狂言の歴史を辿ると、室町時代にまで遡ることができます。能とともに発展したこの伝統芸能は、当初は神事や仏事の余興として演じられていました。
庶民の生活をコミカルに描くことが特徴で、当時の人々の息遣いが感じられるような内容が多かったようです。
江戸時代に入ると、狂言は
武家社会にも広まり、より洗練された形式へと変化していきました。ただし、明治維新後は一時衰退の危機に直面します。戦後になってからは重要無形文化財に指定され、現在では能楽堂だけでなく学校の授業でも取り上げられるなど、新たな広がりを見せています。古典でありながら、現代の観客にも笑いを届けられる普遍性を持っているのが不思議です。