高さと儚さを同時に伝えてくる。
個人的に意外なところでは『NieR:Automata』のサウンドトラックもこのテーマに合う。『Weight of the World』の英語版は、文字通り世界の重みに縋り付くような歌詞と旋律が胸に刺さる。ゲームのラストシーンで流れるあの曲は、プレイヤーまでもが主人公たちに感情移入せずにはいられない仕掛けになっている。