登場人物の年齢をどう扱うかで物語の重みが変わる。だから
妙齢のヒロインを描くとき、まず心の内部を丁寧に描写することを優先するべきだと考えている。外見やステレオタイプに頼ると平坦になりがちで、読者の共感を得にくい。私が大切にしているのは、彼女の決断がどこから来るのか、過去の経験や恐れ、欲望がどのように絡み合っているかを見せることだ。行動だけでなく、その行動を支える小さな感情や躊躇を描くと人物が生きてくる。
対話と選択の場面では力関係と自律性を意識する。妙齢とはいっても一人の人間であり、他者の都合で動く駒にしないことが重要だ。たとえば'風の谷のナウシカ'の描き方に学ぶなら、強さと脆さが同居していること、それが物語の推進力になっている点を参考にする。周囲の人物との相互作用を通じて成長を示すとき、ヒロインの意思が薄まらないように配慮する必要がある。
最後に文化的背景や年齢観にも敏感でありたい。妙齢という言葉に含まれるニュアンスは時代や地域で違うため、現代の読者に違和感を与えない言葉選びを心がけるべきだ。外見描写は部分的に留め、能力や価値観、信念を描くことで読者に長く記憶されるヒロインになれると、私はいつも思っている。