不平を抱えた主人公の成長を描く作品で真っ先に思い浮かぶのは『グラン・トリノ』です。東洋系移民の少年と偏見を持った退役軍人の交流を通して、硬直した心が溶けていく過程が圧倒的なリアリティで描かれています。クリント・イーストウッドの演技は、怒りに満ちた老人の内面にある孤独と傷をこれ以上なく伝えていて、見る者の胸を打ちます。
もう一つ挙げるとすれば『セッション』のアンドリューです。完璧主義のドラマーが過酷な指導者との出会いを通じて、技術だけでなく人間としての成長を遂げる姿は、スポーツ映画の枠を超えた深みがあります。最後のドラムソロシーンは、あらゆる逆境を乗り越えた主人公の内面が爆発する瞬間で、鳥肌が立ちました。こうした作品から学べるのは、不平や不満は成長のためのエネルギーに変えられるということですね。