ブラックダリア事件は犯罪史に残る猟奇的な事件で、これまでにいくつかの映像作品で取り上げられてきました。
最も有名なのは2006年の『The Black Dahlia』でしょう。ブライアン・デ・パルマ監督、スカーレット・ヨハンソンやジョシュ・ハートネットが出演したこのネオノワール作品は、ジェームズ・エルロイの同名小説を基にしています。事件そのものよりも、事件に巻き込まれた人々の人間ドラマに焦点を当てた作りで、1940年代のロサンゼルスの雰囲気を再現した美術が印象的です。
日本の作品では、2016年のドラマ『ダメな私に恋してください』のエピソードでこの事件が引用されていました。完全な再現ドラマではありませんが、事件の不可解さを効果的に使っていて、視聴者に強い印象を残しました。事件の背景にあるハリウッドの闇や当時の社会状況を描き出す作品が多い中、このドラマは現代の視点から事件を切り取った点がユニークでした。
事件の全貌を伝えるのは難しいですが、これらの作品はそれぞれ異なる角度からブラックダリア事件の持つ不気味な魅力に迫っています。特に『The Black Dahlia』は、事件の謎を解明しようとするのではなく、その謎が人々をどう引き込むかを描いた点が秀逸です。