頭に浮かぶのは、音の遊びを大切にした命名だと作者が語っていたことだ。
インタビューで私は、その説明を聞いて素直に納得した。作者は『
かウパー』という表記を、単に奇抜さや語感の面白さを狙って作ったのだと言っている。具体的には、ひらがなの柔らかさを残した「か」と、カタカナっぽいリズミカルな「ウパー」を組み合わせることで、親しみやすくも少し不思議な印象を与えたかったという話だった。可愛らしさと違和感が同居する名前を狙っていて、それが作品全体のトーンとも合致する、と説明していたのが印象的だった。
私は作品を読み返すと、その名前が登場人物の性格やシーンの空気をうまく表現していると感じる。作者はまた、由来を単一の元ネタに帰着させるつもりはなく、聞いた人それぞれが意味を見つけてほしいとも語っていた。そういう余白を残す命名の仕方が、ファンとしては嬉しいところだ。