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アニメーション監督の座談会で意外だったのは、タイトルロゴのデザインが100回以上練り直されたというエピソード。文字の曲線角度を0.1度単位で調整し、最終的に選ばれたバージョンは深夜のインスピレーションで生まれたとか。オープニングのあの一コマだけ作画枚数が異常に多いのは、制作スタジオとスポンサーとの熱いバトルの結果らしい。
『それでは』の制作裏話といえば、キャラクターデザインの変遷が特に興味深い。初期コンセプトアートでは主人公の髪型が全く異なり、もっと鋭角的なシルエットだったそうだ。スタッフ間で「この子らしさ」を議論する中で、現在の柔らかな輪郭に落ち着いたという。
音楽担当のインタビューで語られたのは、日常シーンのBGMにわざと不協和音を散りばめたこと。穏やかな場面に微妙な違和感を仕込むことで、物語の本質的な不安定さを暗示しているらしい。第3話のキッチンシーンで流れるピアノの半音ずれは、実は意図的な演出だったのだ。
サウンドディレクターのブログに書かれていたのは、主人公の足音にこだわった話。市販の効果音では物足りず、実際にスタッフが似た素材の靴を履いてスタジオ廊下を往復し、300回以上録音したという。特に砂利道の音は、5種類の砂を混ぜた特設コースで収録したこだわりようだ。エンディングのささやき声は、声優が本当に眠りかけの状態で録ったらしい。
原作者のエッセイによると、あの有名な雨のシーンは全く別の展開になる予定だったとか。脚本会議で「キャラクター同士が言葉を交わすより、沈黙がこの作品の真髄だ」と気付き、台詞を全てカットしたという。背景美術チームが72時間かけて描き上げたという雨粒の反射は、実際に特殊な技法で描かれたそうだ。