手持ち無沙汰で手っ取り早く音の世界に没頭したいとき、真っ先に流すのが'NieR:Automata'のサウンドトラックだ。工夫されたサウンドデザインと歌声の重なりが、ただのBGM以上の「物語」を生むから、無為に時間を消費する感覚を一気に別の次元へ持っていってくれる。エレクトロニカの冷たさとオーケストラの暖かさが同居している曲が多く、風景がぱっと広がるような瞬間があるのが好きだ。
ある週末、何もする気になれずに部屋で退屈していたとき、このアルバムをかけたら作業の手が自然と動き出した経験がある。曲に含まれる細かなノイズや復唱フレーズが、手持ち無沙汰な時間を「味わい」に変えてくれる感じがして、俺にとってはちょっとした救いになった。集中したいわけでもないし、ただ音に任せて思考を漂わせたいときにぴったりだ。
具体的には『Weight of the World』のような壮大な曲で感情を揺さぶられ、『City Ruins』系の静かなパートでぼんやりする、という流れを好む。作業BGMとしてループしても飽きにくいし、新しいフレーズを見つけるたびに聴き直してしまう。手持ち無沙汰を楽しむための「音の本棚」として、たまに取り出してはじっくり浸る作品だ。