世迷言というと、まず思い浮かぶのは『人間失格』の
太宰治の言葉だ。登場人物の独白がまるで自分自身の心の奥底を覗き見られているような気持ちにさせる。あの絶望と皮肉に満ちた台詞は、読むたびに新しい発見がある。
最近では『葬送のフリーレン』のフリーレンのセリフも深く刺さる。長い年月を生きてきたエルフの彼女がつぶやく『時間って、どうしてこんなに残酷なんだろう』という一言は、単なるセリフを超えて人生観を揺さぶられる。ファンタジー作品ながら、人間の本質を突いた言葉が多い作品だ。
世迷言が美しい作品は、読後にじわじわと効いてくる。登場人物の苦悩や葛藤が、自分自身のそれと重なって見える瞬間がたまらない。