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『鬼滅の刃』で炭治郎が最初に鬼と戦った時、『どすん』『べしゃり』って音が戦闘の緊迫感をすごく表現してた。『ぺちゃんこ』系の擬音って、少年漫画では特に、戦いの質感を伝える重要な要素だと思う。
意外なところでは、『かぐや様は告らせたい』のようなラブコメでも、キャラクターがショックを受けて『ぐしゃ』となるシーンがある。この場合は心理的な衝撃を可視化してるんだよね。
擬音の『ぺちゃんこ』は、ただの音以上の情報を伝えるマンガならではの表現方法で、作者のセンスが光る部分だと思う。作品のジャンルやトーンによって、同じ音でも全く違う印象を与えるから不思議だ。
ぺちゃんこって聞くと、すぐに『スラムダンク』の桜木花道がバスケットボールでドンっと転んだシーンを思い出すんだよね。あの「ぺちゃんこ」という擬音が、ものすごく衝撃を表現していて、読んでいて思わず笑っちゃう。
擬音語としての『ぺちゃんこ』は、平らに潰れた状態や圧倒的な力で押しつぶされた様子を表すことが多い。特にスポーツ漫画だと、主人公が派手にやられたり、コメディシーンでキャラが変な形に潰れたりする時に使われる。『ドラゴンボール』のクリリンが壁に叩きつけられるシーンとか、『ワンピース』のルフィがゴムゴムの実の能力で伸びた後にぺしゃんとなる瞬間もそうだね。
意外と日常生活でも使える言葉で、パンケーキをひっくり返した時に『ぺちゃんこになった』とか、鞄の上に本を積みすぎて『中身がぺちゃんこ』とか。マンガの表現としては、コミカルなタッチで描かれることが多い印象だ。
『ぺちゃんこ』の表現が特に効いてると思うのは、『進撃の巨人』でリヴァイ兵長が巨人を次々と切り伏せるシーンだ。あの『ザクッ』とか『ペシャン』って音が、戦闘の衝撃をリアルに伝えてる。
この言葉が使われる時って、物理的な衝撃だけじゃなく、心理的なダメージも同時に表現されてることが多い。『僕のヒーローアカデミア』で緑谷が出久が最初は無力だった頃、爆豪に圧倒されて『ぺしゃん』となった精神状態を思い出す。
面白いのは、同じ『ぺちゃんこ』でも、『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド攻撃だと、ものすごくスタイリッシュに描かれること。荒木飛呂彦先生の描く『ドーン』と『ペシャン』の擬音は、ただの音じゃなくて絵の一部になってる感じがする。
『ぺちゃんこ』が持つニュアンスで興味深いのは、残酷なシーンとコミカルなシーンの両方で使えることだ。『チェンソーマン』でデンジが敵に叩きつけられる時も『ベシャリ』って音が入るけど、あれはグロテスクなのにどこか滑稽だ。
擬音の使い方として、昔の『ドラえもん』のび太がジャイアンにやられるシーンとか、『あたしンち』のお母さんが怒ってグシャっとするアレとか、時代を超えて使われ続けてる。特にギャグ漫画では、音の持つリズム感が笑いを誘う効果もあるみたいだね。
最近の作品だと、『SPY×FAMILY』のアニャがおもちゃではしゃいでいて、ロイドに注意されて『ぺしゃん』となるカットが可愛らしかった。家族漫画だと、この言葉が温かみを添える効果もあるようだ。
この言葉を聞いて真っ先に思い浮かぶのは、『クレヨンしんちゃん』の野原しんの助がお母さんにぐしゃっと潰されるアレだ。あの『ぺちゃんこ』には、ただ痛いだけじゃなくて、家族の日常を切り取った温かさがある。
擬音語としての使い方以外に、比喩的に『やる気がぺちゃんこ』みたいな表現もする。この場合はモチベーションがぐしゃっと潰れたニュアンスで、アニメのキャラクターが落ち込むシーンでよく見かける。例えば『ハイキュー!!』の日向が初めてエースの威力に圧倒された時とか、『呪術廻戦』の虎杖が初めて特級呪霊と対峙した時なんかも、心が『ぺちゃんこ』にされた感があるよね。
作品のトーンによって、深刻なシーンでも使われることがあるから、文脈でニュアンスが変わる面白い言葉だと思う。