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ふだんやっているチェックリストはシンプルだ。まずはシルエットの読みやすさ、次にライン・オブ・アクション、最後に焦点(どこを見せたいか)を確かめる。
俺はサムネイルを複数描いて、その中の一番読みやすいものを選んで拡大する。遠目で見て人物が何をしているのか即座に分かるかどうかは、構図そのものの完成度を測るいい指標になる。余計な背景表現を省いてネガティブスペースを活かすと、キャラの存在感が伸びる場面が多い。
色や明暗で視線誘導する考えも忘れない。背景をやや暗めにして顔周りだけ明るくする、といった小さなコントラスト調整で伝わり方が変わる。これらはどんなジャンルの絵でも使える基本で、個人的には『となりのトトロ』のようにシンプルながら伝わる構図をお手本にすることが多い。最後にひと言、手を動かして試すことが何よりも一番の学びになる。
あと、ポージングで差をつけるときは“重さ”と“接地”を意識している。体重のかかり方を足の位置や骨盤の傾きで表現すると、同じポーズでも説得力がぜんぜん違ってくる。手の向きや指先まで意識すると視線誘導にもつながる。
加えて構図の初期段階でトリミングを決めると、後でバランスを取りやすい。全身を入れるのかバストアップなのかで、視線の作り方やディテールの出し方が変わる。以前に'ペルソナ5'の立ち絵を模写して遊んだとき、トリミングだけでキャラの性格が強く出るのを実感した。それ以来、まずトリミングを決めてから描き始めることにしている。
色の配置や明暗のコントラストで構図を組む方法には、僕なりの順序がある。まず主役に最も明るいまたは最も鮮やかな色を割り振って、その周囲に中間色、背景には一段落ちた色調を置く。色相差と明度差の両方を使えば、視点が自然に主役へ向かう。
加えて前景・中景・背景を三層に分けて、キャラをどの層に置くかで見せ方が変わる。近景の小物でフレーミングすると奥行きが出るが、情報過多にならないように気をつけている。私は『君の名は。』のワンシーンを参考に、色とレイヤーで人物に気持ちの重さを持たせる練習を重ねた。その経験から、色と光の設計が構図全体の説得力を左右することを学んだ。
スケッチの段階では線の流れを意識する。この段階でキャラクターの感情や動きを決めてしまえば、その後の細部がぐっと生きてくる。
僕がよくやるのは「視線のライン」を紙の上に引いてから描くことだ。目線、腕の方向、体のねじれがどの方向に向かっているかを一本の線で示すと、ポーズ全体の説得力が増す。透視図法の簡単なガイドラインを引いて、頭部や手足の寸法を決めると、遠近感も崩れにくい。画面の中で人物がどのくらいのスペースを占めるか、前景・中景・後景のどこに置くかを考えるだけで、見せたい情報が整理される。
また、「切り取り方」も重要だ。全身を小さく描くのか、上半身のクローズアップにするのかで必要なディテールや視線誘導が変わる。僕はよく『スラムダンク』の一枚絵を参考にして、強いフォーカスと余白の使い方を学んだ。構図は技術というより習慣で、ラフの段階を手早く繰り返すことが上達の近道だと感じている。
まず目を向けるべきはシルエットのはっきりさだ。キャラクターの魅力は輪郭だけでも伝わるから、描き始めにシルエットで全体の読みやすさを確かめる癖をつけている。大きな塊を簡単な形で捉え、動きの線(ライン・オブ・アクション)を一本通すとポーズの意図がブレない。
次に画面内の重心とネガティブスペースを調整する。頭や手足の位置を少しずらすだけで視線の流れが変わるので、'ワンピース'の簡潔なシルエットを参考にして、どこに視点が落ちるかを意識する。ルール・オブ・サードや三角構図で焦点を決め、背景とのコントラストでキャラを浮かせる。
最後にサムネイルを大量に描いてから拡大する。小さなラフで構図の当たりをつけ、遠近やフォアショートを試してから清書に入ると失敗が少ない。僕はこの順序で描くと、見栄えの良いシンプルな構図が短時間で作れると実感している。
教室で一番最初に教えるのは、シルエットとライン・オブ・アクションの見せ方だ。
キャラクターの骨組みを一枚の絵で伝えるには、まず全体の「かたまり」を読みやすくすることが肝心だ。複雑な線や装飾に走る前に、大きな形をざっくり決めて、人物の重心や体重のかかり方をシンプルな曲線で表す。そうすると視線がどこへ流れるかが自然に決まり、動きや感情が一目で把握できる。僕は常に3分割や対角線を意識して、重要なポイントを画面上の強い交点に置く癖がある。
次に気を付けるのは「読み手の目の誘導」だ。顔の向き、視線、手の位置などは視線のリード役になるので、余白(ヘッドルームやリードスペース)を調整して自然に呼び込む。明暗のコントラストや色の差で主題を際立たせ、背景はシルエットを壊さない程度に抑える。例えば、『ワンピース』のような漫画では、キャラのポーズと輪郭だけで性格や勢いを伝えられる場面が多く、あの大胆なシルエットの作り方は構図の教科書になる。
最終的には小さなサムネイルを何枚も描いて試行錯誤することが近道だ。拡大して細部に夢中になる前に、縮小して見ても成立するかをチェックする。こうしておくと、完成段階で構図がブレず、見る人に強く残るキャラクターが描けるようになる。自分の経験では、この順序を守るだけで格段に絵が伝わりやすくなった。
教わった技法を思い出すと、構図の基本は「読むべき一番」を決めることだと感じる。画面の主役がどこにいるかを決めてから、他の要素はその補助に回す。視線誘導はラインや光の流れで作るのが手っ取り早く、例えば髪の流れや着衣のラインで目を引き寄せることができる。僕はスケッチ段階で必ず視線の矢印を引いて、視覚の動きを確認する習慣を続けている。
もう一つ大事なのは遠近感の扱いだ。キャラのサイズ差や重なりで奥行きを出すと、平面的な絵でも劇的に説得力が増す。構図を決めるときは背景の情報は最小限に抑え、キャラの形と陰影で物語を語らせるとまとまりやすい。参考にしている作品では、キャラの位置関係だけで感情が伝わる場面が多く、僕もそれを目指している。
よく使うチェック項目を列挙すると、まずライン・オブ・アクションで姿勢を決めること。これは動きの核を作る簡単な一筆で、ポーズに説得力をもたらす。次にシルエットが崩れていないか確認し、輪郭だけでも何をしているか分かるかを確かめる。
さらに視点(視線の流れ)を矢印で確認し、ルール・オブ・サードや黄金比で主題を配置する。パースは基本の一消失点から試し、必要なら二点透視で動きをつける。ある程度ラフで詰めたら明暗の塊を試し、余計な情報を削って最終線に進む。こうした順序で作ると無駄が少ないと感じている。