『僭称』という言葉の意味を解説している書籍を探しているんですね。この言葉は、「身分や立場を超えて勝手に名乗ること」を指すのが一般的で、歴史や権力構造を扱う作品でよく登場します。例えば、『君主論』のような古典的政治理論書や、『菊と刀』といった文化分析の本で間接的に触れられることもあります。
特に『日本語の語源と歴史』(大野晋)では、日本語における
権威と称揚の関係性から、『僭称』の文化的背景にまで踏み込んで解説されています。また、『日本語の作法』(外山滋比古)でも、社会的立場と言葉遣いの関わりの中で、この概念が簡潔に説明されている箇所があります。SF小説『ジニのパズル』では、AIが人間を僭称する設定が物語の重要なテーマとなっており、作中で言葉の定義が明確に示される場面も。
専門書では『称号と権威の中世史』(新田一郎)が、中世ヨーロッパと日本の比較文化論として、僭称行為が社会秩序に与えた影響を詳細に分析しています。そういった本を古書店の社会史コーナーや大学図書館の言語学セクションで見かけた覚えがあります。登場人物の立場詐称がプロットの鍵となる『デュラララ!!』のようなライトノベルでも、作中解説で言葉の定義に触れることがあるかもしれません。