好奇心がむくむく湧いたので、
トウヤ中心の二次創作でよく見かけるプロットを、自分なりの視点で整理してみた。まず王道なのは「もしも」の分岐を描くキャノン・ディバージェンスだ。たとえば『ポケットモンスター』系のトウヤだと、勝負の結果が違っていたらという小さな改変から、大会に出なかった人生という大きな改変までが人気で、キャラクターの決断や価値観を掘り下げやすい。私は作品の鍵となる選択肢をずらして、トウヤがどう成長するかを追うのが好きだ。テンションや状況を変えるだけで人物像が立体的に見えるのが面白い。
次に感情面を重点に置いた「ハートフォール/ハートヒール」系(いわゆるHurt/Comfort)も需要が高い。怪我や精神的な挫折から回復する過程を丁寧に描くことで、読者はトウヤへの共感と保護欲を掻き立てられる。私は細かなケア描写や後遺症、リハビリの葛藤を書き込むことで本物っぽさを出すことを心がける。またライバル関係から友情や恋情に変化する「ライバル→味方/恋人」プロットも人気で、対立の火花があるからこそ感情の転換に説得力が生まれる。
その他には日常系の「ドメスティック/
スローライフ」や、世界観を大胆に変える「オルタネイト・ユニバース(現代パロや学園パロなど)」、救済や更生を描く「贖罪/再出発」の筋も目立つ。書くときの注意点としては、トウヤの核となる性格を崩し過ぎないこと、そしてテンポの管理だ。私が面白いと感じるのは、キャノン要素を尊重しつつ作者独自の解像度で心理を描く作品で、読後にもっとその世界を見たいと思わせる余韻があるものだ。どのプロットを選ぶにせよ、感情の起伏と細部のリアリティが鍵になると考えている。