世迷言という言葉自体が持つ曖昧さが、創作の裏側を語る際にぴったりだと思う。例えば『
化物語』シリーズの西尾維新さんは、インタビューで「キャラクターの台詞はすべて世迷言のつもりで書いている」と語っていた。登場人物たちが交わす哲学的な会話も、作者から見れば「どうでもいい戯言」だというのだ。
この発言は、作品の深みと作者のスタンスのギャップが面白い。読者が真剣に解釈する言葉を、作者は軽い気持ちで紡いでいるかもしれない。制作裏話を聞くと、時にそんな逆説的な事実が浮かび上がる。創作という行為の本質に触れたような気がして、作品を見る目が少し変わる瞬間だ。