スワンプマンの正史と二次創作の線引きは、単純な白黒じゃなくてグラデーションだと感じている。まず僕が頼りにするのは出典の優先順位で、オリジナルの連載や公式アンソロジーが最上位に来る。特に『Saga of the Swamp Thing』のような原典的なシリーズは、設定・起源・キャラクターの動機付けに関して“基準点”になっていて、作品内で明確に描かれた事実はファン間で正史扱いされやすい。
次に確認するのは編集部や出版社の明示的な方針、そして作者本人や担当編集の発言だ。公式のリブートやクロスオーバー、ナンバリングの付け替えがあると、何が“継続”で何が“置き換え”かが整理される。コミック界隈では発行年・ライター交代・ナンバリング継承が論点になり、細かい矛盾は「改変」「リブート」「並行宇宙」として受け流されたりする。
最後に僕はファンコミュニティの実務的な判定にも依存する。ウィキの引用元、巻末のクレジット、トレードペーパー(単行本)での再録や注釈といった物理的証拠が決め手になることが多い。そうした基準を組み合わせることで、「これは正史」「これは個人の解釈・二次創作」と線引きしている。結局、読み手としての感覚とコミュニティの合意形成が両輪になって動いているのが面白いところだ。