庭の土の温まり具合を見極めることが、チョコレートコスモスをしっかり咲かせる第一歩だと心得ている。自分の経験では、霜の心配が完全に消え、日中の地温が15℃前後に安定してから植えるのが失敗が少ない。多くの人が勘違いしやすいけれど、この花は寒さに弱く、早まって地温が低いうちに植えると芽が出ても枯れやすい。逆に、暖かい地域では早春に植えてもよいが、夏の強烈な蒸れを避ける心遣いが必要になる。
球根(正確には根茎)で育てる場合は、植え付け時に深植えしすぎないのがコツで、根茎の上面が土の表面から2〜
5cmほど覆われる程度が目安だ。株間は30〜45cmほどとって通気を確保し、日当たりの良い場所に置くと花付きが良くなる。土は水はけの良いものを好むので、もし粘土質なら粗い腐葉土や砂を混ぜて改良すると安心。苗をポットで始めるなら、最後の霜のおよそ4〜6週間前に室内で発芽させ、霜が終わった後に地植えに移すのが一般的だ。
夏から秋にかけて次々と開花するが、開花期を長くするにはこまめな摘心や花がら摘み、軽めの追肥が役立つ。寒冷地では晩秋に根茎を掘り上げて乾かし、涼しくて凍らない場所に保管すれば翌年も楽しめる。逆に霜が来ない地域では地植えのまま越冬し、毎年広がってくれることもある。自分は毎年植え付け時期をカレンダーと朝の地温で確認しているが、そのひと手間が秋の見事な花畑につながると思っている。」「季節の巡りを手掛かりにすると、チョコレートコスモスは扱いやすくなることが多い。私が重視しているのは『最後の霜が過ぎ、土がしっかり暖まること』で、これが守られていれば生育は安定する。
具体的には、根茎を植えるなら植え付けは遅霜の危険がなくなってから。深さは浅め(およそ2〜5cm)、株間は30cm前後で風通しを確保する。種から育てる場合は室内で発芽させ、根がしっかりしたら硬化させてから外に出す。日当たりがよく、水はけの良い土壌と、開花期に向けた軽い追肥が効果的だ。寒冷地では秋に根茎を掘り上げて乾燥保管するか、鉢植えで室内に取り込んで冬越しさせると安心できる。
これらのポイントを押さえれば、香り高い濃い色の花が夏から秋まで楽しめる。毎年タイミングを試行錯誤しているが、季節の合図に従うことが最も確実だと感じている。